今回のテーマは『円錐と角錐の体積の公式の証明』です。
解説する内容はこちら!
中学生で習う円錐と角錐の体積。底面積が\(S\)、高さが\(h\)の円錐・角錐の体積\(V\)は下記の式で表されます。
$$V=\displaystyle \frac{3}{1}Sh$$
円柱と角柱の公式が、\(V=Sh\)なので、なんで\(\displaystyle \frac{1}{3}\)が付くの?と疑問に思いますよね。
ここでは積分の知識を使って、\(\displaystyle \frac{1}{3}\)がつく証明をしていきます!
円錐・角錐の体積の公式を証明
三角錐の底面積を\(S\)、高さを\(h\)とします。
三角錐の底面の反対にある頂点から\(x\)の位置で切ったとき、断面積を\(S(x)\)とします。
\(x\)が\(x\)から\(x+\dx\)の間に作る体積は、\(\dx\)が非常に微小だとすると、\(S(x)dx\)と表すことができます。高さ\(dx\)の三角柱とみなせるからです。
以上より、三角錐の体積\(V\)は以下のように計算できます。
\begin{eqnarray} V&=\displaystyle \displaystyle\int_{0}^{ h } S(x) dx\\
\end{eqnarray}
ここで、相似な図形の面積は相似比の2倍になることを利用すると、
$$S:S(x)=h^2:x^2$$
比例式より、\(S(x)=\displaystyle \frac{x^2}{h^2}S\)となる。
積分式に\(S(x)\)を代入すると、
\begin{eqnarray}
V&=\displaystyle \displaystyle\int_{0}^{ h } S(x) dx\\\\
&=\displaystyle \displaystyle\int_{0}^{ h } \displaystyle \frac{x^2}{h^2}S dx\\\\
&= \displaystyle \frac{S}{h^2}\left[ \displaystyle \frac{1}{3}x^3\right]_0^h\\\\
&= \displaystyle \frac{1}{3}Sh\end{eqnarray}
以上の計算より、角錐の体積には\(\displaystyle \frac{1}{3}\)が付くことがわかります。
円錐でも計算方法は同様です。
今回は以上です!
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