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[数1]二次関数の頂点座標と軸を求める3つの方法【超簡単】

二次関数の問題を解くときに必要になるのが、二次関数の頂点座標です。

二次関数の頂点と軸

二次関数の頂点と軸
二次関数の頂点と軸

今回はこの頂点と軸の求め方を解説していきます!

この記事でわかること

  • 頂点座標の求め方
  • 軸の求め方
  • 軸と頂点を求める公式
目次

二次関数の式の形

今回解説する二次関数の式のパターンは2つです。

  1. \(y=a(x-b)^2+c\)
  2. \(y=ax^2+bx+c\)

この2パターンです。

どちらの式も2次関数の問題では出てきます。

ですが、問題を解くときには\(y=a(x-b)^2+c\)の形に変形して解く場合が多いです。

そのため、まずは\(y=a(x-b)^2+c\)の形を解説していきましょう。

そして、\(y=ax^2+bx+c\)を解説していきます。

頂点座標(1)|\(y=a(x-b)^2+c\)

まずは、\(y=a(x-b)^2+c\)の場合の頂点座標と軸の求め方を説明します。

頂点座標の求め方

頂点座標とは、文字通り二次関数の頂点の座標です。

\(y=a(x-b)^2+c\)のとき、頂点座標は\((b,\ c)\)という決まりがあります。

 

文字だけで出しても理解が難しいと思うので、もう少し具体例を見てみましょう。

頂点座標の具体例

\(y=a(x-3)^2+4\)

頂点座標:\((3,\ 4)\)

\(y=a(x-2)^2-5\)

頂点座標:\((2,\ -5)\)

\(y=a(x+1)^2+6\)

頂点座標:\((-1,\ 6)\)

\(y=a(x+\displaystyle \frac{1}{4})^2+\displaystyle \frac{2}{5}\)

頂点座標:\((-\displaystyle \frac{1}{4}\ \displaystyle \frac{2}{5})\)

と言った具合です。

軸の求め方

軸は頂点を通る\(y\)軸に並行な直線です。

二次関数の中心を通る線と思っておけばいいでしょう。

軸は頂点を通っているため、頂点座標の\(x\)の値が軸の方程式となるわけです。

\(y=a(x-b)^2+c\)のとき、頂点座標は\((b,\ c)\)なので、軸は\(x=b\)と書きます。

こちらも具体例を見ていきましょう。

軸の具体例

\(y=a(x-3)^2+4\)

軸:\(x=3\)

\(y=a(x-2)^2-5\)

軸:\(x=2\)

\(y=a(x+1)^2+6\)

軸:\(x=-1\)

\(y=a(x+\displaystyle \frac{1}{4})^2+\displaystyle \frac{2}{5}\)

軸:\(x=-\displaystyle \frac{1}{4}\)

となるのです。

\(y=ax^2+bx+c\)の場合

続いて、\(y=ax^2+bx+c\)の頂点座標と軸の求め方を見ていきましょう。

求め方は2つあります。

頂点座標と軸の求め方

  1. 平方完成で\(y=a(x-b)^2+c\)の形に変形する
  2. 公式を使って求める

1つ目は、平方完成\(y=a(x-b)^2+c\)の形に変形する方法です。

\(y=a(x-b)^2+c\)の形に変形できれば、頂点座標は\((b,\ c)\)なので簡単に求めることができます。

しかし、平方完成は少しテクニックが必要な計算のため、ここでは公式で求める方法を推奨します。

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では、公式での求め方を解説していきます。

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頂点座標と軸の公式

頂点座標と軸の公式

二次関数\(y=ax^2+bx+c\)において、

頂点座標 : \(\left( -\displaystyle \frac{b}{2a},\ \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}\right)\)

軸の方程式:\(x=-\displaystyle \frac{b}{2a}\)

となります。

詳しい証明は後ほど紹介するとして、具体例を見ていきましょう。

公式の具体例

【例題】

\(y=2x^2+3x-5\)のとき、二次関数の頂点座標と軸の方程式を求めよ。

【解答】

頂点座標は公式より、
\(\left( -\displaystyle \frac{b}{2a},\ \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}\right)\)

問題の二次関数は、\(a=2,\ b=3,\ c=-5\)であるから、

頂点座標:

\(\left( -\displaystyle \frac{3}{2\cdot 2},\ \displaystyle \frac{-(3)^2+4\cdot 2\cdot (-5)}{4\cdot 2}\right)\)

\(=\left( -\displaystyle \frac{3}{4},\ -\displaystyle \frac{49}{8}\right)\)

軸の方程式:

頂点座標より、\(x=-\displaystyle \frac{3}{4}\)

トムソン
トムソン

平方完成ができれば解ける問題です。しかし平方完成は計算に時間がかかるため、公式を覚えておいて損はないでしょう。検算もできますからね!

