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[数2]三角関数の性質と覚え方をわかりやすく解説|全4パターン

三角関数における重要な性質を4パターンに分けて紹介します。

公式がたくさん出てきますので、覚え方も併せて解説します。
丸暗記するのではなく、図と結び付けて、sin,cos,tanの関係性を確認してみましょう。

この記事を読めば、動径の位置関係が理解できて、公式を自分で導けるようになりますよ!

三角関数クイズ!

sin (θ+2π) = ?

目次

θ+2nπの三角関数

元の角θに2nπ(nは整数)をプラスした値を表す公式です。

$\sin(θ+2nπ)=\sinθ$
$\cos(θ+2nπ)=\cosθ$
$\tan(θ+2nπ)=\tanθ$
※nは整数とする。

n=1のとき
θ+2πは2π=360°なので、θの動径から1周して同じ場所に戻ってきます。

nがいくつであっても、動径は元と同じ場所になります。
よって等式が成り立ちます。

θ+2nπの使い方

例えば、sinを考えてみましょう

このように、公式を使って式を変形し、答えを求めれます。

※参考記事
[数1]サインコサインタンジェントとは?表、公式、覚え方をわかりやすく解説

ーθの三角関数

元の角θに-がついた値を表す公式です。

$\sin(-θ)=-\sinθ$
$\cos(-θ)=\cosθ$
$\tan(-θ)=-\tanθ$

元の角θの動径の座標をP(x,y)とすると、-θの動径はx軸に関して対象な位置になります。

-θの動径の座標はQ(x,-y)となる。
$\sinθ=y$
$\cosθ=x$
$\tanθ=\displaystyle \frac{y}{x}$であることから、公式が成り立ちます。

ーθの使い方

公式を使って、$\cos\left( -\displaystyle \frac{25}{6}\pi\right)$の値を求めてみましょう。

このように、一見難しそうな式を、既に知っている式に変形していく過程で公式を利用します。

変形していくコツは、$\displaystyle \frac{\pi}{2}$, $\displaystyle \frac{\pi}{4}$, $\displaystyle \frac{\pi}{6}$, $\displaystyle \frac{\pi}{3}$など今まで頻繁に出てきた角度を目指すことです。

θ+πの三角関数

元の角度θにπをプラスした値の公式です。

$\sin(θ+π)=-\sinθ$
$\cos(θ+π)=-\cosθ$
$\tan(θ+π)=\tanθ$

πを度数法で表すと180°なので、元のθの動径が半周移動することになります。

※参考記事
[数2]弧度法とは?表、変換、覚え方、考え方、をわかりやすく解説

座標P(x,y)は原点に関して対称な点Q(-x,-y)に移動します。
$\sinθ=y$
$cosθ=x$
$tanθ=\displaystyle \frac{y}{x}$であることから、公式が成り立ちます。

θ+πの使い方

公式を使って、$\tan\left( -\displaystyle \frac{22}{3}\pi\right)$の値を求めてみましょう。

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θ+π/2の三角関数

元の角度θにπ/2をプラスした値の公式です。

$\sin(θ+π/2)=\cosθ$
$\cos(θ+π/2)=-\sinθ$
$\tan(θ+π/2)=-\displaystyle \frac{1}{\tanθ}$

π=90°なので動径の位置関係は下の図のようになります。

元の動径の座標P(x,y)は、Q(-y,x)に移動します。

$\sin(θ+π/2)=x=\cosθ$
$\cos(θ+π/2)=-y=-\sinθ$
$\tan(θ+π/2)=-\displaystyle \frac{x}{y}=-\displaystyle \frac{1}{\tanθ}$となります。

x座標とy座標の値が入れ替わることで、sin,cosも入れ替わり、tanは分数になります。
複雑に感じますが、動径の位置関係をよく理解して覚えましょう。

θ+π/2の使い方

公式を使って、下記の値を求めてみましょう。

長い式ですが、びっくりするくらいすっきりとした値が出ますよ。

三角関数の問題

三角関数クイズ!

sin (θ+2π) = ?

三角関数の性質まとめ

三角関数の性質について解説しました。
ポイントは下記の3つです。

  • 似たような公式がたくさんあります。符号のミスをしやすいので気を付けましょう。
  • 元の角に(-)がついたり、2π、π、π/2を足すことで、動径の位置関係はどうなるのかを理解して覚えましょう。
  • 公式を利用して、三角関数の複雑な式を簡単な式へ変形する問題は入試でも登場します。コツをつかむまで、たくさん問題を解いてみましょう!

今回紹介した公式は、三角関数の基本となる公式です。丸暗記するというよりは、図と結び付けて関係をしっかり理解しておきましょう。三角関数の問題を解くときや、新たな公式を学習するときに必ず役に立ちます!

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