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最大公約数とは?求め方、すだれ算、素因数分解、ユークリッドの互除法

最大公約数とは、2つ以上の正の整数の共通な約数(公約数)の中で最大の約数のことです。

この最大公約数の求め方を解説していきます。

正解はどっち?

48と72の最大公約数は?

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目次

最大公約数とは

最大公約数とは、2つ以上の正の整数の共通な約数(公約数)の中で最大の約数のことです。

つまり最大公約数とは、公約数の中で1番大きい数字のことです。
約数と公約数の意味を先に確認しましょう。

約数とは

約数とは、ある整数を割り切れる整数のことです。

\begin{eqnarray} 12の約数 && \ 1, 2, 3, 4, 6, 12\\
18の約数 && 1, 2, 3, 6, 9, 18 \end{eqnarray}

公約数とは

2つ以上の正の整数の約数の中で共通のものです。

12と18の公約数は約数の中で共通している1, 2, 3, 6の4つです。

最大公約数4つの求め方

最大公約数の求め方は、たくさんありますが、今回は下記の4つを紹介します。

  1. 公約数から求める方法
  2. すだれ算で求める方法
  3. 素因数分解を使う方法
  4. ユークリッド互除法で求める方法

1つずつ例題を使って求め方を解説していきます。

公約数から求める

最初は公約数を求めて、その中で一番大きな数が最大公約数とする求め方です。

具体的にみていきましょう。

例題

12と42の最大公約数を求めよ。

解き方

12の約数は1, 2, 3, 4, 6, 12です。
42の約数は1, 2, 3, 6, 7, 14, 21, 42です。

12の約数と42の約数で共通している数字である、
12と42の公約数は1, 2, 3, 6だとわかりました。

12と42の最大公約数
12と42の最大公約数

公約数の中で最大の数字は6なので、12と42の最大公約数は6となります。

すだれ算

つぎに、すだれ算を使った求め方を確認しましょう。

すだれ算のやり方

すだれ算のやり方は下記の4ステップです。

すだれ算のやり方
  1. 最大公約数を求めたい数を2つ横に並べて書く
  2. 2つの数のどちらも割り切れる数を見つけて割る
  3. どちらも割り切れる数がなくなるまで割り算を続ける
  4. 割った数を掛けた値(積)が最大公約数

文章で書いても分かりにくいので、実際にやってみましょう

\(18\)と\(24\)の最大公約数を計算してみます。

1. 最大公約数を求めたい数を2つ横に並べて書く

まずは図のように最大公約数を求めたい数である\(18\)と\(24\)を横に並べて書きます。

2. 2つの数のどちらも割り切れる数を見つけて割る

次にどちらも割り切れる数を見つけて割ります。ここでは\(2\)で割りたいと思います。

$$18\div2=9, 24\div=12$$

なので、\(18\)の下に\(9\)を書きます。

同様に\(24\)の下に\(12\)を書きます。

3. どちらも割り切れる数がなくなるまで割り算を続ける

この作業を割り切れる数がなくなるまで続けます。

\(9\)と\(12\)はどちらも\(3\)で割れますので割ります。

$$9\div3=3, 12\div3=4$$

となります。割った後の\(3\)と\(4\)をどちらも割り切れる数はないので割り続ける作業はここで終わりです。

4. 割った数を掛けた値(積)が最大公約数

そして、割った数を掛けることで最大公約数を求めることができます。

これまで割ってきた数は、1回目が\(2\)、2回目が\(3\)ですね。これを掛けた数が最大公約数となります。

$$3\times2=6$$

すだれ算により、18と24の最大公約数が6だとわかりました。

素因数分解で求める

素因数分解とは、整数を素数の積にする計算です。

参考記事

素因数分解を使って24と42の最大公約数を求めてみましょう。

素因数分解で最大公約数の求め方

すだれ算のやり方
  1. 整数を素因数分解する
  2. 共通する素因数の積を計算する

1つずつ確認していきましょう。

整数を素因数分解する

最初に24と42を素因数分解します。

$24=2^3\times3$
$42=2\times3\times7$

共通する素因数の積を求める

24と42を素因数分解すると、共通している素因数は、2が1つと3が1つであることが分かりました。

つまり、24と42の最大公約数は6 $(3\times2)$となります。

ユークリッド互除法で求める

最後にユークリッド互除法で求める方法を解説します。

ユークリッド互除法は高校生で習う計算方法ですが、割り算ができれば使えます。
ユークリッド互除法は、そもそも何で割れるかわからない数の最大公約数を求めるときに便利です。

ユークリッド互除法のやり方

ユークリッド互除法のやり方は下記の通りです。

すだれ算のやり方
  1. 大きい整数を小さい整数で割ってあまりを求める
  2. 小さい整数を求めたあまりで割る
  3. あまりが0になるまで2を続ける
  4. あまりが0になったときの割る数が最大公約数

実際に649と826の最大公約数を計算してみましょう。

大きい整数から小さい整数を割ってあまりを求める

まずは、大きい方から小さい方を割ります。

$826\div649=1\cdots177$

となります。
求めたあまりは177です。

小さい整数を求めたあまりで割る

小さい方の整数である649をあまりの177で割ってあまりを求めます。

$649\div177=3\cdots118$

あまりが118になりました。

あまりが0になるまで割る数をあまりで割り続ける

上記の作業をあまりが0になるまで続けます。
(最後には絶対にあまりが0になるので、0にならない場合は計算が間違っています。)

さっきの式の割る数は177なので、177をあまりの118で割ります。

$177\div118=1\cdots59$

これを続けていきます。

$118\div59=2\cdots0$

あまりが0になりました。

あまりが0になったときの割る数が最大公約数

あまりが0になったときの割る数が最大公約数なので、649と826の最大公約数は59となります。

下記にまとめの画像を置いておきます。

最大公約数をユークリッド互除法で求める方法
649と826の最大公約数をユークリッド互除法で求める方法

最小公倍数との関係

最大公約数と似ている算数の用語に最小公倍数があります。
最小公倍数とは公倍数の中で最も小さい数字を指しています。

整数Aと整数Bの最大公約数をG、最小公倍数をLとすると下記の式が成り立つことが知られています。

$$A\times B=G\times L$$

つまり、最大公約数もしくは最小公倍数がわかっていれば、上記の式でもう一方の値を求めることができます。

ちなみに、「最小公約数」や「最大公倍数」といった用語はありませんので注意が必要です。

ちなみに最小公約数だと絶対に\(1\)になります。

最大公倍数は無限となります。

\ おすすめの参考書! /

最大公約数の使い方

最大公約数は一番身近な例だと分数の約分で最も使われます!

約分は分母と分子を、分母と分子の最大公約数で割ってあげると、計算が完了します。
1つ例を見てみましょう。

18と24の最大公約数は6です。
これを利用しましょう。

$$\displaystyle \frac{18}{24}=\displaystyle \frac{18\div6}{24\div6}=\displaystyle \frac{3}{4}$$

このように分数の分母と分子を最大公約数で割ることで、約分ができます。

最大公約数クイズ!

正解はどっち?

48と72の最大公約数は?

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