今回は中学3年生で習う標本調査について解説しました。
これまで学んできた数学とは少し違う特徴を持っているので、しっかり学んで得点源にしていきましょう。
この記事では調査の方法から具体的な問題まで解説しているため、これを読むだけで、得点アップ間違いなしです。ぜひ最後まで読んでください。
全数調査と標本調査
調査の対象となる集団全部について調査することを「全数調査」といいます。
傾向を知りたい集団の一部分を調査して、集団全体の傾向を推測する調査を「標本調査」といいます。
標本調査を行うとき、傾向を知りたい集団全体を「母集団」、母集団の一部として実際に調べたものを「標本」、取り出したデータの個数を「標本の大きさ」といいます。
また、母集団から偏りなく標本を取り出すことを「無作為に抽出する」といいます。
例)
全数調査・・・学校での健康診断,国勢調査
標本調査・・・テレビ番組の視聴率調査,選挙の世論調査
抽出方法
標本を無作為に抽出する際、下記のような方法を使います。抽出をする前に、標本に連続の番号を割り振っておきます。
1.乱数さいを使う方法
乱数さいは、正二十面体の各面に0~9までの数字を2回ずつ書き込んださいころです。複数のさいころを振って、数字を作ります。
2.乱数表を使う方法
乱数表は、0~9までの数字を不規則に並べた表で、各数字の表れる確率が同じになるよう調整されています。
最初のスタート地点を無作為決め、そこから必要な桁数に区切っていきます。
3.コンピューターを使う方法
表計算ソフトの関数を使い、ランダムな数を作ります。
標本調査の利用
標本を無作為に抽出しているとき、標本での数量の割合は母集団の数量の割合とほぼ等しいと考えられます。
例)
あるネジ工場で製造された45000本のねじから600本を抽出して検査をしたら、そのうち不良品が2本でした。
製造された45000本のネジに含まれる不良品は、およそ何本あると考えられるか。
解)
無作為に抽出した600本のネジに
含まれる不良品の割合は $\displaystyle \frac{2}{600}$ であるから、
製造された45000本のネジに含まれる不良品は $\displaystyle 45000 \times \left(\frac{2}{600}\right) = 150$ より、
およそ150本と考えられる。
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標本調査のまとめ
今回は標本調査について解説してきました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
ポイントは下記の3点です。
- 全数調査と標本調査があり、全部調べるか一部を調べるかの違いがある
- 抽出方法はいくつかあり、どれも特徴がある
- 標本調査は社会でも使われていて、ネジの不良本数の推定などに使われる
以上になります。
ぜひ標本調査の内容を理解して、数学の得点をアップしていきましょう!
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