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[数1]三角比のsin,cos,tan|相互関係と重要公式【鈍角の三角比も】

数Iの中でもかなり難しいのが三角比です。

受験までに解けるようになりたい・・・

テストまでに三角比を理解したい・・・

そんなあなたに、九州大学工学部卒、工学博士号を取得したトムソンが三角比を徹底解説します。

実は私も三角比はとっても苦手でしたが、三角比のイメージを掴むことで、得意になりました。

この記事では、そんな三角比のイメージを掴んでもらえる記事にしました!

この記事で解説すること

  • サインコサインタンジェントの意味と覚え方
  • それぞれの相互関係
  • 絶対に覚えるべき重要公式
  • 直角三角形なのに鈍角が出てくる意味

それぞれ、要点をしっかり解説しています。

トムソン
トムソン

三角比はイメージを掴むだけで別人のように理解できますよ!一緒に頑張りましょー!

当サイトは、工学博士トムソンがトムラボという名前で運営しています。
目次

サインコサインタンジェントの意味

サインコサインタンジェントは正確に書くと、

  • \(\sin\)(サイン)
  • \(\cos\)(コサイン)
  • \(\tan\)(タンジェント)

です。

全て直角三角形の辺の長さの比を表しています。

三角形は辺が3本ありますよね。

仮に辺をA, B, Cとすると、

$$①A:B\\②B:C\\③C:A$$の3つの比が出来ます。

この\(①②③\)がそれぞれ\(\sin, \cos, \tan \)になるイメージです。

もう少し詳しく、1つずつ解説していきますね!

sin(サイン)とは

\(\sin\)は斜辺と対辺の比です。

分かりにくいので、図を見てみましょう。

このような直角三角形(直角を1つ持つ三角形)に使うことができ、この図でθは角度を表しています。

\(\sin\)は単体で使うことはなく、(\sin +)(角度)として使います。

ここでは\(\sin +\)(角度)=\(\sin θ\)となります。じゃあ\(\sin θ\)は何なのかと言いますと

$$\sin θ = \frac{y}{r}$$

となります。

r(斜辺)とy(対辺)の比を表してるんですね。

トムソン
トムソン

何言ってるかよく分からないよ・・・

という方も安心してください!分かるようになります。

後で覚え方も解説していますよ。

ここでは深く考えずに「そういうもの!」と割り切るのが簡単に理解するコツです。

ひとまず、そういうものだと思っておいてください!

絶対理解できるようになります!

cos(コサイン)とは

次に\(\cos\)(コサイン)です。

\(\cos\)は斜辺と底辺の比です。

こちらも図を見てみましょう!

\(\cos\)も単体で使うことはなく、\(\cos +\)(角度)として使います。

ここでは\(\cos +\)(角度)=\(\cos θ\)となります。

そして、

$$\cos θ = \frac{x}{r}$$

です。r(斜辺)とx(底辺)底辺の比を表しています。

あまり深く考えずに\(\sin\)の時と同様に、そう言うものと考えておきましょう。

tan(タンジェント)とは

最後に\(\tan\)タンジェントは底辺と対辺の比です。

図にするとこうなります。

\(\tan\)も\(\sin \cos \)と同様に角度を合わせて使います。

$$\tan θ = \frac{y}{x}$$

x(底辺)とy(対辺)の比になっているのです。

sin・cos・tanの超簡単な覚え方

ではここでsin・cos・tanの超簡単な覚え方を紹介しますね。

3つもあると覚えるだけで頭がいっぱいになってしまいますからね。

まずは下の図のように、sの筆記体、cの筆記体、tの筆記体をイメージします。

これを直角三角形に当てはめてみます。

するとsinなら\(\displaystyle \frac{y}{r}\)、cosなら\(\displaystyle \frac{x}{r}\)、tanなら\(\displaystyle \frac{y}{x}\)の辺を辿ってますよね。

分からなくなったらこの筆記体を当てはめると、いいでしょう。

簡単に覚えられて、テスト中でも思い出すことができますよ!

ちょっと休憩|三角比のすごいところ

ここで少し三角比のすごいところを紹介します。

実際に現実で使われていることを知ると、モチベーションがアップしますよ!

