{}_n \mathrm{ P }_k&=&n(n-1)(n-2)\dots(n-k+1)\\
&=&\frac{n!}{(n-k)!}
\end{eqnarray}\)
順列の公式は場合の数と確率では避けて通れない公式です。ここでは、
- 順列の公式の意味
- 順列の公式の使い方
- 理解を促進する良質な例題
を解説&紹介します。
式だけ見るとすごく複雑で使い方も分からないような公式ですが、この解説を読むことでしっかり理解できるでしょう。
まずはこの公式の意味から!
順列の公式
一見複雑そうに見えるこの公式
$$\begin{eqnarray}
{}_n \mathrm{ P }_k&=&n(n-1)(n-2)\dots(n-r+1)\\
&=&\frac{n!}{(n-r)!}
\end{eqnarray}$$
しかし、階乗さえ理解していれば簡単です。
nの階乗\(n!=n \times(n-1)\times\dots\times2\times1\)
≫【階乗】について例題とともに解説【0の階乗が1になる理由も】≪
nの階乗はnから1までの自然数の積(1からnまでを全部掛けたもの)ですが、順列のPは少し違います。\({}_n \mathrm{ P }_k\)ならばnからk個の自然数の積となります。
分かりにくいと思うので、具体的に数字を入れてみましょう。
\({}_6 \mathrm{ P }_3\)だと6から3個の自然数の積となります。つまり
\({}_6 \mathrm{ P }_3=6\times5\times4=120\)
といった具合ですね。理解を深めるためにもう一個
\({}_{12} \mathrm{ P }_4=12\times11\times10\times9=11880\)
となります。12から4個の数字を掛けていますね。では、この順列の公式Pを何に使うのか解説しましょう。
順列の公式は何通りあるか調べるために使う
順列の公式は何通りあるか調べるために使います。使える条件はすこし限られていますので、例題をもとに考えます。
例題1から8までの8個の数字を使って4けたの整数を作る。ただし、同じ数字は2回使わないとする。
(1)全部で何通りできるか
(2)偶数は何通りできるか
~答え~
(1)は8個の数字から6個の数字を選んで、並べると言い換えることができます。これを順列の公式で表すと
A. \({}_8 \mathrm{ P }_4=8\times7\times6\times5=1680\)通り
となります。Pの左がもとの数、Pの右が選ぶ数となります。
(2)は偶数なので、一番下の桁が\(2,4,6,8\)の4つから選ぶ必要があります。残りの3ケタを7つの数字から選んで並べます。と言うことは
A. \(4\times{}_7 \mathrm{ P }_3=4\times7\times6\times5=840\)通り
となります。最初の4が下一桁、残りの7つの数字から3ケタを選ぶのが\({}_7 \mathrm{ P }_3\)ということです。
結構理解できたのではないでしょうか。
さいごに
順列の公式の意味や使い方について解説しました。
{}_n \mathrm{ P }_k&=&n(n-1)(n-2)\dots(n-k+1)\\
&=&\frac{n!}{(n-k)!}
\end{eqnarray}\)
この式の意味は「n個の物からk個選んで並べる 」です!
計算方法はnからk個の数字の積です!
使える条件は限られていますが、組み合わせの公式や二項定理の基礎になりますので理解しておきましょう!
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