今回は中3で習う円の性質について解説しました。
ポイントをしっかり押さえて解説していますので、定期テスト前や受験前の復習にもご活用いただけます!
まずは円周角の定理から解説していきましょう!
円周角の定理
円$O$において、弧$AB$を除く円周上の点を$P$とするとき、$\angle APB$を弧$AB$に対する円周角といいます。
1つの弧に対する円周角の大きさは一定で、その弧に対する中心角の半分です。1つの円において、等しい円周角に対する弧は等しく、等しい弧に対する円周角は等しくなります。
また、線分$AB$を直径とする円周上に、$A$と$B$と異なる点$P$をとったとき、$\angle APB = 90^\circ$です。


例)

$\angle CDA = \angle CBA = 30^\circ$
$BC$は円の直径なので、$\angle BAC = 90^\circ$
$x = 180^\circ – (90^\circ + 30^\circ) = 60^\circ$
円周角の定理の逆
4点$A$,$B$,$P$,$Q$について、$P$と$Q$が直線$AB$の同じ側にあって$\angle APB = \angle AQB$ならば、この4点は1つの円周上にあります。

円周角の定理の利用
接線の作図
円$O$外の点$A$から円$O$に接線を引く手順は以下の通りです。
- 線分$AO$を直径とする円$O’$をかき、円$O$との交点を$P$,$Q$とする。
- 直線$AP$,$AQ$をひく。

円外の1点から円に引いた2つの接線$AP$と$AQ$の長さは等しいです($AP = AQ$)。
円と交わる直線と図形

上図のように円に2つの弦$AB$,$CD$をひき、その交点を$P$とします。
このとき、円周角の定理より$\angle CAP = \angle BDP$,また対頂角は等しいので$\angle APC = \angle DPB$です。
2組の角がそれぞれ等しいので、$\triangle APC \sim \triangle DPB$です。
例)

$\triangle ADE \sim \triangle BCE$より
$\frac{4}{5} = \frac{6}{x}$
$4x = 30$
$x = \frac{15}{2}$
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まとめ
円周角の定理を中心に円の性質について解説してきました。
ポイントは下記の3点です。
- 1つの弧に対する円周角の大きさは一定で、その弧に対する中心角の半分
- 4点が同じ円周上にあるのは円周角の定理の逆を使って証明する
- 円周角の定理を利用して作図することもできる
円周角の定理は高校生でも出てくる重要な定理です。
今のうちにマスターしておけば、使えるポイントは数多くありますよ!
興味があれば、下記の記事も学んでみましょう。数Aは高校生向けですが、中学生でも解ける内容になってます!
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