今回は\(\sin^3 x\)を微分します。
具体的には下記の式を証明します。
$$(\sin^3 x)’=3\sin^2 x \cos x$$
\(\sin^3 x\)の微分は「合成関数の微分法」を使って微分します。
最初に微分の計算をして、後半で微分に使った、合成関数の微分法やその他公式を解説していきます。
正解はどっち?
sin xを微分すると?
\(\sin^3 x\)の微分
では微分していきます。
合成関数の微分法を使った微分
\(y=\sin^3 x\)で\(\sin x=u\)とおくと、\(y=u^3\)となる。
ここで、
$$\displaystyle \frac{dy}{du}=3u^2,\ \displaystyle \frac{du}{dx}=\cos x$$
である。
以上より、合成関数の微分法を用いると、
\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{dy}{dx}
&=&\displaystyle \frac{dy}{du}\displaystyle \frac{du}{dx}\\
&=& 3u^2\cdot (\cos x)\\
&=& 3 \sin^2 x\cos x\end{eqnarray}
微分の計算は以上です。
ここからは微分の際に使った計算方法について下記の2点解説していきます。
(下記をクリックすると、該当箇所まで飛べます。)
合成関数の微分法
合成関数の微分法は、簡単に言うと「関数全体と関数の中に分けて微分する方法」です。
合成関数の微分法は、\(f'(g(x))\)を微分する方法です。
\(g(x)=u\)とおいて、微分を下記の式のように変形します。
$$\displaystyle \frac{dy}{dx}=\displaystyle \frac{dy}{du}\displaystyle \frac{du}{dx}$$
言葉だと難しいので、具体的にみていきましょう。
合成関数の微分法の証明はこちらで解説してあります。
【例題】
\(y=(4x^2+5x-3)^6\)を微分せよ
【解答】
\(4x^2+5x-3=u\)とすると、\(y=u^6\)とおくことができる。
ここで、\(\displaystyle \frac{dy}{du}=(u^6)’=6u^5\)である。
また、\(\displaystyle \frac{du}{dx}=(4x^2+5x-3)’=8x+5\)である。
以上より、
\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{dy}{dx} &=& \displaystyle \frac{dy}{du}\displaystyle \frac{du}{dx}\\\\
&=& 6u^5 \cdot (8x+5) \\
&=& 6(4x^2+5x-3)^5(8x+5) \end{eqnarray}
と計算できる。
今回のテーマである\(\sin^3 x\)の微分だと、\(u=\sin x\)とおいて計算しています。
1度で理解できなかったら、何度でも読み返しましょう。
解説2|\((\sin x)’=\cos x\)
$$(\sin x)’=\cos x$$
上記の微分公式は\(\sin x\)を微分したら\(\cos x\)になる単純な計算です。
しかし、証明しようとすると実は結構大変です。
証明まで知りたい方は下記の解説記事を参考にしてください。
図を使ってかなりわかりやすく解説していますよ!
>>\(\sin x\)の微分を証明<<
\(\sin^3 x\)の微分は以上です!
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