関数$y=ax^2$
$y$が$x$の関数で、$y=ax^2$ $(a$は比例定数$)$で表されるとき、$y$は$x$の2乗に比例するといいます。
例)
$y$は$x$の2乗に比例し、$x=-2$のとき$y=8$です。このとき、$y$を$x$の式で表せ。
解)
比例定数を$a$とすると、$y=ax^2$・・・(1)とおけます。
$x=-1$のとき$y=8$であるから、(1)に代入して
$8=a*(-1)^2$
$a=8$
よって、$y=8x^2$
関数$y=ax^2$のグラフ
$y=ax^2$のグラフは放物線と呼ばれます。
放物線は対称の軸を持ち、軸と放物線の交点を頂点といいます。
関数$y=ax^2$のグラフの特徴は次の4つです。
- 原点を通る。
- $y$軸に対して対称な曲線である。
- $a>0$のときは、上に開いた形、$a<0$のときは下に開いた形である。
- $a$の値の絶対値が大きいほど、グラフの開き方は小さい。
例)
- $y=x^2$ のグラフ
- $y=2x^2$ のグラフ
- $y=-\dfrac{1}{2}x^2$のグラフ
関数$y=ax^2$の値の変化
$x$と$y$の増減の関係
$y=ax^2$の$x$の値が増加するときの$y$の値の変化について以下のことがいえます。
$a>0$のとき
$x$の値が増加すると$x<0$の範囲では$y$の値は減少します。$x=0$のとき、$y$は最小値0をとります。$x>0$の範囲では$y$の値は増加します。
$a<0$のとき
$x$の値が増加すると$x<0$の範囲では$y$の値は増加します。$x=0$のとき、$y$は最大値0をとります。$x>0$の範囲では$y$の値は減少します。
変化の割合
変化の割合は以下の式で求められます。
xの増加量とyの増加量を数式表示にすると下記になります。
$$
\text{変化の割合} = \frac{{y_2 – y_1}}{{x_2 – x_1}}
$$
xの変域とyの変域
関数$y=ax^2$の$x$の変域が0を含む場合、$a>0$のとき$y$の変域の最小値は0になります。$a<0$のとき$y$の変域の最大値は0になります。
例:
$y=-2x^2$について、$x$の変域が$2<x<4$のとき$y$の変域は、$x=2$のとき$y=-8$、$x=4$のとき$y=-32$より$-32<y<-8$です。
$x$の変域が$-2<x<1$のとき$y$の変域は、$x=-2$のとき$y=-8$であり、$x$の変域が0を含むので$-8<y<0$です。
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関数$y=ax^2$の利用
関数$y=ax^2$のグラフを利用した文章問題や、関数$y=ax^2$と1次関数$y=ax+b$の融合問題は重要です。
例:
関数$y=ax^2$のグラフ上に点A,Bがあり、点Bの座標は(4,8)である。点Aの$x$座標が-2のとき、$a$の値と直線ABの式を求めよ。
解:
$x=4,y=8$を$y=ax^2$に代入して$8=16a$となるので、$a=\frac{1}{2}$です。
点Aは$y=\frac{1}{2}x^2$上にあるので、$x=-2$のとき$y=2$です。
直線ABを$y=ax+b$とおく。A(-2,2),B(4,8)を通るので、
$-2a+b=2$ ・・・ (1)
$4a+b=8$ ・・・ (2)
から、$a=1$、$b=4$となります。よって、直線ABの式は$y=x+4$です。
いろいろな関数
$y=ax$、$y=\frac{a}{x}$、$y=ax+b$、$y=ax^2$以外にも$y$が$x$の関数である場合はさまざまあります。
例:
テニスコートのはじめの1時間の利用料金は500円で、それ以降は1時間単位で200円ずつ料金が加算されます。このとき
利用時間x、利用料金yとして、xの値を決めるとy値がただ一つ決まるのでyはxの関数です。
グラフは下の図のようになります。
二次関数のまとめ
中学生で習う2次関数($y=ax^2$)の解説をしてきました。
2次関数をしっかりと学ぶには、グラフを何度も書いたり、読み取る練習問題を繰り返すのがおすすめです!
受験に向けて頑張りましょう。
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