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[数1]ヘロンの公式を証明する

3辺の長さから三角形の面積を求められる、便利なヘロンの公式を証明していきます。

ヘロンの公式

三角形ABC

三角形ABCの辺の長さをa, b, cとすると、面積Sは下記の式で表すことができる。

\begin{eqnarray}
S &=& \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)} \\
ここで、s &=& \displaystyle \frac{a+b+c}{2}
\end{eqnarray}

目次

ヘロンの公式証明

ヘロンの公式を証明します。


三角比の相互関係より、

$$\sin^2 C+\cos^2 C=1$$

を使うと面積の公式を以下のように変形することができる。

$$\sin C=\sqrt{1-\cos ^2 C}$$

より、

\begin{eqnarray}
S &=& \displaystyle \frac{1}{2}ab\sin C \\
&=& \displaystyle \frac{1}{2}ab\sqrt{1-\cos ^2 C} \end{eqnarray}

また、余弦定理より、

$$\cos C=\displaystyle \frac{a^2+b^2-c^2}{2ab}$$

なので、面積Sの式は下記のように変形できる。

$$S=\displaystyle \frac{1}{2}ab\sqrt{1- \left( \displaystyle \frac{a^2+b^2-c^2}{2bc}\right)^2}$$

ここから、因数分解と展開を駆使して、式を整理していく。

\begin{eqnarray} S&=&\displaystyle \frac{1}{2}ab\sqrt{1- \left( \displaystyle \frac{a^2+b^2-c^2}{2bc}\right)^2}\\
&=& \displaystyle \frac{1}{4}\sqrt{(2ab)^2-(a^2+b^2-c^2)^2}\cdots(1)\\
& &(x^2-y^2)=(x+y)(x-y)より、\\
&=& \displaystyle \frac{1}{4}\sqrt{(2ab+a^2+b^2-c^2)(2ab-a^2-b^2+c^2)}\\
&=& \displaystyle \frac{1}{4}\sqrt{\{(a+b)^2-c^2\}\{-(a-b)^2+c^2)\}}\\
&=& \displaystyle \frac{1}{4}\sqrt{(a+b+c)(a+b-c)(c-a+b)(c+a-b)}\\
&=& \displaystyle \frac{1}{4}\sqrt{(a+b+c)(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c)}\\
&=& \sqrt{\displaystyle \frac{a+b+c}{2}\displaystyle \frac{-a+b+c}{2}\displaystyle \frac{a-b+c}{2}\displaystyle \frac{a+b-c}{2}}\\
&=&\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}\\
ただし、s&=&\displaystyle \frac{a+b+c}{2}
\end{eqnarray}

となる。

ヘロンの公式の使い方

ヘロンの公式はとても便利ですが、使い方を間違えると複雑な計算を解くことになってしまいます。
ヘロンの公式を使う場合は、注意点も知った上で使いましょう。

ヘロンの公式使い方

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