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[数1]二次関数のグラフと書き方|平行移動と対称移動も解説

2次関数のグラフの書き方と、書いたグラフを平行移動、対称移動する方法を解説します。

まずはグラフの書き方を説明して、平行移動と対称移動を解説します。二次関数ではグラフが必須ですが、理解するのは結構難しいです。

二次関数のグラフが書けない人、二次関数の式が暗号に見える人、式の数字が何を表しているか分からない人は、この記事だけで二次関数のグラフをしっかりと理解できます。

ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

二次関数のグラフ(1) 頂点が原点

まずは中学校で最初に習う
$$y=ax^2$$
です。この形を使って二次関数の基礎を理解していきます。

この式を使う理由は『二次関数の頂点座標が原点に必ずあるから』です。

中学で習う二次関数でも解説しましたが、\(y=ax^2\)は特殊な二次関数です。

しかし、基本を習得するのに適した式なので、今回はこの式から学んでいきましょう。

グラフの書き方

グラフを書くには、頂点座標がどこかを見つけて、頂点を基準にグラフを書く必要があります。

二次関数のグラフを書く手順

  1. 式から頂点を見つける
  2. 頂点を基準にグラフを書く

という2ステップでグラフを書くことになります。

では、ステップ1の頂点を見つけてみましょう!

頂点を見つける

二次関数のグラフは絶対に「U」の字、もしくは「\(\cap\)」の字になります。

これの天辺が頂点となります。

\(y=ax^2\)の形では頂点は絶対に\((0,\ 0)\)です。

ですので、\(y=ax^2\)の\(a\)に何が入るかによってグラフの形が決定します。

例えば、\(a=1\)を入れて\(y=x^2\)を考えてみましょう。

\(y=x^2\)のグラフ
(y=x^2)のグラフ

\(a=1\)だと上の画像のようなグラフになります。

また、\(a\)が\(1\)より大きくなれば、上のグラフより幅が狭くなります。

\(1\)より小さくなれば広くなります。

\(a\)が負の数なら逆さ向きになります。

二次関数グラフのポイント

  • \(a\)が大きいと幅が小さくなる
  • \(a\)が小さいと幅が大きくなる
  • \(a\)が正なら上に凸、\(a\)が負なら下に凸

↓ もっと詳しい解説はこちらをチェック ↓

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いくつか書いておくので参考にしてください。

\(y=ax^2\)のグラフ例
\(y=ax^2\)のグラフ例

二次関数のグラフ(2) 頂点がx軸上にある

今度は\(y=ax^2-b\)の形を見ていきましょう!

この場合、頂点座標は\(b,\ 0\)となります。

と言ってもわからないと思うので、1つずつ解説していきます。

グラフの書き方

グラフを書くまでの2ステップはなんでしたか?

  1. 式から頂点を見つける
  2. 頂点を基準にグラフを書く

ですね。ではまず頂点を見つけましょう。

頂点を見つける

頂点の見つけ方は簡単です。

\(y=a(x-b)^2\)の\((x-b)^2\)の部分がゼロになるxを探せばいいだけ!

つまり、\(x-b=0\)になる\(x\)を見つければいいだけです。

\(x=b\)ですよね!\(x=b\)のとき、\(y=0\)なので、頂点座標は\((b,\ 0)\)となります。

「なんで、\(x-b=0\)になればいいの?」

と疑問に思った方はこの解説をチェックしてみましょう!

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頂点が原点にあるときは\((0,\ 0)\)を頂点にしてグラフを書きました。

今回は\((b,\ 0)\)を頂点にしてグラフを書けばOK。

形は\(y=ax^2\)と同じです。

つまり、下の図のように頂点の位置が変わっただけで他には何も変わっていません!!

