整式の割り算について1次式で割る場合と2次式で割る場合の計算方法を解説していきます!
この記事を読むと・・・
- 整式の割り算のやり方が分かる!
- 整式の割り算を筆算で計算できるようになる!
- 筆算を使わない方法でも簡単に整式の割り算ができるようになる!
では、解説していきますね。
整式の割り算|筆算
まずは、簡単な例題でやり方を学びましょう!
例題
\(2x^2+4x+3\)を\(x+1\)で割ったときの余りを求めよ。
整式の割り算は左から順番に合わせていくことが重要となります。
解答を見ていきましょう。
解答
まずは整数の割り算と同じように筆算を書きます。
\(x\)に何を掛けると\(2x^2\)になるか考えます。
\(x\times2x=2x^2\)なので、\(2x\)を\(x^1\)の項の上に書き、\(2x\times(x+1)\)の計算結果を下に書きます。
次に\(2x^2+4x+3\)からさっきの計算結果である\(2x^2+2x\)を引き、その答えを下に書きます。
引いた答えである\(2x+3\)を\(x+1\)で割ります。
手順は同じで、\(x\)に何を掛けると\(2x\)になるかを考えます。
\(2\)を掛ければ良いので、\(x^0\)の項の上(\(2x\)の横)に\(+2\)を書きます。
\((x+1)\times2\)の結果を1番下に書いて、\((2x+3)-(2x+2)\)を計算します。
すると、最後に\(1\)が残りましたね。
この\(1\)が余りとなります。
以上より、
商:\(2x+2\), あまり:\(1\)
計算をやめるタイミングですが、割る多項式の次数より低い次数のみとなった段階で計算終了です。
割る整式の次数より、割り算の過程で出てきた式の次数が小さくなった段階で計算終了。
例題の場合であれば、割る式(\(x+1\))の次数が\(1\)なので、計算で\(1\)(\(0\)次)が残った時点で計算は終わりとなる。
整式の割り算|恒等式
恒等式で割り算を解くバージョンを見てみましょう。
例題(再掲)
\(2x^2+4x+3\)を\(x+1\)で割ったときの余りを求めよ。
恒等式で解く場合は、商を\(ax+b\)、余りを\(c\)と置きます。
(割る式と割られる式の次数によって置き方が変わるので少し難しい方法かもしれません。)
解答
商を\(ax+b\)、余りを\(c\)と置くと、
\(2x^2+4x+3=(x+1)(ax+b)+c\)となる。
右辺を展開すると、\(ax^2+(a+b)x+(b+c)\)となる。
左辺と各次数の係数を比較すると、以下の関係が成り立つ。
$$a=2,\ a+b=4,\ b+c=3$$
つまり、\(a=2,\ b=2,\ c=1\)となり、
商:\(2x+2\)、あまり:\(1\)となる。
整式の割り算|オススメの方法
2通りのやり方を解説してきました。
一見すると恒等式の方が割り算が簡単そうに見えますが、私のおすすめは筆算です。
恒等式の方が、数式的に解くので勉強にはなると思います。
しかし、商とあまりを文字式で置く必要があるため、テストなどで使うとミスが生じやすいです。
また、計算量が多くなるため、そちらでミスが起こる可能性もあります。
筆算の方がオススメな理由!
例えば、
\(x^5\)を\(x^2+3x+1\)で割ったときの商とあまりを求めよ。
という問題があった時、商を\(ax^3+bx^2+cx+d\)と置く必要があります。
あまりは\(ex+f\)となります。これは問題の整式の次数で決まるのですが、この辺りのテクニックを覚えるなら、筆算で解いた方が早いです。
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整式の割り算|まとめ
整式の割り算のやり方について解説しました!
- 筆算でやる方法は、筆算の書き方を覚えると簡単
- 恒等式は商とあまりを仮に置く必要があるのでミスが生じやすい
- 総合すると筆算の方がミスが少なくてオススメ!
以上となります!
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