今回は連立方程式を解くための方法である加減法の解説です
加減法で、中学校で習う連立方程式はほぼ全て解けます。
ぜひ最後まで読んで理解していきましょう!!
>>代入法の解説はこちら<<

加減法と代入法

まずは代表的な解法の2つである「加減法」と「代入法」の違いを「なんとなーく」知っておきましょう。
加減法とは
加減法とは、連立方程式を構成する2つの式を足したり引いたりして、文字の数を減らすことで計算する手法です。
2つの式で2つの答え(\(x,\ y\)など)を求める連立方程式ならではの解法ですよね。
代入法とは
連立方程式の解法として、代入法というやり方も存在します!
一般的な解き方は加減法ですが、問題や人によっては代入法の方が得意という声も聞きますね。
どちらか1つを使えれば答えは求められるので問題はないでしょう!
では、2問例題を用意していますので加減法を使って解いてみましょう。
理解するには実践あるのみ!!
加減法の例題1
問題

\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
2x + \ y &= 10 \cdots(1)\\
2x + 3y &= 18 \cdots(2)
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
解き方|ヒント
解説に行く前に解き方、ヒントを出します。
こんな流れで解くんだよ〜っていうガイドみたいなイメージですね。
- \((1)-(2)\)を計算します
- すると\(2x-2x=0\)で\(x\)の項が消えそうですね
- 残る式は\(◯y=▲▲\)になります
- \(◯y=▲▲\)は方程式なので\(y\)の値が求まりそうです!
- 求まった\(y\)を\((1)\)か\((2)\)に代入すると\(x\)が出ます
よって答えは、
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x = 〇〇\\
y = ■■
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
になります!
解説
では解説に移りましょう!
先に答えを言うと
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x = 3\\
y = 4
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
です。解けましたか?
途中式を含めて解説しますね。
\begin{array}{rr}
2x+\ y&=&10\\
-\big{)}2x+3y&=&18\\
\hline
-2y&=&-8\\
y&=&4
\end{array}
ここまでで\(y=4\)がわかります。
あとはこの\(y=4\)を\((1),\ (2)\)のどちらかに代入して、方程式を解いて\(x\)を求めます。
どちらでもOKですが、\((1)\)式の方が計算が簡単そうなので、こちらに入れてみましょう。
\begin{eqnarray} 2x+y &=& 10 \\ 2x+4&=& 10\\2x&=&10-4\\2x&=&6\\x&=&3 \end{eqnarray}
以上より、\(x=3,\ y=4\)となりました。
ちなみに\(y=4\)を\((2)\)式に代入してみましょう。
\begin{eqnarray} 2x+3y &=& 18 \\ 2x+3\times4&=& 18\\2x&=&18-12\\2x&=&6\\x&=&3 \end{eqnarray}
どちらに代入しても答えは同じ。
加減法の例題2|係数がそろっていない
問題

\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
3x + 3y &= 15 \cdots(1)\\
5x – 2y &= 18 \cdots(2)
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
解き方|ヒント
基本的な解き方は同じですが、今回は\(x\)の係数は\(3\)と\(5\)。
\(y\)の係数は\(3\)と\(-2\)のため、そのまま\((1)-(2)\)をしても文字が消えません。
そこで、係数を同じにするために\((1)×2\)と\((2)×3\)をして\(y\)の係数を同じにしてあげます。
あとは1問目と同様に下記のステップで計算すればOKです。
- \((1)-(2)\)を計算します
- すると\(2x-2x=0\)で\(x\)の項が消えそうですね
- 残る式は\(◯y=▲▲\)になります
- \(◯y=▲▲\)は方程式なので\(y\)の値が求まりそうです!
- 求まった\(y\)を\((1)\)か\((2)\)に代入すると\(x\)が出ます
解説
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x = 4\\
y = 1
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
答えはこれです。解けましたか?
途中式を含めて解説しますね。
\((1)×2\)と\((2)×3\)を計算します。
\((1)×2\rightarrow 6x+6y=30\cdots(1)’\)
\((2)×3\rightarrow 15x-6y=54\cdots(2)’\)
式を数倍するときは、両辺を数倍することを忘れないようにしましょう!

\begin{array}{rr}
\ 6x+6y&=&30\\
+\big{)}15x-6y&=&54\\
\hline
21x&=&84\\
x&=&4
\end{array}
ここまでで\(x=4\)がわかります。
あとは\(x=4\)を\((1),\ (2)\)のどちらかに代入して、方程式を解いて\(y\)を求めます。
どちらでもOKですが、\((1)\)式の方が計算が簡単そうなので、こちらに入れてみましょう。
\begin{eqnarray} 3x+3y &=& 15 \\ 3\times4+3y&=& 15\\3y&=&15-12\\3y&=&3\\y&=&1 \end{eqnarray}
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まとめ
連立方程式の解法の1つである加減法を解説してきました!
まずは\(x\)か\(y\)を計算で消して、単純な方程式にします。
次に、残った\(x\)もしくは\(y\)を方程式で求める。
最後に求めた値を代入して、もう片方の値を求めます!
問題に応じて加減法と代入法を使い分けて解きましょう!
>>代入法の解説はこちら<<
今回は以上です!
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