\(y=a(x-b)^2\)のグラフ
\(y=a(x-b)^2\)のグラフ

\(y=3(x-2)^2\)なら\((2,\ 0)\)を基準に、\(y=3x^2\)のグラフを書きましょう。

\(y=-(x-5)^2\)なら\((5,\ 0)\)を基準に、\(y=-x^2\)のグラフを書くだけです。

二次関数のグラフ(3) 頂点が軸上以外にもある

最後の式は\(y=a(x-b)^2+c\)です。

実はこの形が数学Iで習う基本的な形となります。

式の形を見ると、新しく「\(+c\)」が追加されましたね。

\(+c\)があることで、頂点座標が\((b,\ c)\)となります。

では実際に頂点を探してみましょう。

グラフの書き方

ステップ1として、\(y=a(x-b)^2+c\)の中の\((x-b)^2\)が\(0\)となる\(x\)を探します。

つまり\(x=b\)ですね。\(y=a(x-b)^2\)の式ですと、頂点は(b, 0)となりました。しかし今回は「\(+c\)」が後ろについてます。

よって、\(y=a(x-b)^2+c\)で\(x=b\)のとき、\(y=c\)となります。

\(y=c\)になる計算

\begin{align}y &=a(x-b)^2+c \\&=a(b-b)^2+c \\&=0+c \\&= c \end{align}

以上より、\(y=ax^2+bx+c\)の頂点は\((b,\ c)\)です。

あとは、\((b,\ c)\)の頂点を基準に、\(y=ax^2\)のグラフを書けばOKとなります。

\(y=3(x-2)^2+4\)なら\((2, 4)\)を基準に、\(y=3x^2\)のグラフを書きましょう。

\(y=-(x+5)^2-1\)なら\((-5, -1)\)を基準に、\(y=-x^2\)のグラフを書くだけです。

一旦まとめましょう。

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グラフの書き方一覧

ここで一旦グラフの書き方、頂点座標の位置をまとめておきます。

  • \(y=ax^2\)⇨頂点は(0, 0)
  • \(y=a(x-b)^2\)⇨頂点は(b, 0)
  • \(y=a(x-b)^2+c\)⇨頂点は(b, c)

あとは、これらの頂点から二次関数を書けばいいだけです。
例えば$y=2(x-4)^2+3$の場合ですと、頂点は(4, 3)です。

なので、この頂点(4, 3)から\(y=2x^2\)のグラフを書けばいいだけです。

もう一つ見てみましょう。

$$y=\frac{1}{2}(x+3)^2-5$$

って式があったとします。

この場合の頂点はどこでしょうか。

頂点は(-3, -5)です。(3, -5)もしくは(3, 5)と思った方はいませんか?この辺の符号は私でもたまに間違えるので、注意が必要です。

頂点が分かったので、あとは(-3, -5)をスタートして\(\frac{1}{2}x^2\)のグラフを書くだけでOKです!

二次関数グラフの平行移動

ここからはグラフの移動について解説していきます。

まずは平行移動です。

復習になりますが、二次関数の基本的な式は$$y=a(x-b)^2+c$$です。

この式は見た目ほど難しくありません!

グラフの平行移動の具体例

【例題】

\(y=2x^2\)をどのように移動すれば、\(y=2(x-3)^2+5\)のグラフとなるでしょう。

ヒントは、\(y=2x^2\)の頂点座標をどのように移動したら、\(y=2(x-3)^2+5\)の頂点座標になるかを考えるといいです。

解答は↓をタッチ!

