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[数2]円と直線の距離、共有点、交点、接点、公式、位置関係を解説

「円と直線の位置関係」と、「円の中心から直線までの距離」・「円と直線の共有点の個数」には大きな関係があります。この記事では、この3つの関係を図を用いてわかりやすく解説します。

また、円と直線の距離から共有点の個数を求める問題や、接線を求める公式についても紹介するのでぜひ最後まで読んで「円と直線」についてのスキルを増やしてくださいね!

円と直線クイズ!

円と直線の距離が半径より大きいと?

目次

円と直線の距離とは

円と直線の距離とは、円と直線がどれだけ離れているのか?または交わっているのか?それとも接しているのか?という円と直線の位置関係を指します。

実際に「距離」として計算できるのは、円の中心と直線の距離です。

円の中心から直線までの距離は、円の中心から直線に下ろした垂線の長さで、通常dで表します。

円と直線の位置関係
円と直線の位置関係(dは中心からの垂線)

円の中心と直線の距離は、円の中心を$\left(x_1,y_1\right)$直線の方程式を$ax+by+c=0$としたとき、$d=\displaystyle\frac{\left|ax_1+by_1+c\right|}{\sqrt{a^2+b^2}}$で求めれます。

詳しい計算は点と直線の距離で求めることになります。

※参考記事
点と直線の距離

円の中心Oと直線lの距離は、円と直線の位置関係により、3パターンに分けられます。

垂線と半径の大小関係
垂線と半径の大小関係

円の半径rと距離dの大小関係も重要なので、注目しておきましょう。

円と直線の共有点3パターン

円と直線の共有点は、円と直線の位置関係によって3パターンに分けられます。
円と直線の距離の表に共有点を合わせると下のようになります。

垂線と半径の大小関係と共有点の個数
垂線と半径の大小関係と共有点の個数

共有点の個数を調べるときは、円の半径rと円の中心から直線までの距離dの大小関係を使います。
練習問題で解説しますね。

円と直線の練習問題

《問題1》

次の円と直線の共有点の個数を求めよ。
(1) $x^2+y^2=18\ ,\ y=-x+6$ 

(2)$x^2+y^2=9\ ,\ x-y+4=0$

《解説》

(1)円の中心は$(0,0)$、直線の方程式は$x+y-6=0$であるから、$d=\frac{\left|ax_1+by_1+c\right|}{\sqrt{a^2+b^2}}$の公式に代入すると、$d=\frac{\left|-6\right|}{\sqrt{1+1}}=\frac{6}{\sqrt2}=3\sqrt2$

円の半径は$\sqrt{18}=3\sqrt2$なので$d=r$となります。よって共有点は1個です。

(2)円の中心は$(0,0)$、直線の方程式は$x-y+4=0$であるから、$d=\frac{\left|ax_1+by_1+c\right|}{\sqrt{a^2+b^2}}$の公式に代入すると、下記のように計算できる。

$d=\frac{\left|4\right|}{\sqrt{1+1}}=\frac{4}{\sqrt2}=2\sqrt2$

円の半径$\sqrt{9}$は$d=2\sqrt{2}=\sqrt{8}$より大きい。よって、$d<r$となります。よって共有点は2個です。

《問題2》

円$\left(x+2\right)^2+\left(y-1\right)^2=5$と直線$y=x+m$が異なる2点で交わるとき、定数mの値の範囲を求めよ。

《解説》

円の中心が$(-2,1)$、直線の方程式は$x-y+m=0$であるから、円の中心から直線までの距離$d$は下記の通りになる。

$d=\displaystyle\frac{\left|-2-1+m\right|}{\sqrt{1+1}}=\frac{\left|m-3\right|}{\sqrt2}$

円と直線が異なる2点で交わる⇒共有点2個となるのは$d<r$のときなので

円と直線の位置関係と、共有点の個数の問題はいろいろなパターンがあります。たくさんの問題を解いて、マスターしてくださいね。

円と直線の接線公式

円と直線の共有点が1個つまり直線が円の接線となっているとき、接点の座標と円の方程式を使って、接線の方程式を求める公式があります。

中心が原点、半径rの円の接線

円$x^2+y^2=r^2$上の点P$\left(x_1,y_1\right)$における接線の方程式は
$x_1x+y_1y=r^2$

中心が原点以外の点C(a,b),半径rの円の接線

円$x^2+y^2=r^2$上の点P$\left(x_1,y_1\right)$における接線の方程式は
$\left(x_1-a\right)\left(x-a\right)+\left(y_1-b\right)\left(y-b\right)=r^2$

接線を求める問題はよく登場するので、公式を覚えて使えるようにしておきましょう!

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円と直線クイズ

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円と直線の距離のまとめ

円と直線の位置関係と共有点について解説しました。
ポイントは下記の3つです。

  1. 円の中心から直線までの距離と、半径の長さの大小関係で、円と直線の位置関係がわかります。
  2. 円の中心から直線までの距離と、半径の長さの大小関係で、共有点の個数を判別できます。
  3. 円の接線の公式は、問題を解くときにとても便利な道具になります!覚えていつでも使えるようにしておきましょう!

円と直線の位置関係と共有点には3パターンあります。円と直線の位置関係、距離、共有点の個数はすべてセットで覚えておくことをオススメします!

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