三角比のすごいところは角度が同じなら、三角形の大きさが変わっても比は変わらないところです。

三角形の大きさはもちろん変わりますが、相似図形(角度が同じ)であれば比は変わりません。

そして、全て角度のサインコサインタンジェントの値は既に分かっています

例えば\(\sin 30°\)は\(\displaystyle \frac{1}{2}\)だし、\(\cos 74°=0.2756・・・・\)

といった具合に、どんな中途半端な値でも数値として出すことが可能です。

つまり、角度が分かれば実際に計測できない距離を求めることができるのです。

三角比の使用例

とても高い木があった時、木の高さを知りたいとします。

自分の位置から木までの距離と、木のてっぺんから自分までの角度は計測すればわかりますよね。

ここで、\(x=3m\)で\(\theta=75°\)だったとします。

$$\tan 75°=3.73$$

なので、(教科書の最後に三角関数表があるよ!)

木の高さを\(y\)とすると、

$$\tan 75°=\displaystyle \frac{y}{10}=3.73$$

となります。

つまり、\(y=3.73\times10=37.3m\)と計算できます。

今回は木を例にしましたが、山の高さや惑星までの距離なんかにも使うことができます!

トムソン
トムソン

宇宙での距離も測れるから本当にすごいよね!

三角比の基本公式3つ

ここで、絶対に覚えておくべき三角比の基本公式を3つ紹介します!

  1. \(\sin(90°-\theta)=\cosθ\)
  2. \(\cos(90°-θ)=\sinθ\)
  3. \(\tan(90°-θ)=\displaystyle \frac{1}{\tanθ}\)

この3つです。

覚えるというより、理解する方が大事です。

なぜ3つの公式が成り立つのか解説していきますね!

3つの公式が成り立つ理由

三角比は直角三角形の辺の比ということを解説してきました。

その直角三角形を90°回転してみましょう。

90°回転した直角三角形

もちろん角度は\(\theta\)と\(90-\theta\)と\(90°\)になります。

ここで、左下の角度である\(90-\theta\)で三角比を考えてみましょう。

筆記体の覚え方を使って比をとると・・・

$$\sin(90°-θ)=\frac{x}{r}$$

$$\cos(90°-θ)=\frac{y}{r}$$

$$\tan(90°-θ)=\frac{x}{y}$$

となります。

見覚えがありませんか?

そうです。\(\theta\)で三角比を取ったときの\(\cos \)や\(\sin \)になっているのです。

$$\sin(90°-θ)=\frac{x}{r}=\cos \theta$$

$$\cos(90°-θ)=\frac{y}{r}=\sinθ$$

$$\tan(90°-θ)=\frac{x}{y}=\frac{1}{\tanθ}$$

\(\tan\)は逆数になっているだけですね!

これで証明は完了です!

トムソン
トムソン

これらの公式は覚えるよりも理解してしまいましょう!三角比は公式がたくさんあるから、暗記しなくていい公式は暗記しない方が得ですよ。

三角比の相互関係|3つの公式

続いても公式です。

こちらの公式は覚えられるなら暗記してしまっても良いと思います。

もちろん理解してしまっても大丈夫ですよ!

相互関係の公式はこちらの3つです。

  1. \(\sin^2 θ+\cos^2 θ=1\)
  2. \(\tan θ=\displaystyle \frac{\sin θ}{\cos θ}\)
  3. \(\tan^2 θ+1=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 θ}\)

さっきの公式に比べたら少し複雑に見えますね。

しかし、1つずつ解説するので理解できます!安心してください!

\(\sin^2 θ+\cos^2 θ=1\)の証明

このような三角形を基本に考えていきます。

すると、

$$\begin{align}
\sin^2 θ+\cos^2 θ&=\left(\frac{y}{r}\right)^2+\left(\frac{x}{r}\right)^2\\&=\frac{x^2+y^2}{r^2}\\&=\frac{r^2}{r^2}※\\&=1\end{align}$$

(※ピタゴラスの定理より\(x^2+y^2=r^2\))

解いてみると案外簡単ですよね。

三角比の基礎が身に付いてきている証拠ですよ!

\(\tan θ=\displaystyle \frac{\sin θ}{\cos θ}\)の証明

こちらもこの三角形を使います。

$$\begin{align}\frac{\sin θ}{\cos θ}&=\frac{\frac{y}{r}}{\frac{x}{r}}
\\&=\frac{y}{x}
\\&=\tan θ  \end{align}$$

これで証明完了です!

