因数定理とは|わかりやすく解説

今回は因数定理について解説していきます!

因数定理は次数の高い因数分解で非常に役立つ定理です。
因数定理を使うときにつまづきやすい、因数の見つけ方や因数定理の証明について解説しています。

最後には因数定理を使った因数分解の例題もありますので、ぜひ最後まで読んで、ココで因数定理を完全に理解してしまいましょう!

トムソン
トムソン

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因数定理とは、わかりやすく解説

因数定理とは

因数定理とは、整式 \(P(x)\) を考えるとき
\(P(x)\) が \((ax-b)\) を因数に持つならば、\(\displaystyle P(\frac{b}{a})=0\) となる定理

または、\(\displaystyle P(\frac{b}{a})=0\) が成り立つならば、\(P(x)\) が \((ax-b)\) を因数に持つ定理です。

これらを因数定理と言い、どちらも成り立ちます。

例えば、\(x^2-3x-10\)であれば\(x=-2\)を代入すると、
\((-2)^2-3\cdot(-2)-10=0\)となるので、
\(x^2-3x-10\)は\(x+2\)を因数として持っていることになります。

実際\(x^2-3x-10\)を因数分解すると

\(x^2-3x-10=(x+2)(x-5)\)となりますね。

因数の見つけ方の裏ワザ

因数の候補は、\(\displaystyle\pm\frac{定数項の約数}{最高次の係数の約数}\)になります。

例えば、\(P(x)=ax^3+bx^2+cx+d=0\) の時、\(P(\alpha)=0\) となる \(\alpha\) の候補は \(\displaystyle\pm\frac{dの約数}{aの約数}\) です。

因数の候補の証明

\(P(x)=ax^3+bx^2+cx+d=0\) とおきます。
\(\displaystyle P\left( \displaystyle\frac{q}{p}\right)=0\) のとき、\(P(x)\) は \(px-q\) で割り切れるので、商を \(lx^2+mx+n\) とします。

\(P(x)=ax^3+bx^2+cx+d=(px-q)(lx^2+mx+n)\) となります。

両辺の最高次 \(x^3\) の項と定数項を比較すると、\(a=pl, \ d=-qn\)

よって、\(\alpha\) の候補は、
\(\displaystyle\frac{q}{p}=\pm\displaystyle\frac{\displaystyle\frac{d}{n}}{\displaystyle\frac{a}{l}}=\pm\frac{dの約数}{aの約数}\) になります。

因数の候補探し|具体例

\(P(x)=2x^3-9x^2+9x+2=0\) であれば、
最高次 \(2x^3\) の係数は2、定数項は2です。

つまり、\(P(\alpha)=0\) となる \(\alpha\) は \(\pm1, \ \pm2, \ \pm\frac{1}{2}\) から探せば良いことになります。

因数定理の証明

整式\(P(x)\) を1次式 \(ax-b\) で割ったときの商を \(Q(x)\)、余りを \(R\) とすると、\(P(x)=(ax-b)Q(x)+R\)

両辺に \(\displaystyle x=\frac{b}{a}\) を代入すると、\(\displaystyle R(\frac{b}{a})=(a\cdot\frac{b}{a}-b)Q(\frac{b}{a})+R=R\)

特に、\(R=0\) の時、\(\displaystyle R(\frac{b}{a})=0\)

すなわち、 \(ax-b\) で割ったときの余りが 0 は、\(ax-b\) で割り切れる、言い換えると \(P(x)\) が \(ax-b\) を因数にもつという事になります。

よって、上記の因数定理が成立します。

例題|因数定理を使った因数分解2問

ここからは、因数定理を使った因数分解の例題

問題1

\(x^2-3x+2\)を因数分解せよ。

解答

答え:\(x^2-3x+2=(x-1)(x-2)\)

解説

因数の候補は、\(\displaystyle\pm\frac{定数項の約数}{最高次の係数の約数}\) より、
\(x=\pm1, \ \pm2\)です。

\(x=1\) を代入すると、\(1-3+2=0\)

よって、\(x-1\) で割ると、商は \(x-2\)

ゆえに、\(x^2-3x+2=(x-1)(x-2)\)

問題2

\(x^3-6x^2+11x-6\)を因数分解せよ。

解答

\(x^3-6x^2+11x-6=(x-1)(x-2)(x-3)\)

解説

因数の候補は、問題1と同様に \(x=\pm1, \ \pm2\, \ \pm3\)

\(x=1\) を代入すると、\(1-6+11-6=0\)
よって、\(x-1\) で割ると、商は \(x^2-5x+6\)

次に \(x^2-5x+6\)に因数定理を適用する。

\(x^2-5x+6\) に \(x=2\) を代入すると、\(4-10+6=0\)

よって、\(x^2-5x+6\) を \(x-2\) で割ると、商は \(x-3\)
ゆえに、\(x^3-6x^2+11x-6=(x-1)(x-2)(x-3)\)となる。

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まとめ

因数定理とは、\(P(x)\) が \((ax-b)\) を因数に持つ \(\Leftrightarrow \displaystyle P(\frac{b}{a})=0\) 。

因数の候補は、\(\displaystyle\pm\frac{定数項の約数}{最高次の係数の約数}\) になります。

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