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[数A]円周角の定理の逆とその証明をわかりやすく解説

「円周角の定理」を聞いたことはありますか?
多くの人が聞いたことがあるのではないでしょうか。

円周角の定理は中学校で一度学習している内容です。
しかし、中には忘れてしまった、よくわからないという人もいるでしょう。

今回は円周角の定理について詳しく解説します。
また高校になって初めて出てくる内容もあるので、しっかり最後まで読んで円周角の定理をマスターしてください。

目次

円周角の定理とは

円周角の定理とは、1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角は半分であることが成り立ちます。

つまり、

  1. 1つの弧に対する円周角の大きさは同じであること(図1)
  2. 円周角は中心角の半分であること(図2)

の2つのことが成り立つことに注意しましょう。

とくに、直径に対する円周角は90°(直角)です。(参考図3)

なぜだかわかりますか? 直径の中心角は180°なので、その半分の90°が円周角の大きさになります。 よく出てくるので覚えておくと便利です。

それでは実際に角の大きさを求めてみましょう。 図4、5で角θの大きさはどのようになるでしょうか。

  • 図4は同じ弧に対する円周角なので、$θ=20°$です。

図5はどうでしょうか。 求める角θは110°の円周角の中心角です。 つまり $110×2=220$ よって $θ=220°$ です。

図5のように円周角が鈍角になる場合もあるので、覚えておきましょう。

円周角の定理の逆とは

円周角の定理の逆とは、以下が成り立つことです。

  • 4点A、B、P、Qについて、2点P、Qが直線ABに関して同じ側にあって、∠APB=∠AQBならば、4点は同一円周上にある。(参考図6)

考え方は円周角の定理と同じなので、それほど難しくはないでしょう。

直線ABに対して同じ側にある∠APBと∠AQBの大きさが等しいということは、4点を通る円をかいたときに、弧ABに対して∠APBと∠AQBは円周角にあたります。

つまり1つの弧に対する円周角が等しいことがわかります。

円周角の定理の逆の証明

では円周角の定理の逆はなぜ成り立つのでしょうか。 一緒に考えていきましょう。

もし点Qが円の内側にあったとします。(図7)

このとき∠APBと∠AQBの大きさの大小関係はどのようになるでしょうか。
∠AQBは△CQBの外角なので、∠AQB = ∠ACB + ∠CBQとなります。 また円周角の定理より、∠APB = ∠ACBなので、∠APB<∠AQBとなり、∠AQBのほうが大きくなります。

それでは点Qが円の外部にあった場合はどうでしょうか。(図8)

∠ACBは△CQBの外角なので、∠ACB = ∠CBQ + ∠AQBです。 また円周角の定理より、∠APB = ∠ACBなので∠APB>∠AQBとなり、∠APBのほうが大きくなります。

では点Qが円周上にあるとき、∠APBと∠AQBの大きさはどうなるでしょうか? 円周上にある場合は円周角の定理が成り立つため、∠APB = ∠AQBになります。

以上のことから、円周角の定理の逆「4点A、B、P、Qについて、2点P、Qが直線ABに関して同じ側にあって、∠APB = ∠AQBならば、4点は同一円周上にある。」は成り立ちます。

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円周角の定理とはのまとめ

円周角の定理について解説しました。
ポイントは下記の3つです。

1.  円周角の定理とは1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角は半分であることが成り立ちます。
2.  とくに直径に対する円周角は90°(直角)です。
3. 円周角の定理の逆も成り立ちます。

円周角の定理は中学校でも学習している内容です。
高校生になって改めて出てきているので、理解が不十分だった人はこの機会にしっかり学習していきましょう。

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