サインコサインタンジェントが何なのかをしっかり理解できていれば、難しくはないと思います。

トムソン
トムソン

筆記体の覚え方をフルに使っていきましょう!

\(\tan^2 θ+1=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 θ}\)の証明

これは上の2つの式を使えばすごく簡単です。

三角比相互関係の公式(再掲)$$\sin^2 θ+\cos^2 θ=1・・・(1)$$

$$\tan θ=\frac{\sin θ}{\cos θ}・・・(2)$$

$$\begin{align}\tan^2 θ+1 &=\left( \frac{\sin θ}{\cos θ}\right)^2+\frac{\cos^2 θ}{\cos^2 θ}
\\&=\frac{\sin^2 θ+\cos^2 θ}{\cos^2 θ}
\\&=\frac{1}{\cos^2 θ}
\end{align}$$

まずは\(\tan x=\displaystyle \frac{\sin x}{\cos x}\)を使って変形しています。

また、\(\sin^2 x+\cos^2 x=1\)も使って証明できましたね。

トムソン
トムソン

三角比の意味や公式は理解できましたか?

ここからは鈍角(90°より大きい角度)の三角比です!三角比は直角三角形だったはずなのに鈍角が登場してきます。

鈍角の三角比

これまで三角比は直角三角形の角から求めてきました。

つまり、全て鋭角(90°未満の角)だったわけです。

これを鈍角の三角比まで拡げていきます!

鈍角を考えていくには円が登場して、三角比の定義の話になります。

難しそうに見えますが、やっていることはほとんど同じなので、ここまで読んだあなたなら理解できます!

三角比の定義

では、定義の話をしていきます。

鈍角を考える場合は円で考える必要があります。

鈍角がある三角形は直角三角形にならないからです。

三角比なのに円が登場するのは不思議ですよねー

下の図をみてみましょう!

原点を中心とした、半径rの半円を考えます。

この円の上に点P(X, Y)を適当に置きます。

原点Oと点Pを結ぶ線を引いた時、x軸と線OPから成る角度を\(\alpha\)とします。

この時の三角関数はそれぞれ、

\begin{eqnarray} \sin α&=&\frac{Y}{r}\\
\cos α&=&\frac{X}{r}\\
\tan α&=&\frac{Y}{X}\end{eqnarray}

となります。

分からない方は難しく考えないで、「まあそうだとしよう!」みたいな割り切りを持つといいと思います。理解は後からついてくるので!

今α<90°で鋭角ですよね。

では鈍角ならどうなるのか・・・

結論から言うと同じです!

αが鈍角になろうと、αが鋭角だろうと結局同じなのです。

\begin{eqnarray} \sin α&=&\frac{Y}{r}\\
\cos α&=&\frac{X}{r}\\
\tan α&=&\frac{Y}{X}\end{eqnarray}

つまり、これが三角関数の定義なのです。

三角比に負の数が登場

この定義によって三角比に負の数が登場してきます。

\(α=135°\)を考えてみましょう。

半径\(r\)で考えていましたが、計算が楽になるので\(r=1\)とします。(もちろん\(r\)でも結果は同じ!)

\(180-135=45\)なので、45度の三角比を考えていきます。

するとPの座標は、(\(\displaystyle \frac-{1}{\sqrt{2}},\ \displaystyle \frac-{1}{\sqrt{2}}\))です。

この座標を定義に当てはめると下記のようになります。

$$\sin 135°=\frac{1}{\sqrt{2}}$$
$$\cos 135°=-\frac{1}{\sqrt{2}}$$
$$\tan 135°=-1$$

鈍角の三角比では『負の数』が登場してきましたね!

トムソン
トムソン

ここまでで三角比の解説は終わりです。

三角比は直角ではない普通の三角形への応用が出来ます。角度を出したり、面積を出したりできるのです。その応用方法のリンクを貼っておくので、興味があればぜひ確認しておきましょう。

三角形への応用

三角形に応用すると多くの公式が出てきます。

角度から辺の長さを求める公式や、外接円が出てくる公式。

面積を求める公式などです。

トムソン
トムソン

ここで応用まで解説するのは難しかったので、定理ごとに記事を作って解説しましたよ!

記事の最後にリンクを貼っているので参考にしてください。

正弦定理

余弦定理

三角形の面積

ヘロンの公式

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