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[数1]標準偏差とは?標準偏差の公式と求め方、分散と偏差を解説

「偏差値」という言葉を聞いたことはありますか?
模試やテストを受けたときによく聞く言葉ではないでしょうか。

今回はこの偏差値を求めるもとになる「標準偏差」について詳しく解説します。
また標準偏差を考える上で重要な「偏差」と「分散」についても説明します。

それでは一緒に考えていきましょう。

目次

偏差と分散とは

まずは標準偏差を求めるときに大切な「偏差」と「分散」について説明します。
偏差とは、データの個々の値から平均値を引いた差のことです。

※参考記事
平均値とは?平均値の求め方

個々データの値が$x_1$、$x_2$、$x_3$、…$x_n$、平均値を$\overline{x}$とすると、偏差は$x_1-\overline{x}$、$x_2-\overline{x}$、$x_3-\overline{x}$とそれぞれ求めることができます。

また分散は偏差の2乗を足して、その値をデータの個数で割った値のことです。
分散は$s^2$で表すこともあり、$s^2=\dfrac{1}{n}{ (x_1-\overline{x})^2+(x_2-\overline{x})^2+(x_3-\overline{x})^2…+(x_n-\overline{x})^2}$
で求められます。

偏差も分散もデータの散らばり具合を表しています。

偏差の求め方

では実際に次のデータの偏差と分散を求めてみましょう。
$5、4、8、12、6$

まず5つのデータの平均値を求めます。
平均値は$\dfrac{5+4+8+12+6}{5}=7$
よって平均値は「7」と求めることができました。
よって求める偏差は下記の図となります。

偏差の求め方
偏差の求め方

分散の求め方

次に分散を求めてみましょう。
分散は偏差の2乗を足して、その値をデータの個数で割った値なので、

$\dfrac{(-2)^2+(-3)^2+1^2+5^2+(-1)^2}{5}=8$
よって分散は「8」と求めることができます。

このように偏差を求めることで、分散も簡単に求めることが可能です。
ぜひ覚えておきましょう。

標準偏差とは

標準偏差とは分散と同様にデータの散らばり具合を表すものです。
標準偏差を見ることで、データが平均値と比べてどの程度離れているかがわかります。

つまり標準偏差が大きいと平均値から離れているデータが多いため、データの散らばり具合が大きいと分析することができます。

また標準偏差が小さいときは平均値から離れているデータが少ないことを示すので、データの散らばり具合は小さいと分析できるでしょう。
このように標準偏差は平均値を基準としたデータの散らばり具合を知ることが可能です。

標準偏差は一見難しそうに感じますが、実はとても身近なところで使われています。
それが冒頭でお話した「偏差値」です。

偏差値はテストなどの平均点を偏差値50として、この値を基準にテストの結果や難易度などを分析しています。
偏差値と同様に身近なところで数学が使われていることが多くあります。

少し視野を広げてみると新たな発見があるかもしれませんね。

標準偏差の公式と求め方

標準偏差は分散の正の平方根で求めることができます。 また標準偏差は$s$で表すこともあり、$s=\sqrt{1/n\sum_{i=1}^{n}(x_i-\overline{x})^2}$で求められます。

それでは先ほどの5つのデータ$5$、$4$、$8$、$12$、$6$の標準偏差を考えてみましょう。 このデータの分散は$8$だったので、標準偏差は$\sqrt{8} \approx 2.8$と求めることができます。

つまり標準偏差は「$2.8$」と求めることができます。 このように分散がわかっていると、とても簡単に標準偏差を求めることが可能です。 しっかり分散についても理解しておきましょう。

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偏差と分散とはのまとめ

標準偏差について解説しました。
ポイントは下記の3つです。

  1. 標準偏差とはデータの散らばり具合を表すものです。
  2. 標準偏差は分散を用いて求めることが可能です。
  3. 標準偏差が大きければ大きいほどデータの散らばり具合も大きいと考えられます。

標準偏差は一見難しいように感じますが、しっかり1つ1つのステップを踏むことで簡単に求めることができます。
しかし計算は複雑になることが多いので、計算ミスには十分注意して求めていきましょう。

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