今回は、cos 101° = -0.190809…を三角関数表を使わずに求める手法について説明します。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表に光を当てて、値の求め方を紹介していきます。
コサインの表とは下のような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
教科書などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって計算したのでしょうか。
本解説では、cos101°の求め方説明です。
$$\cos 101°=-0.190809…$$
10桁のcos 101°を調べる
早速ですが、cos 101°を10桁表してみましょう!$$\cos 101° = -0.1908089954 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos101°の値を明らかにする
三角関数表を参照せずにcos101°の値を計算する手法はとても複雑なものを除けば3つあります。
1の方法は、定規を使うため正確な値を計算できず、求まる値は近似値になります。
2の方法だと、計算過程がとっても煩雑になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う手法を説明します。
マクローリン展開でcos101°を求める
マクローリン展開を使うと下記の式で\(\cos x\)を明らかにすることができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)によって、\(\cos x\)の値を求めることができるのです。
マクローリン展開を知らなくてもても、式だけ分かれば大丈夫ですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を入れる必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 101°$$
この式を計算すると、
$弧度法=1.762782…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 101°\)を求められます。
$$\cos 101° = -0.190809…$$
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