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[中3]相似な図形-形に着目して図形の性質を調べよう-

今回は中3で習う相似な図形について解説していきます。

相似な図形のポイントをしっかりと押さえて解説しているので、定期テスト前や受験前の復習にもご活用いただけます!

では、相似な図形とは何かから解説してきます。

目次

相似な図形とは

相似な図形とは、1つの図形を形を変えず、一定の割合で拡大、縮小して得られる図形のことです。元の図形と相似であるといいます。

下の図で四角形$ABCD$と四角形$A’B’C’D’$、裏返された四角形$A”B”C”D”$は相似です。

四角形$ABCD$と四角形$A’B’C’D’$が相似であるとき、$ABCD\sim A’B’C’D’$と表します。

相似な図形は以下の2つの性質があります。

  1. 対応する部分の長さの比はすべて等しい。
  2. 対応する角の大きさはそれぞれ等しい。

相似な図形で対応する部分の長さの比を相似比といいます。

例)

上の図の(ア)と(イ)の相似比は$1:2$です。

例)

$6:3=4:x$

$6x=12$

$x=2$

三角形の相似条件

2つの三角形は、次のどれかが成り立つとき相似です。

  1. 3組の辺の比がすべて等しい。
  1. 2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
  1. 2組の角がそれぞれ等しい。

例)

上図の△$ABC$と△$AED$は$\angle BAC=\angle EAD$(共通),$\angle ABC=\angle AED=70°$であるから、2組の角がそれぞれ等しい。よって△$ABC\sim△AED$です。

例)

下図の点$E$は線分$AB$と線分$CD$の交点である。このとき△$ACE\sim△DBE$であることを証明せよ。

証明:
△$ACE$と△$DBE$において、仮定から
$\dfrac{AE}{DE}=\dfrac{4}{6}=\dfrac{2}{3}$
$\dfrac{CE}{BE}=\dfrac{6}{9}=\dfrac{2}{3}$
よって、$\dfrac{AE}{DE}=\dfrac{CE}{BE}$ ・・・①
対頂角は等しいから$\angle AEC=\angle DEB$ ・・・②
①,②より、2組の辺の比とその間

の角が等しいから、△$ACE\sim△DBE$

三角形と比

三角形と比の定理

△$ABC$の辺$AB,AC$上の点をそれぞれ$D,E$とするとき

  1. $DE\parallel BC$ならば $\dfrac{AD}{AB}=\dfrac{AE}{AC}=\dfrac{DE}{BC}$
  2. $DE\parallel BC$ならば $\dfrac{AD}{DB}=\dfrac{AE}{EC}$

例)

$\dfrac{AD}{DB}=\dfrac{AE}{EC}$より$6:3=7:x$ → $6x=21$ よって$x=\dfrac{21}{6}=\dfrac{7}{2}$

$\dfrac{AD}{AB}=\dfrac{DE}{BC}$より$6:9=y:12$ → $2:3=y:12$ → $3y=24$ よって$y=8$

三角形と比の定理の逆

△$ABC$の辺$AB,AC$上の点をそれぞれ$D,E$とするとき

  1. $\dfrac{AD}{AB}=\dfrac{AE}{AC}$ ならば $DE\parallel BC$
  2. $\dfrac{AD}{DB}=\dfrac{AE}{EC}$ ならば $DE\parallel BC$

例)

$\dfrac{BF}{FA}=\dfrac{6}{4.5}=\dfrac{12}{9}=\dfrac{4}{3}$

$\dfrac{BD}{DC}=\dfrac{8}{6}=\dfrac{4}{3}$

$\dfrac{BF}{FA}=\dfrac{BD}{DC}=\dfrac{4}{3}$であるから、$AC\parallel FD$

中点連結定理

△$ABC$の2辺$AB,AC$の中点をそれぞれ$M,N$とすると、次の関係が成り立ちます。
$MN\parallel BC$ , $MN=\dfrac{1}{2}BC$

例)

△$ABC$において、中点連結定理より$EF=\dfrac{1}{2}BC=\dfrac{1}{2}10=5$

△$CDA$において、中点連結定理より$GF=\dfrac{1}{2}DA=\dfrac{1}{2}6=3$

$x=EF+GF=5+3=8$

平行線と比

平行な3つの直線$a,b,c$が直線$ℓ$とそれぞれ$A,B,C$で交わり、直線$m$とそれぞれ$D,E,F$で交われば、$AB:BC=DE:EF$

例)

$6:x

=8:12$

$8x=72$

$x=9$

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相似な図形の面積比と体積比

相似な平面図形では、相似比が$m:n$のとき、周の長さの比は$m:n$、面積比は$m^2:n^2$です。相似な立体では、相似比が$m:n$のとき、表面積比は$m^2:n^2$、体積比は$m^3:n^3$です。

例)

上の図で$DE\parallel BC$,$AD=9$㎝,$BD=6$㎝であるとき、$DE:BC$を求めよ。また、△$ADE$の面積が18㎠のとき四角形$DBCE$の面積を求めよ。

解:
$AB=6+9=15$(㎝)であるから$\dfrac{AD}{AB}=\dfrac{DE}{BC}=\dfrac{9}{15}=\dfrac{3}{5}$

△$ADE$と△$ABC$の相似比は$3:5$であるから、面積比は$3^2:5^2=9:25$

△$ABC$の面積を$x$(㎠)とすると、$18:x=9:25$→$9x=450$→$x=50$(㎠)

四角形$DBCE=50-18=32$(㎠)

例)

①$P$と$Q$の相似比は$12:9=4:3$

②$Q$の底面の円の半径は$4:3=6:x$→$x=\dfrac{9}{2}$

③$P$と$Q$の表面積の比は$4^2:3^2=16:9$

④$P$と$Q$の体積比は$4^3:3^3=64:27$

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