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[数1]必要十分条件|覚え方と証明をわかりやすく解説

必要十分条件について解説していきます。
必要条件と十分条件と必要十分条件、この違いがわかると集合と命題はかなり理解できています!

必要条件と十分条件については下記の記事が参考になります。

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目次

必要十分条件とは             

 ある命題「PならばQである($P⇒Q$)」に対して、$P⇒Q$が真(十分条件)であり、$Q⇒P$も真(必要条件)となるものです。
つまり、必要条件であり、かつ十分条件であるため、必要十分条件と表現します。また、必要十分条件であることは「同値である」と同等のことです。

記号で「$P⇔Q$」と書くこともできます。つまり、PもQも全く同じことを言っているということです。極端な例を言えば、「リンゴはリンゴである」というのは必要十分条件ということです。

必要十分条件の具体例

必要十分条件の具体例
必要十分条件の具体例

 他にも、具体的な例で考えてみましょう。

「$x=y\ (P)$ は $(x-y)^2 = 0\ (Q)$ の ____ 条件」

この問題を考える際に、$P→Q$に関しては、x=yであれば、どんな値でも$x-y=0$となり、$(x-y)^2=0$となるため、真である。
また、$Q→P$に関しては、$(x-y)^2=0$であれば、$x=y$といえるため、こちらも真である。つまり、両方とも真であるため、必要十分条件であるといえます。

必要十分条件の覚え方

必要十分条件の覚え方
必要十分条件の覚え方

 必要十分条件について説明しましたが、そうは言われても、「どうやって問題解くの?」という疑問もあるかと思います。そういう方のために、以下を覚えると問題が解きやすくなります。

 以下の問題があるとします。

 $P$ は $Q$ であるための_____条件

こういう問題が出てきたら、まず下記のように矢印を書きましょう。(この際に、矢印の向きは逆にしないことがポイントです)そして、この問題は十要(重要)な問題と書きます。つまり、$P→Q$が真であれば十分条件、$Q→P$が真であれば必要条件といえます。

あとは、$P→Q$と$Q→P$の真偽を調べれば良いだけになります。この際に、両方とも真である場合、必要十分条件であるといえます。

必要十分条件の例題と証明のやり方             

<例題1>

「$x^2-3x+2=0(P)$ は $x=1,2(Q)$ であるための_____条件」

こういう問題のときにポイントになることとしては、「解ける式は解く」ことです。例えば、今回のPは二次方程式であるため、解を求めることができます。

$x^2-3x+2=0$

$(x-1)(x-2)=0$

$x=1,2$

つまり、PとQは完全に一致していることがわかります。

これによって、どちらも真であることがわかります。

必要十分条件の例題1
必要十分条件の例題1

以上より、

$x^2-3x+2=0(P)$ は $x=1,2(Q)$ であるための「必要十分」条件

であるといえます。

<例題2>

「1組の向かい合う辺が等しく平行である四角形($P$) は 平行四辺形($Q$) であるための_____条件」

こういう問題のときにポイントとなることとしては、平行四辺形の定義や性質を覚えているかということになります。今回の問題に関しては、平行四辺形になる条件の1つに「1組の向かい合う辺が等しく平行である」というものがあります。つまり、条件Pは平行四辺形のことを述べていると同じことになるため、PはQと同値といえます。

必要十分条件の例題2
必要十分条件の例題2

以上より、

1組の向かい合う辺が等しく平行である四角形($P$) は 平行四辺形($Q$) であるための「必要十分」条件

であるといえます。

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まとめ

 必要十分条件について説明しました。全く同じことを別の言い方をされているという認識ですね。解ける式を解いた結果、もう片方の式と一致すれば、必要十分条件という風に考えましょう。

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