今回は小学5年生で習う小数のかけ算を解説していきます。
図をたくさん使ってわかりやすく説明しましたので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
小数のかけ算
ここからは小数の掛け算を解説してきます。
小数のかけ算は、整数のかけ算の筆算ができていれば、難しいことはほとんどありません。
ポイントはたった1つ!
『小数点の場所の決め方』です。例題を通して理解していきましょう。
【例題】
\(3.5\times0.8=\)
まずは筆算を書きます。
小数点はそろえた方がわかりやすいので、そろえましょう!
\begin{array}{r}
3.5 \\[-3pt]
\underline{\times\phantom{0}0.8}\\[-3pt]
\\[-3pt]
\end{array}
次がポイントです。
小数に\(10\)をかけて整数にしていきましょう。
例えば\(3.5\)なら、小数点を1つ右に動かせば整数になるので、\(10\)を1回かけます。
\(3.5\times10=35\)
同様に、\(0.8\)も小数点を1つ右に動かせば整数になるので、\(10\)を1回かけます。
\(0.8\times10=8\)
すると、\(35\)と\(8\)が出てきたので、この2つをかけ算します。
\begin{array}{r}
35\\[-3pt]
\underline{\times\phantom{0}8}\\[-3pt]
280\\[-3pt]
\end{array}
となりますね。
ここで、\(3.5\)と\(0.8\)に1回ずつ(合計2回)かけた\(10\)を取り除きます。
方法は\(280\div10\div10\)を計算すればOK!
\(10\)で2回割るので、小数点が2つ左に動きます。
$$280\div10\div10=2.80=2.8$$
よって答えは\(2.8\)となります。
\(10\)をかけたり、\(10\)でわったり良くわからないよ・・・
そんな質問をいただくので少し補足解説してきますね。
10をかけたり割ったりしてもOKな理由
\(10\)をかけたり、\(10\)で割る理由は『圧倒的に計算しやすくなるから』です
先ほどの式の変形を筆算ではなく表してみましょう。
$$3.5\times0.8=(3.5\times10)\times(0.8\times10)\div10\div10$$
となります。
単純に\(3.5\times0.8\)をしても、計算結果が変わらないのはわかると思います。
\(3.5\times10\div10=3.5\)ですよね。
このように\(10\)をかけたり、\(10\)で割ることで、単純な整数のかけ算にしてしまうことができます。
そして、最後にかけた\(10\)の数だけ\(10\)で割ってあげれば、小数点の位置もズレないことになります。
つまり計算しやすくなる上に、元に戻すのも簡単ということです!
では、理解を深めるためにも少し難しい例題も解いてみましょう!
少し難しい例題
【例題】
\(4.1\times5.21=\)
\begin{array}{r}
4.1\\[-3pt]
\underline{\times\phantom{0}5.21}\\[-3pt]
\\[-3pt]
\end{array}
まずは2つの小数を整数にしていきましょう。
\(4.1\)は小数点を1つ右に動かせばいいので、1回だけ\(10\)をかけます。
一方で\(5.21\)は小数点を2つ右に動かす必要があるので、2回\(10\)をかけます。
\(10\)を合計3回かけましたね。最後に元に戻さないといけないので、覚えておきましょう!3回!
小数を整数に直す
\(4.1\times10=41\)
\(5.21\times10\times10=521\)
そして、かけ算をしましょう!
\begin{array}{r}
41\\[-3pt]
\underline{\times\phantom{0}521}\\[-3pt]
41\\[-3pt]
82\phantom{0}\\[-3pt]
\underline{205\phantom{0}\phantom{0}}\\[-3pt]
\phantom{0}21361
\end{array}
答えは\(21361\)となりました。
ここから元に戻すために、\(10\)で3回割りましょう!
\(21361\div10\div10\div10=\)
小数点を左に3つ動かせば良いので、
\(21361\div10\div10\div10=21.361\)が答えとなります。
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