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[数2]三次方程式の解と係数の関係

今回は三次方程式の解と係数の関係です!

三次方程式の解と係数の関係、証明を解説します。
最後には練習問題もありますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

目次

3次方程式の解と係数の関係

3次方程式を \(ax^3+bx^2+cx+d=0\) 、その3解を \(\alpha, \ \beta, \ \gamma \) とするとき、解と係数の関係は以下のようになります。

\(\alpha+\beta+\gamma=\displaystyle -\frac{b}{a}, \ \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\displaystyle \frac{c}{a}, \ \alpha\beta\gamma=\displaystyle -\frac{d}{a}\)  

解と係数の関係の証明

3次方程式 \(ax^3+bx^2+cx+d=0 \ (a\neq0)\) の両辺を \(a\) で割ると、
\(x^3+\displaystyle\frac{b}{a}x^2+\displaystyle\frac{c}{a}x+\displaystyle\frac{d}{a}=0\)

3解を \(\alpha, \ \beta, \ \gamma \) を持つので、
\(x^3+\displaystyle\frac{b}{a}x^2+\displaystyle\frac{c}{a}x+\displaystyle\frac{d}{a}=(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) \)

右辺を展開すると、
\(x^3+\displaystyle\frac{b}{a}x^2+\displaystyle\frac{c}{a}x+\displaystyle\frac{d}{a}=x^3-(\alpha+\beta+\gamma)x^2+(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha)x-\alpha\beta\gamma \)

両辺の係数を比較すると、
\(\alpha+\beta+\gamma=\displaystyle -\frac{b}{a}, \ \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\displaystyle \frac{c}{a}, \ \alpha\beta\gamma=\displaystyle -\frac{d}{a}\)
が得られます。  

練習問題

では、練習問題で三次方程式の解と係数の関係について理解を深めていきましょう。

問題

3次方程式を \(x^3+2x^2-2x+4=0\) 、その3解を \(\alpha, \ \beta, \ \gamma \) とするとき、次の値を求めよ。

(1) \(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2\)

(2) \(\alpha^3+\beta^3+\gamma^3\)

解答

(1) \(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2=8\)

(2) \(\alpha^3+\beta^3+\gamma^3=-32\)

解説

解と係数の関係より、 \(\alpha+\beta+\gamma=-2, \ \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=-2, \ \alpha\beta\gamma=-4\)

(1) \begin{eqnarray}& & \alpha^2+\beta^2+\gamma^2\\
&=&(\alpha+\beta+\gamma)^2-2(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha)\\
&=&(-2)^2-2(-2)=8\end{eqnarray}

(2) \begin{eqnarray} & &\alpha^3+\beta^3+\gamma^3\\
&=&(\alpha+\beta+\gamma)(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2-\alpha\beta-\beta\gamma-\gamma\alpha)+3\alpha\beta\gamma\\
&=&-2\{8-(-2)\}+3(-4)\\
&=&-20-12\\
&=&-32\end{eqnarray}

\(\alpha^3+\beta^3+\gamma^3\) の変形が難しい場合、別解を考えると、
\(\alpha, \ \beta, \ \gamma \) が解なので、

\(\alpha^3+2\alpha^2-2\alpha+4=0\)
\(\beta^3+2\beta^2-2\beta+4=0\)
\(\gamma^3+2\gamma^2-2\gamma+4=0\)

よって、
\(\alpha^3=-2\alpha^2+2\alpha-4\)
\(\beta^3=-2\beta^2+2\beta-4\)
\(\gamma^3=-2\gamma^2+2\gamma-4\)

\begin{eqnarray} & &\alpha^3+\beta^3+\gamma^3\\
&=&-2(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2)+2(\alpha+\beta+\gamma)-12\\
&=&-2\cdot8+2(-2)-12\\&=&-32\end{eqnarray}

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まとめ

解と係数の関係は、解が \(\alpha, \ \beta, \ \gamma \) であると仮定して、係数比較から導出されます。

3次式の変形は以下の因数分解公式を利用します。この公式は暗記してください。

\(\alpha^3+\beta^3+\gamma^3-3\alpha\beta\gamma=(\alpha+\beta+\gamma)(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2-\alpha\beta-\beta\gamma-\gamma\alpha)\)

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