今回は三角関数の覚えるべき公式とその関係について説明します。
とその前に、三角関数の基礎は理解していますか?
- \(\sin θ=\frac{r}{y}\)・・・①
- \(\cos θ=\frac{r}{x}\)・・・②
- \(\tan θ=\frac{y}{x}\)・・・③
の3つの式ができるます。
イマイチしっくりこない方はこちらの記事をどうぞ。

そういう式があるのは理解できてるんだけどなあ。

今後三角関数が登場することが多くなるけど、数学Iで習うのはその下準備だと割り切った方がいいよ。
三角関数で覚えるべき三角形2選
教科書の最後の方に三角関数の値が大量に書いてあるページがあると思います。これを全部覚える必要は全くありません!
が、最低限覚えておくべきものがあります。それが以下の2つの三角形。
この2つはよく出てくるので注意です!この2つを覚えておくだけで以下の式は試験中でも作ることができます!
- $$\sin 45°=\cos 45°=\frac{1}{\sqrt{2}}$$
- $$\sin 60°=\cos 30°=\frac{\sqrt{3}}{2}$$
- $$\sin 30°=\cos 60°=\frac{1}{2}$$
この式を覚えるのではなく、三角形を覚えておくことで、試験中にこれらの式を「作り出す」ことが重要となってきます!
三角関数の覚えるべき公式
次は覚えておくべき式です。
それはこの2つ。
覚えるべき公式!
$$\sin^2 θ+\cos^2 θ=1・・・(1)$$
$$\tan θ=\frac{\sin θ}{\cos θ}・・・(2)$$
この2つの式は、この後様々な応用に使われるので、今のうちにしっかり覚えましょう!
2つ式の証明
証明ってほどでもないですが、2式を証明しましょう!
まずは(1)式
このような三角形を基本に考えます。
すると、
$$\begin{align}
\sin^2 θ+\cos^2 θ&=\left(\frac{y}{r}\right)^2+\left(\frac{x}{r}\right)^2\\&=\frac{x^2+y^2}{r^2}\\&=\frac{r^2}{r^2}\\&=1\end{align}$$
(※ピタゴラスの定理より\(x^2+y^2=r^2\))
簡単ですよね。
次に(2)式の証明
$$\begin{align}\frac{\sin θ}{\cos θ}&=\frac{\frac{y}{r}}{\frac{x}{r}}
\\&=\frac{y}{x}
\\&=\tan θ \end{align}$$
これも簡単ですなあ!
三角関数:発展した公式
残り2つ、知っておくべき式があります!それがこれ!
$$\tan^2 θ+1=\frac{1}{\cos^2 θ}・・・(3)$$
$$1+\frac{1}{\tan^2 θ}=\frac{1}{\sin^2 θ}・・・(4)$$
(1), (2)式は使えるのでもう簡単です!
(3)の証明
$$\begin{align}\tan^2 θ+1 &=\frac{\sin^2 θ}{\cos^2 θ}+\frac{\cos^2 θ}{\cos^2 θ}-(2)
\\&=\frac{\sin^2 θ+\cos^2 θ}{\cos^2 θ}
\\&=\frac{1}{\cos^2 θ}-(1)
\end{align}$$
(1), (2)ってのはその式を使ったよって意味です。超簡単ですよね!
(4)の証明
$$\begin{align}1+\frac{1}{\tan^2 θ} &=\frac{\sin^2 θ}{\sin^2 θ}+\frac{\cos^2 θ}{\sin^2 θ}-(2)
\\&=\frac{1}{\sin^2 θ}-(1)\end{align}$$
こっちも簡単ですね!

三角関数ちょろいじゃん。
まとめ
今回は三角関数の公式4つを紹介しました。
この4つはものすごく使う機会が多いです。[特に(1)式と(2)式]
てことで今のうちにしっかりと理解して覚えちゃいましょう!
覚えるべき公式まとめ!
$$\sin^2 θ+\cos^2 θ=1・・・(1)$$
$$\tan θ=\frac{\sin θ}{\cos θ}・・・(2)$$
$$\tan^2 θ+1=\frac{1}{\cos^2 θ}・・・(3)$$
$$1+\frac{1}{\tan^2 θ}=\frac{1}{\sin^2 θ}・・・(4)$$
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