【三角関数の合成】公式の導出と使い方|sinの係数がマイナスの場合も【工学博士監修】

三角関数の合成とは

$$a\sin x+b\cos y=\sqrt{a^2+b^2}\sin (x+\alpha)$$

ただし、
\begin{eqnarray}  \cos α &=& \displaystyle \frac{a}{\sqrt{a^2+b^2}}\\
\sin α &=&\displaystyle \frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}\end{eqnarray}

三角関数の合成は、\(a\sin x+b\cos y\)の形を1つの三角関数で表すため非常に役に立ちます。

具体的には、

  • グラフを書くとき
  • 最大最小値を求めるとき
  • 方程式を解くとき

などで使いますね。

今回は三角関数の合成を証明していきます!

実際に使う方法は別の記事としましたので、良ければご参照ください!

トムソン
トムソン

証明には加法定理を使います。この記事で復習できるようにしてあるので、ご活用ください。必要ないなら、目次を使って飛ばしちゃってください!

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加法定理の復習

加法定理は3つ(符号違いで計6つ)の公式かできた定理です。

加法定理

\begin{eqnarray}
\sin (A \pm B) &=& \sin A \cos B \pm \cos A \sin B\\ \\
\cos (A \pm B) &=& \cos A \cos B \mp \sin A \sin B\\ \\
\tan (A \pm B) &=& \displaystyle \frac{\tan A \pm \tan B}{1 \mp \tan A \tan B}
\end{eqnarray}

加法定理は上記のように3つの式からできた、三角関数の最重要定理です。

三角関数の合成はもちろん、他の公式を導出するのにも使われます。

など。

忘れてた!ってときは、今のうちにしっかり覚えておきましょう!

三角関数の合成を証明する

本題の三角関数の合成を証明していきます!

三角関数の合成|証明

座標平面上に点P(a, b)をとり、\(x\)軸と線分OPの角を\(α\)とする。

点Pを座標平面上に取る
点Pを座標平面上に取る

\begin{eqnarray}
OP &=& \sqrt{a^2+b^2} \\\\
\cos α &=& \displaystyle \frac{a}{\sqrt{a^2+b^2}} \\\\
\sin α &=& \displaystyle \frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}
\end{eqnarray}

であるため、

\begin{eqnarray}
a &=&\sqrt{a^2+b^2} \cos α \\
b&=&\sqrt{a^2+b^2} \sin α \end{eqnarray}

よって、加法定理

$$\sin (A + B) = \sin A \cos B + \cos A \sin B$$

より、

\begin{eqnarray}
a\sin x+b\cos x
&=& \sqrt{a^2+b^2}\cos α \sin x+ \sqrt{a^2+b^2} \sin α \cos x\\
&=&\sqrt{a^2+b^2}(\sin α \cos x+\cos α \sin x)\\
&=&\sqrt{a^2+b^2}\sin(x+α)
\end{eqnarray}

となります。

加法定理の使い方が、いつもと逆なので少し違和感があるかもしれません。

sinの係数がマイナスの時の三角関数の合成

では、三角関数の合成でsinの係数がマイナスの場合を検討したいと思います。

問題

次の式を1つの三角関数で表せ。

\(-\sqrt{3}\sinx+\cos x\)

計算してみましょう。

三角関数の合成は、

$$a\sin x+b\cos y=\sqrt{a^2+b^2}\sin (x+\alpha)$$

なので、

$$a=-\sqrt{3},\ b=1$$

である。

\begin{eqnarray}
-\sqrt{3}\sinx+\cos x&=&\sqrt{(-\sqrt{3}^2+1^2}\sin (x+α)\\
&=&2\sin (x+α)
\end{eqnarray}

ここで、

\begin{eqnarray}
\cos α &=& \displaystyle \frac{-\sqrt{3}}{2} \\
\sin α &=& \displaystyle \frac{1}{2}
&=& 1 \end{eqnarray}

のため、\(α=\displaystyle \frac{5\pi}{6}\)である。

以上より、

$$-\sqrt{3}\sinx+\cos x=2\sin (x+\displaystyle \frac{5\pi}{6})$$

この計算のポイントは、

\begin{eqnarray}
\cos α &=& \displaystyle \frac{-\sqrt{3}}{2} \
\sin α &=& \displaystyle \frac{1}{2}
\end{eqnarray}

から、コサインがマイナスで、サインがプラスだから、

$$\displaystyle \frac{\pi}{2}<α<\pi$$

と気づけるかどうかです。

トムソン
トムソン

練習すれば絶対できるようになるから、焦らずに理解していこう!

三角関数の合成|まとめ

三角関数の合成とは

$$a\sin x+b\cos y=\sqrt{a^2+b^2}\sin (x+\alpha)$$

ただし、
\begin{eqnarray}  \cos α &=& \displaystyle \frac{a}{\sqrt{a^2+b^2}}\\
\sin α &=&\displaystyle \frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}\end{eqnarray}

今回は三角関数の合成の証明と、sinの係数がマイナスのときの計算方法を解説してきました。

三角関数の合成は、加法定理を使えば比較的簡単に計算できます。

sinの係数がマイナスの場合、(マイナスの場合に限らずですが)

\(\cos α\)と\(\sin α\)が正なのか負なのかを確認して、角度\(α\)を見極めましょう!

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