【答え】

\(x\)方向に\(3\), \(y\)方向に\(5\)平行移動する。

【解説】

まずは、図を見てみましょう。

二次関数のグラフの平行移動では、頂点座標を基準に考えます。

\(y=2x^2\)の頂点座標は原点、つまり\((0,\ 0)\)ですね。

次に、\(y=2(x-3)^2+5\)の頂点座標は\((3,\ 5)\)です。

つまり、

$$(0,\ 0)\ \rightarrow\ (3,\ 5)$$

にすれば良いので、\(x\)軸は\(+3\)移動、\(y\)軸は\(+5\)移動すればOK

以上より、『\(x\)方向に\(3\), \(y\)方向に\(5\)平行移動する。』が答えとなります。

注意点があるとすればこの形。$$y=2(x+1)^2-1$$\((b=-1, c=-1)\)ですよね。

つまり、\(x\)方向に\(-1\)、\(y\)方向に\(-1\)移動するということです。

うっかり、「\(b=1\)だ!」と勘違いしないように気を付けましょう。

二次関数グラフの対称移動

最後はグラフの対称移動について解説していきます。

対称移動は、\(x\)軸、\(y\)軸、原点の3種類に対しても対称移動があります。

対称移動3種類

  1. \(x\)軸に対称な移動
  2. \(y\)軸に対称な移動
  3. 原点に対称な移動

1つずつ見ていきましょう。

\(x\)軸に対称な移動

\(x\)軸に対称な移動は、\(x\)軸を鏡とした場合に映る点やグラフです。

図を見てみましょう。

x軸に対称移動
x軸に対称移動

\(x\)軸に対称な移動は、\(x\)軸に折り目をつけるとグラフが重なるイメージです。

\(y\)軸に対称な移動

\(y\)軸に対称な移動は、\(y\)軸を鏡とした場合に映る点やグラフのイメージになります。

図を見てみましょう。

y軸に対称移動
y軸に対称移動

\(y\)軸に対称な移動は、\(y\)軸で折り目をつけるとグラフが重なるイメージです。

原点に対称な移動

原点に対称な移動は、\(x\)軸に対称な移動と、\(y\)軸に対称な移動を合わせた移動です。

図を見てみましょう。

原点に対称移動
原点に対称移動

原点に対称な移動は、\(x\)軸で折り曲げて、\(y\)軸で折り曲げるとグラフが重なるイメージです。

原点に対称な移動は少しややこしいですね。

では移動した時の式はどうなるのか見ていきましょう。

対称移動の式の変化

結論から言うと、\(x\)軸に対称な移動は\(y=-y\)を代入し、\(y\)軸に対称な移動は\(x=-x\)を代入します。

原点に対称な移動の場合は\(y=-y,\ x=-x\)を両方代入すると対称移動の完了です。

二次関数|対称移動の式変化

  • \(x\)軸に対称移動\(\ \rightarrow\ \)\(y=-y\)を代入
  • \(y\)軸に対称移動\(\ \rightarrow\ \)\(x=-x\)を代入
  • 原点に対称移動\(\ \rightarrow\ \)\(y=-y\)と\(x=-x\)を代入

図を見るとわかりますが、例えば\(x\)軸に対称な移動だと、\(x\)座標は変わらずに\(y\)座標だけ反転しています。

なので、\(x\)軸に対称な移動だと\(y=-y\)になるのです。

対称移動の例題

例題を2問解いてみましょう。

【例題】

\(y=2x^2\)を\(x\)軸、\(y\)軸、原点に対称移動した時の式を答えなさい。

\(x\)軸:\(-y=2x^2\rightarrow\ y=-2x^2\)

\(y\)軸:\(y=2(-x)^2\rightarrow\ y=2x^2\)

原点:\(-y=2(-x)^2\rightarrow\ y=-2x^2\)

どこを対称に移動するとき、何を代入するかをしっかり理解しておけば簡単に解けるでしょう!

【例題2】

\(y=-(x-3)^2+4\)を\(x\)軸、\(y\)軸、原点に対称移動した時の式を答えなさい。

\(x\)軸:\(y=(x-3)^2-4\)

\begin{eqnarray}
-y &=& -(x-3)^2+4 \\
y &=& (x-3)^2-4 \end{eqnarray}

\(y\)軸:\(y=-(x+3)^2-4\)

原点:y = (x+3)^2-4

\begin{eqnarray} -y &=& -(-x-3)^2+4 \\
y&=& (x+3)^2-4 \end{eqnarray}

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二次関数のグラフ|まとめ

この記事で解説したこと

  • 二次関数の形が何で決まっているか
  • 二次関数のグラフ①:頂点が原点にある場合
  • 二次関数のグラフ②:頂点が原点ではない点にある場合
  • グラフの平行移動のやり方
  • グラフの対称移動のやり方

グラフの書き方からグラフの移動まで解説してきました!

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