【因数分解】『たすきがけ』のやり方と、より早くて正確で簡単な方法

二次式を因数分解するときに最初に習う方法が『たすきがけ』です。

たすきがけも優れた方法ですが、少し問題点もあるかな。と言うのが私の感想です。

そこで今回は、たすきがけのと問題点。そして、たすきがけより優れた因数分解の方法を解説していきたいと思います。

この記事で分かること!

  • たすきがけのやり方
  • たすきがけの問題点
  • たすきがけより早くて正確で簡単な因数分解の方法

たすきがけとは

たすきがけとは因数分解の方法の1つで、最初に習うものだと思います。

例題を通してやり方を解説していきます。

例題

次の式を因数分解せよ。

$$2x^2-5x-12$$

この時に\(x^2\)の項(\(2x^2\))と\(x^0\)の項(\(-12\))に注目します。

そして、掛けると\(2\)になる2つの数と、掛けると\(-12\)になる2つの数をそれぞれ探します。

ここでは(\(1,\ 2\))と(\(3,\ -4\))を試してみましょう。

そして、たすきを掛けるように斜めに掛け算をします。

斜めに掛け算すると\(3\)と\(-8\)が出てきます。

これらを足すと\(3+(-8)=-5\)となります。

問題の式である\(x^2-5x-12\)の\(x\)の項の係数\(5\)と一致しているので、これでOKです。

最後に、(\(2,\ 1\))と(\(3,\ -4\))を横に並べて

$$2x^2-5x-12=(2x+3)(x-4)$$

が答えとなります。

たすきがけの問題点

因数分解を解くのにたすきがけは優れた方法だと思います。

しかし、「たすきがけ」は私の意見では、2つの問題点があるかなと思います。

たすきがけの問題点

  1. 当たりが出るまで計算が必要
  2. 数が大きくなると難しい

1つずつ説明していきたいと思います。

たすきがけ問題点1|当たりが出るまで計算が必要

先ほどの例題で解説しましょう。

例題

次の式を因数分解せよ。

$$2x^2-5x-12$$

さっきは(\(2,\ 1\))と(\(3,\ -4\))を選べたので、正解を導くことができました。

しかし、\(-12\)になる組み合わせはいくつかあります。\(-2,\ 6\)や\(-3,\ 4\)も考えられます。

ですが、(\(3,\ -4\))にたどり着くまで正解することはできません。

また、今回は\(2x^2\)でしたが、この係数が\(12\)や\(16\)だと、計算量は膨大になります。

これが1つ目の問題点です。

たすきがけ問題点2|数が大きいと難しい

2つ目の問題点として、数が大きいと難しい点があります。

例題

次の式を因数分解せよ。

$$6x^2-22x+12$$

先に答えを言うと、

$$6x^2-22x+12=(x-3)(6x-4)$$

です。

この場合、掛けて\(6\)になる数の組み合わせは、符号まで考えると数パターンあります。

\(12\)もいくつかあるので、答えに辿り着かないことだって考えられます。

「たすきがけ」は因数分解を学ぶには優秀な方法であると同時に、実際に使うとなると少し不便な側面を持ち合わせています。

これらの問題点を解決して、かつ、たすきがけより早く正確に、そして簡単に因数分解ができる方法を解説したいと思います。

因数分解に二次方程式の解の公式を使う

簡単に因数分解する方法は、二次方程式の解の公式を使います。

二次方程式の解の公式

$$ax^2+bx+c=0$$

のとき、

$$x=\displaystyle \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$$

である。

この解の公式を使えば、たすきがけより正確に因数分解が可能です。

先ほどの例題で実際にやってみましょう。

例題 (再掲)

次の式を因数分解せよ。

$$2x^2-5x-12$$

\(a=2,\ b=-5,\ c=-12\)を解の公式に代入します。

\begin{eqnarray} x&=&\displaystyle \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\\
&=&\displaystyle \frac{-(-5)\pm\sqrt{(-5)^2-4\times2\times(-12)}}{4}\\
&=& \displaystyle \frac{5\pm\sqrt{25+96}}{4}\\
&=&\displaystyle \frac{5\pm11}{4}\\
&=&4,\ -\displaystyle \frac{3}{2} \end{eqnarray}

となります。

ここで、\(ax^2+bx+c=0\)の解が\(A,\ B\)であるとき、

\(ax^2+bx+c=a(x-A)(x-B)\)に因数分解できる性質を利用する。

以上より、

\begin{eqnarray} 2x^2-5x-12&=&2(x+\displaystyle \frac{3}{2})(x-4)\\&=&(2x+3)(x-4) \end{eqnarray}

と因数分解できる。

分数が必要な因数分解

もう一問の例題も解いていきたいと思います。

例題(再掲)

次の式を因数分解せよ。

$$6x^2-22x+12$$

\(a=6,\ b=-22,\ c=12\)を解の公式に代入します。

\begin{eqnarray} x&=&\displaystyle \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\\
&=&\displaystyle \frac{-(-22)\pm\sqrt{(-22)^2-4\times6\times12}}{12}\\
&=& \displaystyle \frac{22\pm\sqrt{484-288}}{12}\\
&=&\displaystyle \frac{22\pm14}{12}\\
&=&3,\ \displaystyle \frac{2}{3} \end{eqnarray}

以上より、

\begin{eqnarray} 6x^2-22x+12&=&6(x-\displaystyle \frac{2}{3})(x-3)\\
&=&(6x-4)(x-3) \end{eqnarray}

と計算できます。

この様に二次方程式の解の公式は、「この計算をすれば因数分解ができる!」という方法になっています。

もちろんルートの中の計算が難しい、などの課題はあると思いますが、絶対に答えが出る方法は使い勝手が良いのではないでしょうか。

因数分解|たすきがけの問題点まとめ

たすきがけの因数分解について解説してきました。

  • たすきがけは優秀な因数分解の方法だが、当たりを探す必要がある
  • 数字が大きくなるとたすきがけでは当たりを引けない可能性が出てくる
  • 二次方程式の解の公式を使えば、絶対に答えにたどり着く

私は解の公式がおすすめです。

しかし、簡単に因数分解できそうな場合はたすきがけ、複雑そうなら解の公式、と使い分けるのも良いかもしれません!

以上となります。

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