【常用対数】&【底の交換公式】|使い方と証明を工学博士が徹底解説!

対数関数では底(てい)を変えたいタイミングがちょくちょくあります。そんな時に使えるのが底の交換公式です。

底の交換公式

$$\log_ab=\frac{\log_cb}{\log_ca}$$

但し、\(a, b, c\)が正の数で\(a\neq1, c\neq1\)

この底の交換公式が何に使われるのか、どうやって使うのか。
またはこの公式の証明が知りたい!

といった疑問に答えていきたいと思います。

工学博士
工学博士

底の交換公式を使うタイミングはあまり多くないですが、使う時は必ず来るので頭の片隅には置いておきましょう。

底の交換公式って何に使うの?

対数を使っていると「具体的な値が知りたい!」って場面がちょくちょくあります。例えば、\(\log_512\)の値が知りたくてもパッと出てこないですよね。

そんな時に使うのがこの【底の交換公式】です。

底を交換するときに使う値が2つあります。10とeです。

(1) \(\log_{10}a\)
(2) \(\log_{e}a\)

eはネイピア数と言って\(e=2.71\ldots\)です。円周率の\(3.14\ldots\)みたいなもんですね。

このような\(\log_{e}a\)を自然対数と言いますが、詳しい解説は別ページに譲るとしますね。

ここでは分かりやすい(1)の常用対数(\(\log_{10}a\))を例に説明します。

\(\log_{10}a\)が使われる理由は大きく2つ。

(1)10は区切りがいい
(2)10だと何かと便利

1つずつ解説していきます。

(1)10は区切りがいい

10の対数は結構色んなところで使われます。区切りが良いですからね!

ものすごく大きな数字を扱うときは、\(5\times10^{8}\)みたいな書き方をします。この書き方であれば、

$$5\times10^{8}=500,000,000$$

と、数字をイメージし易いです。一方で10ではない数字を使うとどうなるか・・・

例えば\(4\times7^{9}\)と書いてしまうと、

(。´・ω・)ん?

となりますよね。これは桁数が一目で分からないことが原因です。7の9乗が何桁か一瞬では分かりません。

10の8乗であれば一瞬で9桁と分かります。

そういう理由もあって、\(\log_{10}a\)の値は教科書の最後の方に載ってたりします。\(1.01-9.99\)までが多いですね。このサイトでも取り扱ってますよ。
<常用対数の表(1.01~9.99)>

その中でも特別よく使う数字があるので覚えておくと便利です。

例-覚えておくと便利なやつ
\(\log_{10}2=0.3010\)
\(\log_{10}3=0.4771\)
\(\log_{10}5=0.6990\)

(2)10だと何かと便利

2つ目の理由は何かと便利だからです。これは例を見る方が早いと思います。

【例】
\(\log_{10}30=\log_{10}10+\log_{10}3=1.4771\)
(\(\log_{10}3=0.4771\)なので)

こんな感じで10だと分離しやすいのです!

\(15\)なら\(10\times1.5\)ってな感じですね。常用対数を使う理由が分かったところで、1つの例として\(\log_512\)の値を求めてみましょう!

【例】
$$\begin{eqnarray} \log_512 &=& \frac{\log_{10}12}{\log_{10}5}\\
&=&\frac{\log_{10}10+\log_{10}1.2}{0.6990} \\
&=&\frac{1+0.0792}{0.6990}\\
&=&1.5440\end{eqnarray}$$

<常用対数の表(1.01~9.99)>

底の交換公式の証明

証明は下に記載しておきます。

証明(底の交換公式)\(a, b, c\)が正の数で\(a\neq1, c\neq1\)とする。

\(\log_ab=x\)とすると、\(b=a^x\)である。

ここで、

$$\log_cb=\log_ca^x=x\log_ca$$

つまり、
$$x=\frac{\log_cb}{\log_ca}$$

また、\(x=\log_ab\)なので、
$$\log_ab=\frac{\log_cb}{\log_ca}$$

証明の途中計算が分からない場合は、計算の理解が足りない可能性があります。

対数関数の基礎知識は↓の記事を読めば理解できるので、積極的に活用してください!

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