背理法とは|3つの例題からわかる証明の方法

今回は、背理法について説明していきます。

背理法とは、「結論を否定することにより、矛盾があることを示し、もとの命題が正しいことを証明する方法」です。

このように言われても非常にイメージがわきづらいと思います。
具体的な例題を用意してわかりやすく解説しています。この記事を読めば背理法で解く問題は得意になり、点数アップ間違いなしなので、ぜひ最後まで読んでください。

トムソン
トムソン

九州大学 工学博士で物理学者の僕が解説します!
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背理法とは

別の表現をすると、「外堀を埋める」というイメージになります。

Aということを言いたいとします。

「Aではないとすると、矛盾が起こり、おかしためAしかない」ということになります。

なお、ここでいう矛盾とは「偶数=奇数」や「有理数=無理数」というような、等式が成り立つはずがないものの等式が発生しているようなことを言います。

具体的に、証明方法を見ていきましょう。

「$P→Q$」を証明したいとします。

①結論Qが成り立たない(Qではない)と仮定します。

②矛盾が起こることを証明します。

③$P→Q$であることが言えます。

例題でわかる背理法で証明する方法

「$\sqrt{3}$が無理数を利用して、$2+\sqrt{3}$が無理数」を証明してみます。

①結論Qが成り立たないと仮定

ここでは$2+\sqrt{3}$が無理数でない、つまり有理数と仮定します。

有理数rを用いて、$2+\sqrt{3}=r$とします。

式を変形すると、$\sqrt{3}=r-2$となります。

②矛盾が起こることを証明します。

ここで、左辺は問題にあるように無理数になります。

右辺は有理数と有理数の差であるため、有理数になります。

つまり、左辺は無理数、右辺は有理数となり、等式に矛盾が発生しています。

③$P→Q$である

$2+\sqrt{3}$が無理数という仮定をしたことが間違っていたため、$2+\sqrt{3}$は有理数といえます。

したがって、「$\sqrt{3}$が無理数を利用すると、$2+\sqrt{3}$が無理数」といえます。

背理法で証明する2つの練習問題

練習問題1

「\(\sqrt{6}\)が無理数を利用して、$\sqrt{2}+\sqrt{3}$が無理数」を証明します。

有理数rを用いて、$\sqrt{2}+\sqrt{3}=r$(有理数)であると仮定します。

\begin{eqnarray}
\sqrt{2}+\sqrt{3}&=&r\\
(\sqrt{2}+\sqrt{3}^2)&=&r^2\\
5+2\sqrt{6}&=&r^2\\
2\sqrt{6}&=&r^2-5\\
\sqrt{6}&=&\displaystyle \frac{r^2-5}{2}
\end{eqnarray}

ここで、左辺は無理数、右辺は有理数であるため、矛盾します。

したがって、$\sqrt{2}+\sqrt{3}$は無理数といえます。

練習問題2

「$a,b$を有理数、$\sqrt{2}$を無理数とするとき、$a+b\sqrt{2}=0$ならば$a=0$かつ$b=0$」であることを証明します。

$b≠0$と仮定します。

\begin{eqnarray}
a+b\sqrt{2}&=&0\\
a+b\sqrt{2}&=&-a\\
\sqrt{2}&=&-\displaystyle \frac{a}{b}
\end{eqnarray}

$a,b$が有理数より、右辺は有理数となります。

左辺は無理数であるため、矛盾します。

したがって、$b=0$といえます。

$a+b\sqrt{2}=0$に$b=0$を代入すると、$a=0$になります。

したがって、「$a,b$を有理数、$\sqrt{2}$を無理数とするとき、$a+b\sqrt{2}=0$ならば$a=0$かつ$b=0$」であることが証明できました。

まとめ

 今回は、背理法について解説しました。

意外に入試問題などに出てくると使いどころが難しいと思います。

しかし、証明問題の選択肢の1つとして持っておくと、いざというときに役に立つと思います。

今回の記事を参考に背理法の証明に慣れておきましょう。

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