頂点座標と軸の公式|証明

では、公式を証明していきましょう!

公式の証明は平方完成を使います。

(再掲)頂点座標と軸の公式

二次関数\(y=ax^2+bx+c\)において、

頂点座標 : \(\left( -\displaystyle \frac{b}{2a},\ \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}\right)\)

軸の方程式:\(x=-\displaystyle \frac{b}{2a}\)

頂点座標と軸の公式|証明

\begin{eqnarray}
y&=&ax^2+bx+c \\
&=& a(x^2+\displaystyle \frac{b}{a}x)+c\\\\
&=& a(x+\displaystyle \frac{b}{2a})^2-(\displaystyle \frac{b}{2a})^2-c\\\\
&=&a(x+\displaystyle \frac{b}{2a})^2-(\displaystyle \frac{b^2}{4a^2}+c)\\\\
&=&a(x+\displaystyle \frac{b}{2a})^2-(\displaystyle \frac{b^2-4a^2c}{4a^2})\\\\
&=&a(x+\displaystyle \frac{b}{2a})^2+\displaystyle \frac{-b^2+4a^2c}{4a^2}
\end{eqnarray}

このように変形できる。

 

\(y=a(x-b)^2+c\)の頂点座標は\((b,\ c)\)であるため、

\(y=ax^2+bx+c\)の頂点座標は、 \(\left( -\displaystyle \frac{b}{2a},\ \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}\right)\)である。

軸の方程式は\(x=-\displaystyle \frac{b}{2a}\)となる

トムソン
トムソン

微分を使えばもっと簡単にできるから、番外編として最後に紹介します!

番外編|微分で求める頂点座標

微分が使えるなら、知っておきたい頂点を求める方法があります。

微分は関数の傾きを求める計算です。

そして、二次関数の頂点では絶対に傾きが\(0\)になることを利用した方法です。

実際にやってみましょう。

【例題】

\(y=2x^2-8x+5\)の頂点座標を求めなさい。

このとき\(y\)を\(x\)で微分すると、この関数の傾きを出すことができます。

\(y’=4x-8\)と言った具合です。

 

説明した通り、二次関数の頂点は傾きが\(0\)になります。

逆に言えば、\(y’=0\)の点が頂点となるのです。

【解答】

\(y’=4x-8\)なので、\(x=2\)のとき\(y’=0\)となる。

\(y=2x^2-8x+5\)で\(x=2\)を代入すると、

\(y=2\cdot 2^2-8\cdot2+5=-3\)となる。

以上より、頂点座標は\((2,\ -3\)である。

もちろん頂点座標と軸の公式の証明にも使えます。

頂点座標と軸の公式|証明(微分編)

\(y=ax^2+bx+c\)のとき、\(y’=2ax+b\)である。

\(x=-\displaystyle \frac{b}{2a}\)のとき、\(y’=0\)となる。

また、\(x=-\displaystyle \frac{b}{2a}\)を\(y\)に代入すると、

\begin{eqnarray}
y &=&a \left( -\displaystyle \frac{b}{2a} \right)^2+b\left( -\displaystyle \frac{b}{2a}\right)+c \\\\
&=&\displaystyle \frac{b^2}{4a}-\displaystyle \frac{b^2}{2a}+c\\\\
&=&\displaystyle \frac{b^2-2b^2+4ac}{4a}\\\\
&=& \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}
\end{eqnarray}

以上より、頂点座標は \(\left( -\displaystyle \frac{b}{2a},\ \displaystyle \frac{-b^2+4ac}{4a}\right)\)

となります。

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まとめ

二次関数の頂点座標と軸のまとめです。

  • \(y=a(x-b)^2+c\)の頂点座標は\((b,\ c)\)
  • \(y=ax^2+bx+c\)の場合は公式を使う
  • 公式の証明は平方完成か微分を使うとできる

となります!

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