【集中力】大幅アップの勉強タイマー

[数3]商の導関数|分母にxがある微分をする方法と証明

商の導関数についての解説をします。まずは商の微分公式の使い方と例を紹介して、そのあとに下記に示す商の導関数を証明します。

関数の商の導関数(微分)$$\left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)’=\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g(x)^2}$$

目次

商の導関数

商の導関数とは、分数の関数を微分するための公式です。

関数の商の導関数(微分)$$\left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)’=\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g(x)^2}$$

商の導関数を使いこなすのはたった4ステップです!

  1. 分母を2乗して分母へ
  2. 分子を微分して分母と掛ける
  3. 分母を微分して分子と掛ける
  4. 2から3を引いて分子へ

ここではタンジェントの微分を例にして解説していきます!

\(\tan x\)の微分の式

$$(\tan x)’=\left(\frac{\sin x}{\cos x}\right)’=\frac{1}{\cos^2 x}$$

分母を2乗して分母へ(ステップ1)

分母の\(\cos x\)を\(\cos^2 x\)にして分母にします。つまり、ステップ1の段階ではこうなります。

$$(\tan x)’=\left(\frac{\sin x}{\cos x}\right)’=\frac{(???)}{\cos^2 x}$$

分子を微分して分母と掛ける(ステップ2)

分子を微分、つまり\(\sin x\)を微分して分母の\(\cos x\)と掛けます。

$$(\sin x)’=\cos x$$

なので、\(\cos^2 x\)となります。

分母を微分して分子と掛ける(ステップ3)

ここでは、分母を微分するので\(\cos x\)を微分して\(\sin x\)に掛けます。

$$(\cos x)’=-\sin x$$

なので\(-\sin^2 x\)となります。

2から3を引いて分子へ(ステップ4)

2で作った\(\cos^2 x\)から\(-\sin^2 x\)を引きます。つまり、

$$\cos^2 x-(-\sin^2 x)=\cos^2 x+\sin^2 x=1$$

です。これを分子に持っていけば微分完了です!

1で作った\((\tan x)’=\frac{(???)}{\cos^2 x}\)の???に4で作った答えを入れると・・・

$$(\tan x)’=\frac{(???)}{\cos^2 x}=\frac{1}{\cos^2 x}$$

となります。

商の導関数の証明

$$y=\frac{f(x)}{g(x)}$$

と置いて、\(xが\Delta x\)変化したとすると、\(y\)の変化量\(\Delta y\)は、

$$\Delta y=\frac{f(x+\Delta x)}{g(x+\Delta x)}-\frac{f(x)}{g(x)}$$

となります。

ここで\(\Delta x\rightarrow0\)のとき、\(g(x+\Delta x)=g(x)\)となります。なので、分母は\(g(x)^2 \)です。

そして、

\begin{eqnarray}f'(x) = \lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ f(x + \Delta x) – f(x) }{ \Delta x }\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}g'(x) = \frac{ dg }{ dx } = \lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ g(x + \Delta x) – g(x) }{ \Delta x }\end{eqnarray}

なので、上の式を整理すると

関数の商の導関数(微分)$$\left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)’=\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g(x)^2}$$

となるわけです!

商の導関数|まとめ

ポイントをまとめましょう!

POINT関数の商の導関数を使うのは4ステップ!

証明は微分の定義を知ってれば簡単!

商の導関数の使い方

コメント

コメントする

目次