今回は\(xe^x\)を積分する方法の解説です。
部分積分法を使って、下記の積分を解説していきます。
$$\displaystyle\int xe^x dx=xe^x-x$$
※読みやすさの関係上、積分定数の\(C\)は省略して解説します。
部分積分法|不定積分
不定積分の部分積分法は下記の通りです。
不定積分の部分積分法
\(\displaystyle\int f(x) dx=F(x),\ \displaystyle\int g(x)dx=G(x)\)とおくと、
\begin{eqnarray}
\displaystyle\int f(x)g(x)dx &=& f(x)G(x)-\displaystyle\int f'(x)G(x) dx \\
&=&F(x)g(x)-\displaystyle\int F(x)g'(x)dx\end{eqnarray}
部分積分の証明など、詳しい解説は下記をご参照ください。
>部分積分法の解説<
それでは\(\displaystyle\int xe^x dx\)に部分積分法を適用して計算してみましょう。
\(xe^x\)を積分する|部分積分法
\(f(x)=x,\ g(x)=e^x\)として、第1公式\(\displaystyle\int f(x)g(x)dx = f(x)G(x)-\displaystyle\int f'(x)G(x) dx\)を用います。
\(f'(x)=1,\ G(x)=\e^x\)を代入すると、下記の式の通り積分できます。
\begin{eqnarray}
\displaystyle\int f(x)g(x)dx& =& f(x)G(x)-\displaystyle\int f'(x)G(x)dx\\ \\
\displaystyle\int xe^x dx&=& xe^x-\displaystyle\int 1\cdot e^x dx\\
&=& xe^x-e^x\\
\end{eqnarray}
\(e^x\)は微分しても積分しても\(e^x\)のままという、数学の中でも特殊な関数です。
そのため、\(e^x\)を微分する第2公式では永遠に部分積分が終わりません。
「\(e^x\)が出てきたら、部分積分法では積分する関数にする!」
こう覚えておくと良いでしょう。
今回は以上です!
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