通分とは…
通分とは2つ以上の分数の分母の数字を揃えること
(例)\(\displaystyle \frac{1}{3}\)と\(\displaystyle \frac{1}{4}\)の分母を揃えること。
通分は分数の足し算と引き算をするときに、絶対に覚えなければいけない計算です。
しかし、通分がわからない人が多いのも事実です。
通分ができるようになりたい、、、
スラスラ分数の計算をした!

そんなあなたに、九州大学工学部卒で工学博士の私、トムソンが通分のやり方を徹底解説します。
この記事でわかること!
- 通分とは何か、がわかる!
- 通分が必要な理由、がわかる!
- 通分のやり方、がわかる!
- 通分と最小公倍数の関係、がわかる!
通分とは
通分とは…
通分とは2つ以上の分数の分母の数字を揃えること
(例)\(\displaystyle \frac{1}{3}\)と\(\displaystyle \frac{1}{4}\)の分母を揃えること。
通分は複数(2つ以上)の分数の分母を揃えることです。
実際にやってみましょう。
$$\displaystyle \frac{1}{3},\ \displaystyle \frac{1}{4}$$
この2つの分数の分母を揃えてみます。
分数は分母と分子に同じ数を掛けても良いという決まりがあります。
その決まりを利用すると、
$$\displaystyle \frac{1}{3}\times\displaystyle \frac{4}{4}=\displaystyle \frac{4}{12}\\
\displaystyle \frac{1}{4}\times\displaystyle \frac{3}{3}=\displaystyle \frac{3}{12}$$
となります。
分母が\(12\)で揃いました。
これが通分です。
通分はなぜ必要か
通分は分数の足し算と引き算に必要です。
例題を見てみましょう。
例題
3つに切ったケーキが1つと、4つに切ったケーキが1つあります。合わせていくつあるでしょう。
この問題を式にすると、
$$\displaystyle \frac{1}{3}+\displaystyle \frac{1}{4}$$
です。
しかし、このままでは計算ができません。
切り方が違うケーキは、大きさが違うため計算できません。
そこで通分をして計算できるようにします。
例題(通分してるバージョン)
12個に切ったケーキが4つと、12個に切ったケーキが3つあります。合わせていくつあるでしょう。
この問題を式にすると、
$$\displaystyle \frac{4}{12}+\displaystyle \frac{3}{12}$$
です。
これだと、12個に分けたケーキが7個(\(4+3=7\))あると計算できます。
答えは\(\displaystyle \frac{7}{12}\)です。
実際の問題では、
$$\displaystyle \frac{1}{3}+\displaystyle \frac{1}{4}=\displaystyle \frac{4}{12}+\displaystyle \frac{3}{12}=\displaystyle \frac{7}{12}$$
と計算していくのです。
簡単な通分の仕方
1番簡単な通分のやり方は、相手の分母の数を自分の分母と分子に掛けるです。
具体的に解説していきます。
$$\displaystyle \frac{1}{3},\ \displaystyle \frac{1}{7}$$
この2つの分数を通分したいとします。
\(\displaystyle \frac{1}{3}\)は相手が\(\displaystyle \frac{1}{7}\)なので、相手の分母は\(7\)です。
なので、分母と分子に\(7\)を掛けます。
$$\displaystyle \frac{1}{3}\times\displaystyle \frac{7}{7}=\displaystyle \frac{7}{21}$$
一方で、
\(\displaystyle \frac{1}{7}\)は相手が\(\displaystyle \frac{1}{3}\)なので、相手の分母は\(3\)です。
なので、分母と分子に\(3\)を掛けます。
$$\displaystyle \frac{1}{7}\times\displaystyle \frac{3}{3}=\displaystyle \frac{3}{21}$$
すると、
$$\displaystyle \frac{7}{21},\ \displaystyle \frac{3}{21}$$
となって通分ができました。
この方法が1番簡単な通分の仕方です。
この通分の仕方の問題点
しかし、この通分の仕方だと数字が大きいときに計算がややこしい問題があります。
$$\displaystyle \frac{4}{9},\ \displaystyle \frac{5}{18}$$
この2つの分数を通分しようと思うと、\(18\times9\)をする必要があり計算がややこしいです。
そこで登場するのが最小公倍数です。
最小公倍数を使った通分の仕方
通分したい分数の分母の最小公倍数を使った通分の仕方です。
最小公倍数を使ってさっきの分数を通分してみましょう。
$$\displaystyle \frac{4}{9},\ \displaystyle \frac{5}{18}$$
この場合、分母の最小公倍数を求めるので、\(9\)と\(18\)の最小公倍数を計算します。
最小公倍数は\(18\)です。
2つの分数の分母を\(18\)で揃えます。
$$\displaystyle \frac{4}{9}\times\displaystyle \frac{2}{2}=\displaystyle \frac{8}{18}$$
よって通分した結果は、
$$\displaystyle \frac{8}{18},\ \displaystyle \frac{5}{18}$$
となります。
\(18\times9\)を計算するよりは、随分と簡単に計算できましたね!
通分|まとめ
通分とは…
通分とは2つ以上の分数の分母の数字を揃えること
(例)\(\displaystyle \frac{1}{3}\)と\(\displaystyle \frac{1}{4}\)の分母を揃えること。
通分は分数の足し算と引き算で必ず必要な計算です。
基本的なやり方は、相手の分母の数を自分の分母と分子に掛けるでOKです。
しかし、数字が大きくなる場合は最小公倍数を使う方が便利です!
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