分数の計算に必要な2大要素として【約分】と【通分】があります。
今回はその内の約分について解説していきたいと思います!

約分について簡単に理解したい。
約分のやり方も解説してほしい!
できれば効率的なやり方があれば知りたい。
今回はこう言った疑問にお答えしていきます。
この記事で理解できること
- 約分とは何か|通分との違い
- 約分のやり方
- 約分の効率のいいやり方
最後まで読んでいただけると光栄です!
では、いきましょう〜!
約分とは|通分との違い
分数の分母と分子を同じ数で割ってより小さい数で表すこと
早速例題を通して見ていきましょう。
\(\displaystyle \frac{3}{6}\)を約分していきたいと思います。

\(6\)と\(3\)はどちらも\(3\)で割ることができます。
公約数が\(3\)とも言えますね。
\(\displaystyle \frac{3}{6}=\displaystyle \frac{3\div3}{6\div3}=\displaystyle \frac{1}{2}\)
なので、$$\displaystyle \frac{3}{6}=\displaystyle \frac{1}{2}$$

となるわけです。
この様に分数をより簡単に表す方法を約分と言います。
通分との違い
約分と似た言葉に通分という言葉があります。
通分は分数の足し算・引き算をする際に使う言葉です。
例えば、\(\displaystyle \frac{2}{3}+\displaystyle \frac{1}{6}\)を考えてみましょう。

3個に分けた内の2個と6個に分けた内の1個を足すことはできません。
なので、\(\displaystyle \frac{2}{3}=\displaystyle \frac{4}{6}\)と直してあげるのが通分です。
これによって、
$$\displaystyle \frac{2}{3}+\displaystyle \frac{1}{6}=\displaystyle \frac{4}{6}+\displaystyle \frac{1}{6}=\displaystyle \frac{5}{6}$$

と計算出来るようになるのです。
詳しくは通分の記事を参考にしてみてください。
約分のやり方
では、約分のやり方を解説していきますね!
\(\displaystyle \frac{18}{24}\)を約分していきましょう。
約分はたった2つのステップで出来ます。
約分の仕方(2ステップ)
- 分母・分子を割り切れる数を探して割る
- 割り切れる数が無くなるまで繰り返す
\(\displaystyle \frac{18}{24}\)を約分してみる
実際にステップに沿って約分していきましょう
1. 分母・分子を割り切れる数を探して割る
\(18\)と\(24\)どちらも割り切れる数は何があるでしょうか。
パッと思いつくのは\(2\)ですかね。
\begin{eqnarray} 18\div2 &=& 9 \\ 24\div2&=& 12 \end{eqnarray}
となるので、$$\displaystyle \frac{18}{24}=\displaystyle \frac{9}{12}$$
となります。
2. 割り切れる数が無くなるまで繰り返す
この作業を割り切れる数が無くなるまで繰り返します。
\(9\)と\(12\)をどちらも割れる数は\(3\)があります。
\begin{eqnarray} 9\div3 &=& 3 \\12\div3 &=& 4 \end{eqnarray}
なので、$$\displaystyle \frac{18}{24}=\displaystyle \frac{9}{12}=\displaystyle \frac{3}{4}$$
となります。
\(3\)と\(4\)を割り切れる数はないため、ここで約分完了となります。
約分の効率のいいやり方
約分のやり方は分かったかと思いますが、正直めんどくさいですよね。
そこで、約分の効率のいいやり方をご紹介します。
それは「数字に斜線を引いて割っていくだけ」です。
先生によっては学校で習う方法だと思いますが、いきなりこの方法で習ってしまうと理解が追いつかない場合があります。
なので、まずは先ほどの2ステップで約分する方法を知ってから、斜線を引く方法を勉強した方が、効率よく理解できます。
では、\(\displaystyle \frac{32}{56}\)を約分してみましょう。
\(\displaystyle \frac{32}{56}\)を約分してみる
分母・分子ともに割れる数を探すまでは同じです。
\(32\)と\(56\)をどちらも割り切れる数は\(2\)がありますね。
分母と分子を\(2\)で割ってみます。
$$32\div2=16, 56\div2=28$$
なので、\(\displaystyle \frac{16}{28}\)となります。
ここで、図を使って説明します。
\(32\)と\(56\)に斜線を引いて、横に\(16\)と\(28\)を書きます。

これを繰り返していくと最終的には、$$\displaystyle \frac{32}{56}=\displaystyle \frac{4}{7}$$だと分かります。

やっていることは先程の方法と同じですが、この方法はメリットが3つあります。
- 視覚的に割っていく過程が分かる
- 過程が見えるからミスに気づきやすい
- 「\(2\)で3回割らなくても\(8\)で割れた!」という気づきにつながる
割っていく過程が視覚的に分かるので、見直しの時にミスに気づきやすくなります。
さらに、\(2\)で3回割ってるってことは・・・\(32\)も\(56\)も\(8\)で割れたじゃん。と言った気づきにもつながります。
まとめ|分数の約分
- 約分は分数の分母と分子を同じ数(公約数)で割っていくこと
- 割ることで分数を分かりやすく表すことができる
- 斜線を引いて書き直す方法は効率が良く、算数の学びにもつながる
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