指数法則と指数の拡張

今回は指数法則について解説していきます。

指数法則は基礎的な法則が3つあり、そこから整数と有理数に拡張していきます。
これだけ聞くと難しそうですが、実は足し算と掛け算、引き算と割り算を使うだけの簡単な法則です。

とっても簡単にわかりやすく説明していますので、よかったら最後まで読んでみてください。

トムソン
トムソン

九州大学 工学博士で物理学者の僕が解説します!
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指数法則とは

今回は、指数法則について説明します。

最初に覚えてほしい3つの指数法則をご覧ください。

  1. $a^m \times a^n = a^{m+n}$
  2. $(a^m)^n = a^{mn}$
  3. $(ab)^n = a^nb^n$

1つずつ詳しく解説していきます。
前提知識として、$a^n$のaのことを底、nのことを指数といいます。

(a) $a^m \times a^n = a^{m+n}$

底が同じ場合、かけ算は指数の足し算にできます。

例えば、$a^2 \times a^3=a^{2+3}=a^5$となります。

もう少し細かく説明すると、aが2つとaが3つなので、aが5つになるため、$a^5$になります。

つまり、$a^2 \times a^3=(a \times a) \times (a \times a \times a)=a^5$というわけです。

(b) $(a^m)^n = a^{mn}$

aのm乗のn乗の場合、指数のかけ算にできます。

例えば、$(a^2)^3=a^{2 \times 3}=a^6$となります。

これは、上記の指数法則(a)を利用すると$(a^2)^3=a^2 \times a^2 \times a^2=a^{2+2+2}=a^6$と説明することもできます。

(c) $(ab)^n = a^nb^n$

底のかけ算のn乗はそれぞれのn乗にできます。

例えば、$(ab)^3=a^3b^3$となります。

指数法則|整数への拡張

 $a^0=1$の理由

今まで紹介してきた指数法則に加えて、覚えておくと便利な法則もあります。

(d) $a^0=1$

これは、式変形で考えてみましょう。

まず、$a^n=a^{n+0}$と表せます。

次に、指数法則(a)より、$a^{n+0}=a^n \times a^0$と表せます。

最後に、$a^n=a^n \times a^0$なので、$a^0=1$となります。

 $a^{-1}=1/a$の理由

(e) $a^{-1}=\displaystyle \frac{1}{a}$

これも、式変形で考えてみましょう。

まず、$a^0=a^{n-n}$と表せます。

次に、指数法則(a)より、$a^{n-n}=a^n \times a^{-n}$と表せます。

ここで、指数法則(d)より、$a^0=1$なので、$a^n \times a^{-n}=1$となります。

最後に、両辺を$a^n$で割ると、$a^{-n}=\displaystyle \frac{1}{a^n}$と表せます。

指数法則|有理数への拡張

$a^{m/n}=\sqrt[n]{a^m}$の理由

続いて、累乗根を利用した指数法則について紹介します。

(f) $a^{m/n}=\sqrt[n]{a^m}$

これは累乗根の性質もあわせて考えてみます。

aのn乗根とは、n乗するとaになる数であり、$\sqrt[n]{a}$と表します。

そこで、指数法則(b)を利用すると、$(a^{m/n})^n=a^{(m/n) \times n} =a^m$となります。

つまり、$a^{m/n}$はn乗すると$a^m$なる数であるため、$a^{m/n}=\sqrt[n]{a^m}$と表せます。

具体的には、$a^{\frac{5}{3}}=\sqrt[5]{a^3}$となります。

$a^{1/n}=n√a$の理由

(g) $a ^{ \frac{1}{n}}=\sqrt[n]{a}$

これは先ほどご紹介した指数法則(f)のm=1とした場合を考えます。

$a ^{ \frac{1}{n}}=\sqrt[n]{a^1}=\sqrt[n]{a}$となります。

具体的には、$a ^{ \frac{1}{3}}=\sqrt[3]{a}$となります。

ただし、$\displaystyle \frac{1}{2}$乗の時のみ、$a ^{ \frac{1}{2}}=\sqrt{a}$となりますのでご注意ください。

指数の計算|練習問題

それでは、今回ご紹介した指数法則を利用した問題を何問か練習してみましょう。

[問題]

(1) $(ab^3)^2 \times (a^3b)^3$

(2) $\sqrt[3]{a} \times \sqrt{a}$

(3) $\sqrt[3]{a^2} \times \sqrt[4]{a^3}$

(4) $a^{-2}b^4 \times a^2b^{-6}$

[解答]

