中学数学の「正負の符号」は、慣れるまでに時間がかかることがあります。特に、符号の扱いが異なる足し算や引き算、掛け算や割り算で混乱しがちです。この記事では、符号を一度に決めるアプローチを使って、計算ミスを減らす方法を解説します。
なぜ正負の符号で間違えやすいのか?
正負の数が絡む計算では、符号に注意を払わなければならないため、ミスが生じやすくなります。足し算や引き算の場合、数の大小と符号の関係を考慮する必要があり、掛け算や割り算では符号の規則に従わなければなりません。例えば、$−3+5$ と $−3×5$ のように、同じ数字でも結果が大きく変わります。この違いを理解していないと、計算ミスが起こりやすくなります。
符号を一度に決めるアプローチ:ミスを防ぐシンプルな方法
符号ミスを防ぐためには、最初にすべての数の符号を確認し、結果の符号を一度に決めてしまうのが効果的です。掛け算や割り算では、まず「負の数がいくつあるか」を数えて、負の数が奇数なら結果は「負」、偶数なら「正」になります。この手順を踏むことで、符号に関する混乱を減らし、計算ミスを防ぐことができます。
例1:2つの数の場合
$−4×5÷2$
- 負の数は1つ($−4$)なので、結果は負の数になります。
- 計算は $4×5=20$、それを $2$ で割って $10$ となります。
- 最終的な答えは $−10$ です。
例2:3つ以上の数の場合
$−2×3÷(−1)×4$
まず符号を決めます。負の数が2つ($−2$ と $−1$)あるので、結果は正の数になります。その後、数値部分を計算します:
- $2×3=6$
- $6÷1=6$
- $6×4=24$
よって、最終的な答えは $24$ です。
例題と解説:符号を先に決めて計算する練習
それでは、実際に問題を解いてみましょう。以下の例題に挑戦し、符号を先に決めた後に計算を進める練習をしましょう。
例題1
$−3×4÷2$
解答:負の数は1つ($−3$)なので、結果は負の数になります。計算は、$3×4=12$、そして $12÷2=6$。したがって答えは $−6$です。
例題2
$6÷(−3)×(−2)$
解答:負の数は2つ($−3$ と $−2$)なので、結果は正の数になります。計算は、$6÷3=2$、そして $2×2=4$。したがって答えは $4$ です。
例題3
$−8×(−2)÷4$
解答:負の数は2つ($−8$ と $−2$)なので、結果は正の数になります。計算は、$8×2=16$、そして $16÷4=4$。答えは $4$ です。
例題4
$3×(−5)÷(−1)×(−2)$
解答:負の数は3つ($−5$、$−1$、$−2$)なので、結果は負の数になります。計算は、$3×5=15$、そして $15÷1=15$、さらに $15×2=30$。よって答えは $−30$ です。
例題5
$−9÷3×(−2)÷(−3)$
解答:負の数は3つ($−9$、$−2$、$−3$)なので、結果は負の数になります。計算は、$9÷3=3$、$3×2=6$、$6÷3=2$。よって答えは $−2$ です。
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まとめ
符号を扱う際、まず全ての符号を確認し、結果の符号を一度に決めることで計算ミスを防ぐことができます。今回のアプローチを実践し、日々の練習に取り入れてみましょう。
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