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[数1]二次関数の決定をわかりやすく解説、3点、平行移動、頂点の問題

二次関数を求める問題は「3点を通る」「頂点とある1点を通る」「平行移動したら」などさまざまなパターンがあります。
今回はその問題を1つずつ解説します。

どの問題にも解く「ポイント」があるので、しっかり理解していきましょう。

ポイントがわかれば、簡単に問題を解くことができますよ。
それでは一緒にさまざまな二次関数を求めていきましょう。

※参考記事
[数1]二次関数の頂点座標と軸を求める3つの方法【超簡単】

[数1]二次関数のグラフと書き方|平行移動と対称移動も解説

目次

二次関数の決定|3点がわかる

3つの点がわかると、この3点を通る二次関数のグラフを求めることができます。
具体的に3点$A(-3,2)$、$B(1,10)$、$C(0,5)$からに二次関数のグラフを求めてみましょう。

求める二次関数を$y=ax2+bx+c$とします。
このグラフは点$A(-3,2)$を通るので、$y=ax^2+bx+c$のxとyに代入しても成り立ちます。
よって$2=a×(-3)2+b×(-3)+c$

これを整理すると$9a-3b+c=2…➀$になります。
このグラフは点Aと同様に、点B、Cも通るので$y=ax2+bx+c$のxとyに代入しても成り立ちます。
点$B(1,10)$を代入すると、$10=a×12+b×1+c$
よって、$a+b+c=10…②$

点$C(0,5)$を代入すると、$5=a×02+b×0+c$
よって、$c=5…③$

$➀、②、③$より

\begin{eqnarray} 9a-3b+c=2…➀\\
a+b+c=10…②\\
c=5…③\end{eqnarray}

となります。

この3つの式から$a、b、c$を求めることで求めたい二次関数が決まります。
早速3つの文字に入る数字を求めていきましょう。

③より$c=5はわかっているので、これを➀と②に代入します。
$9a-2b+5=2$より、$9a-3b=-3…➀´$
$a+b+5=10$より、$a+b=5…②´$
➀´と②´を連立方程式で解くと、下記になります。

よって、a=1、b=4がわかったので、二次関数の式に代入すると$y=x^2+4x+5$ですね。
つまり3点A、B、Cを通る二次関数は$y=x^2+4x+5$とわかりました。

ちなみにこの3つの文字を1次方程式で連立したものを連立3元1次方程式といいます。
この方程式を解くコツは1つずつ文字を消去しながら求めていくといいでしょう。

※参考記事
連立方程式の加減法|解き方をわかりやすく解説

二次関数の決定|頂点と1点がわかる

また頂点とある1点がわかると二次関数は決定します。
実際にグラフの頂点が$(1,3)$で、点$(0,5)$を通る二次関数を求めてみましょう。

頂点が(1,3)なので、二次関数の基本形$y=a(x-p)^2+q$に頂点の座標を代入します。
$y=a(x-1)^2+3$となり、このグラフは点(0,5)を通るので、x、yに代入すると$5=a(0-1)^2+3$つまり$a=2$となります。

よって求める二次関数は$y=2(x-1)^2+3$になります。
展開して、$y=2x^2-4x+5$と表してもよいです。

頂点がわかると、二次関数の基本形に当てはめて考えることができるので、残りの文字はaの変化の割合のみになります。
二次関数の式$y=a(x-p)^2+q$と$y=ax^2+bx+c$を使うと、とても簡単に二次関数を求めることができるので覚えておきましょう。

二次関数の決定|平行移動

最後はもとの二次関数を平行移動すると、どのような二次関数になるかを見てみましょう。

※参考記事
[数1]二次関数グラフの平行移動|わかりやすく具体例で解説

たとえば、$y=x^2-2x+2$のグラフをx軸方向に1、y軸方向に-2平行移動した二次関数の放物線を求めます。
放物線の平行移動は頂点に注目すると簡単に問題を解くことができます。

もとの二次関数$y=x^2-2x+2$を平方完成すると、$y=(x-1)^2+1$となり、頂点は(1,1)です。
平方完成のやり方がわからない人は下記の記事を参考にしてください。

※参考記事
[数1]平方完成のやり方と平方完成の公式3つ|分数にも使える

このグラフがx軸方向に1、y軸方向に-2に平行移動するということは、頂点も一緒にx軸方向に1、y軸方向に-2へ移動しますよね。

つまり平行移動したグラフの頂点は(2,-1)になります。

今回は平行移動しているだけなので、グラフの形は変わりません。
つまりx^2の係数はもとの二次関数と同じになります。

よって、平行移動した二次関数は、x^2の係数が1、頂点が(2,-1)のグラフなので$y=(x-2)^2-1$と求めることができました。
この式を展開して、$y=x2-4x+3$と表すこともできます。

ちなみにこの平行移動の問題には公式が存在します。
関数$y=f(x)$のグラフをx軸方向にp、y軸方向にq平行移動したグラフは$x$を$x-p$、$y$を$x-q$に置き換えることができます。

たとえば今回の問題の場合、xを$x-1$、yを$y+2$に置き換えた式が次の通りです。

$y=x^2-2x+2$のxを$x-1$, $y$を$y+2$に置き換えます。

\begin{eqnarray}
y+2&=&(x-1)^2-2(x-1)+2\\
y+2&=&x^2-2x+1-2x+2+2\\
y+2&=&x^2-4x+5\\
y=x^2-4x+3
\end{eqnarray}

先ほど求めた二次関数と同じになりましたね。
このように平行移動の問題は2パターンで解くことができます。
どちらのパターンでも解けるようにしておくといいですね。

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二次関数の決定まとめ

二次関数の決定について解説しました。
ポイントは下記の3つです。

  1. 3つの点を通る二次関数を求めるときは3元1次方程式を使いましょう。
  2. 頂点とある1点を通る二次関数を求めるときは基本式$y=a(x-p)^2+q$を使って求めましょう。
  3. 平行移動した二次関数を求めるときは頂点に注目しましょう。

今回は二次関数のグラフを求める3つの問題を説明しました。
どの問題も二次関数の式$y=a(x-p)^2+q$と$y=ax^2+bx+c$をもとに解いていきます。
またゴールを見据えて問題に取り組ことで答えも見えやすくなってきますよ。

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