(1)

\begin{eqnarray}
(ab^3)^2 \times (a^3b)^3&=&a^2b^6 \times a^9b^3 \\
&=&a^{11}b^9
\end{eqnarray}

(2) 

\begin{eqnarray}
\sqrt[3]{a} \times \sqrt{a}
&=&a ^{ \frac{1}{3}} \times a ^{ \frac{1}{2}} \\
&=&a ^{ \frac{1}{3} + \displaystyle \frac{1}{2}} \\
&=&a ^{ \frac{5}{6}} \\
&=&\sqrt[6]{a^5} \\
\end{eqnarray}

(3)

\begin{eqnarray}
\sqrt[3]{a^2} \times \sqrt[4]{a^3}
&=&a ^{ \frac{2}{3}} \times a ^{ \frac{4}{3}} \\
&=&a ^{ \frac{2}{3} + \frac{3}{4}} \\
&=&a ^{ \frac{17}{12}} \\
&=&\sqrt[12]{a^{17}} \\
&=&a\sqrt[12]{a^{5}} \\
\end{eqnarray}

(4) 

\begin{eqnarray}
a^{-2}b^4 \times a^2b^{-6}
&=&a^{-2} \times a^2 \times b^4 \times b^{-6} \\
&=&a^{-2 + 2} \times b^{4 – 6} \\
&=&a^0 \times b^{-2} \\
&=&\displaystyle \frac{1}{b^2} \\
\end{eqnarray}

[解説]

(1) 

まず、指数法則(c)を利用すると、$(ab^3)^2=a^2(b^3)^2$と表せます。

次に指数法則(b)を利用すると、$a^2(b^3)^2=a^2b^{3 \times 2}=a^2b^6$と表せます。

同様にして、$(a^3b)^3=a^3b^9$となります。

整理すると、$(ab^3)^2 \times (a^3b)^3=a^2b^6 \times a^9b^3=a^2 \times a^9 \times b^6 \times b^3$となります。

最後に、指数法則(a)を利用すると、$a^2 \times a^9 \times b^6 \times b^3=a^{2+9} \times b^{6+3}=a^{11}b^9$となり答えが求められます。

(2) 

まず、指数法則(g)を利用すると、$\sqrt[3]{a}=a ^{ \frac{1}{3}}$、$\sqrt{a}=a ^{ \frac{1}{2}}$と表せます。

つまり、$\sqrt[3]{a} \times \sqrt{a}=a ^{ \frac{1}{3}} \times a ^{ \frac{1}{2}}$となります。

続いて、指数法則(a)を利用すると、$a ^{ \frac{1}{3}} \times a ^{ \frac{1}{2}}=a ^{ \frac{1}{3} + \frac{1}{2}}=a ^{ \frac{5}{6}}$と表せます。

最後に、再度指数法則(g)を利用すると、$a ^{ \frac{5}{6}}=\sqrt[6]{a^5}$となり、答えが求められます。

(3) 

まず、指数法則(f)を利用すると、$\sqrt[3]{a^2}=a ^{ \frac{2}{3}}$、$\sqrt[4]{3}=a ^{ \frac{3}{4}}$と表せます。

つまり、$\sqrt[3]{a^2} \times \sqrt[4]{a^3}=a ^{ \frac{2}{3}} \times a ^{ \frac{3}{4}}$となります。

続いて、指数法則(a)を利用すると、$a ^{ \frac{2}{3}} \times a ^{ \frac{3}{4}}=a ^{ \frac{2}{3} + \frac{3}{4}}=a ^{ \frac{17}{12}}$と表せます。

最後に、再度指数法則(g)を利用すると、$a ^{ \frac{17}{12}}=\sqrt[12]{a^{17}}=a\sqrt[12]{a^{5}}$となり、答えが求められます。

(4) 

まず、指数法則(a)を利用すると、$a^{-2}b^4 \times a^2b^{-6}=a^{-2} \times a^2 \times b^4 \times b^{-6}=a^{-2 + 2} \times b^{4 – 6}=a^0 \times b^{-2}$となります。

次に、指数法則(d)を用いると、$a^0=1$となります。

さらに、指数法則(e)を用いると、$b^{-2}=\displaystyle \frac{1}{b^2}$となります。

したがって、$a^0 \times b^{-2}=\displaystyle \frac{1}{b^2}$となり、答えが求められます。

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