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メルセンヌ素数とは?メルセンヌ素数の一覧と完全数との違い

素数の中でも特殊な素数がいくつか存在します。
その中でも有名なのがメルセンヌ素数です。

メルセンヌ素数とは2の乗引く1で表される素数のことです。

今回はこのメルセンヌ素数について、定義や性質、完全数との違いを解説していきます。

目次

メルセンヌ素数とは?

メルセンヌ素数とは、(メルセンヌ数とは)

正の整数$n$に対して、

$$M_n=2^n-1$$

で表される数をメルセンヌ数という。
メルセンヌ数が素数であるとき、$M_n$をメルセンヌ素数という。

メルセンヌ数とメルセンヌ素数の一覧

メルセンヌ数とメルセンヌ素数を一覧で確認してみましょう。

$M_n$(式)$M_n$(値)素数判定
$2^1-1$1素数ではない
$2^2-1$3素数
$2^3-1$7素数
$2^4-1$15素数ではない
$2^5-1$31素数
$2^6-1$63素数ではない
$2^7-1$127素数
$2^8-1$255素数ではない
$2^9-1$511素数ではない
$2^10-1$1023素数ではない
$2^11-1$2047素数ではない
$2^12-1$4095素数ではない
$2^13-1$8191素数

上記の表のように、メルセンヌ素数が出てくる頻度は、数が大きくなるにつれて減っていきます。
5番目のメルセンヌ素数は8191ですが、現在51個のメルセンヌ素数が存在していることが知られています。

メルセンヌ素数はいくつ存在するのか、無数に存在するのか、これはまだ解決していない未解決問題です。

ちなみに2022年現在で最大のメルセンヌ素数は$2^{82589933}-1$です。
この最大のメルセンヌ素数だけを記載した本も出版されているので、興味があれば買ってみてください。(私は買いません 笑)

メルセンヌ素数の特徴

メルセンヌ素数の特徴を紹介します。

  1. メルセンヌ数が素数のとき、正の整数nは素数である
  2. メルセンヌ素数と完全数は1対1で存在する

1つずつみていきましょう。

メルセンヌ数が素数のとき、正の整数nは素数である

先ほど紹介したメルセンヌ数の表を見ていただけると分かる通り、メルセンヌ数が素数のとき、正の整数$n$が素数であることがわかります。

$n=2, 3, 5,7,13$のときにメルセンヌ数がメルセンヌ素数ですよね。
同時に逆は成り立たないこともわかります。

正の整数$n$が素数のとき、必ずしもメルセンヌ数がメルセンヌ素数にはならないということです。
$n=11$のとき、$11$は素数ですが、$2^11-1=2047$は素数ではありません。

ちなみに2047の約数は$1, 23, 89, 2047$です。
$23\times 89$が$2047$になるのは、一目ではわかりませんね。

メルセンヌ素数と完全数は1対1で存在する

メルセンヌ素数と完全数は1対1で存在することが知られています。

完全数とは

完全数とは『その数字自身を除く約数の和』が『その数字自身に等しい自然数』です。
一番簡単な例が6です。
6の約数は$1,2,3,6$なので、『その数字自身を除く約数の和』は

$$1+2+3=6$$

となり、『その数字自身に等しい自然数』となります。

メルセンヌ素数と完全数の関係

$2^n-1$が素数なら\(2^{n-1}\times (2^n-1)\)は完全数であり、その逆も成り立つことが知られています。

つまり、メルセンヌ素数が見つかると同時に、完全数が見つかることも意味しています。

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