それでは、cos 106° = -0.275638…を三角関数表を使わずに求める処理方法について解き明かしていきます。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表について、値の求め方を紹介していきます。
コサインの表とは下のような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって計算したのでしょうか。
この記事では、cos106°の計算方法紹介です。
$$\cos 106°=-0.275638…$$
cos 106° を10桁表す
最初に、cos 106°を10桁調べてみましょう!$$\cos 106° = -0.2756373559 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos106°の値を算出する
三角関数表を使わずにcos106°の値を算出するやり方はとても複雑なものを除けば3つあります。
1の方法は、定規を使うため正確な値を計算できず、答えは近似値になります。
2の手法だと、計算が大変になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う手法を解説します。
マクローリン展開でcos106°を求める
マクローリン展開から、下記の式で\(\cos x\)を明らかにすることができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)が分かれば\(\cos x\)の値を解くことができるのです。
マクローリン展開が何かわからなくても、式だけ分かれば大丈夫ですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を代入する必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 106°$$
この式を計算すると、
$弧度法=1.850049…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 106°\)を求められます。
$$\cos 106° = -0.275638…$$
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