「分数の割り算は分母と分子をひっくり返して計算する」という方法は一般的に知られています。
しかし、なぜこのようにひっくり返すのかを説明できる人は多くはないでしょう。
もし、子供たちがこの疑問を持った場合、それに答えることができないと、子供達の探究心や学習意欲を減退させてしまう可能性があります。
そこで、今回は分数の割り算をひっくり返す理由を、わかりやすく解説していきたいと思います。
分数の割り算はなぜひっくり返す?
割り算の性質
割り算の計算は「割られる数」と「割る数」のそれぞれに同じ数を掛けて計算しても、答えは変わりません。
例えば、次のような割り算で考えます。
「割られる数の6」と「割る数の3」のそれぞれに10を掛けて計算しても、答えは変わりません。
この割り算の性質を利用して、分母と分子をひっくり返す理由を解説します。
分母と分子をひっくり返す理由
次は実際に下のような割り算で見ていきます。
割られる数と割る数に同じ数を掛けます。この時に掛ける数は割る数3/5の逆数である5/3です。
分数の割り算では「途中で約分ができるときは、約分をしてから計算する」ことが大切なので、約分をします。
分数の割り算が分母と分子がひっくり返った掛け算に変わりました。
ショートカットをしている
正確な式を毎回書くと長くなります。そのため、分数の割り算を計算するときはショートカットを使っているとお考えください。
このショートカットを表現する言葉が「分母と分子をひっくり返す」ということです。
整数の場合はどうなるか
次は下のように整数が含まれた場合の割り算を見ていきます。
整数の場合であっても、割られる数と割る数に同じ数を掛けます。この時に掛ける数は割る数3の逆数である1/3です。
分数の割り算では「途中で約分ができるときは、約分をしてから計算する」ことが大切なので、約分をします
分母と分子がひっくり返った式に変わりました。
分数の割り算はなぜひっくり返すか、まとめ
分数の割り算はなぜひっくり返すかについて解説してきました。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
- 割られる数と割る数に同じ数を掛ける。
- 割られる数と割る数に掛ける数は、割る数の逆数である。
- 整数であっても、割られる数と割る数に同じ数を掛ける。
分数の割り算がなぜ分母と分子をひっくり返すのか、その理由を理解していただけたことと思います。
算数や数額の世界には、一見不思議に思えることも、しっかりとした理論や法則に基づいています。
この理解を深めることで、算数や数学の魅力と奥深さを味わうことができるでしょう。
今後も「なぜ?」という疑問に向き合い、最後まで解決しようとする姿勢を大切にしてほしいと思います。
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