【半角の公式】の導き方と使い方|語呂合わせの覚え方も【工学博士監修】

半角の公式

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}\\\\
\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}\\\\
\tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{1+\cos \theta}
\end{eqnarray}

半角の公式は\(\displaystyle \frac{\theta}{2}\)の三角関数を、\(\theta\)の三角関数で表すことができる超重要な公式です。

今回は半角の公式の

  1. 実際の使い方
  2. 倍角の公式を使った導き方
  3. 語呂合わせでの覚え方

を解説していきます!

トムソン
トムソン

『半角の公式』を導くには『倍角の公式』が必要です。倍角の公式を覚えていないのなら、先に読んでおくと良いでしょう!

では、使い方から解説していきますね!

スポンサーリンク
プロフィール
この記事を書いた人
トムソン

■ 九州大学工学博士
■ 現役半導体エンジニア
■ 高専卒
■ 第三種電気主任技術者
■ 第二種電気工事士

学校・塾に行けない人、子どもから大人まで、誰でもどこでも算数・数学を学べるサイトを目指しています。
SDGsの『4. 質の高い教育をみんなに』の一助になるよう頑張ってます!

詳しいプロフィールはこちら
お仕事のご依頼はこちら

Twitterはこちら!英語学習情報配信中

半角の公式の使い方

半角の公式の使い方ですが、『2倍にすれば分かりやすい角度』を計算するときに使います。

よく分からないですよね。

具体例を見ていきましょう。

例1:\(\theta =15°\)の場合

例えば、\(\sin 15°\)を求める問題が出たとします。

\(\sin 15°\)を直接求めるには、三角関数表が必要ですね。

しかし、三角関数表が手元にないテストは珍しくありません。

では、どうやって求めるか。半角の公式を使って角度を\(30°\)にします!
 

普通は弧度法を使うので、弧度法で計算します。

\(15°\)と\(30°\)を弧度法で表すと下記の通り。

$$15°=\displaystyle \frac{\pi}{12},\ 30°=\displaystyle \frac{\pi}{6}$$

\(\sin \displaystyle \frac{\pi}{12}\)を半角の公式で求める

\(\theta=\displaystyle \frac{\pi}{6}\)とすると、半角の公式より、

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\pi}{12} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \displaystyle \frac{\pi}{6}}{2}\\\\
&=& \displaystyle \frac{1-\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}}{2}\\\\
&=&\displaystyle \frac{1}{4}(2-\sqrt{3})
\end{eqnarray}

$$∴\sin \displaystyle \frac{\pi}{12}=\displaystyle \frac{1}{2}\sqrt{(2-\sqrt{3})}$$

ここまで来れば、ルートは大体の値がわかるので、\(\sin 15°\)を数値で表せるわけです。

\(\sqrt{3}≒1.73\)を使うと、

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\pi}{12} &=&\displaystyle \frac{1}{4}(2-\sqrt{3})
&≒&\displaystyle \frac{1}{4}(2-1.73)\\\\
&=&\displaystyle \frac{1}{4}\times0.27\\\\
&=&0.0675
\end{eqnarray}

$$∴\sin \displaystyle \frac{\pi}{12}≒0.26$$

トムソン
トムソン

実際に計算するには\(\sqrt{0.0675}=0.26\)の計算が難しいかもしれません。半角の公式ってこうやって使うんだ!くらいには理解しておきましょう。

半角の公式の導き方

使い方がわかったところで、導いていきます。

半角の公式は3式あるので、1つずつ導きます。

半角の公式

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}\\\\
\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}\\\\
\tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{1+\cos \theta}
\end{eqnarray}

導出には倍角の公式の1つを使います。

導出に使う倍角の公式

\begin{eqnarray} \cos 2\theta &=&\cos^2 \theta-\sin^2 \theta\\
&=& 2\cos^2 \theta-1\\
&=&1-2\sin^2 \theta
\end{eqnarray}

では導いていきます。

\(\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)を導く

倍角の公式より、

\begin{eqnarray}
\cos 2\theta &=&1-2\sin^2 \theta\\
2\sin^2 \theta&=&1-\cos 2\theta\\\\
\sin^2 \theta&=&\displaystyle \frac{1-\cos 2\theta}{2}
\end{eqnarray}

ここで、\(\theta=\displaystyle \frac{\theta}{2}\)とする。

$$\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}=\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}$$

以上です。

\(\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)を導く

倍角の公式より、

\begin{eqnarray}
\cos 2\theta &=&2\cos^2 \theta-1\\\\
2\cos^2 \theta&=&1+\cos 2\theta\\\\
\cos^2 \theta&=&\displaystyle \frac{1+\cos 2\theta}{2}
\end{eqnarray}

ここで、\(\theta=\displaystyle \frac{\theta}{2}\)とする。

$$\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}=\displaystyle \frac{1+\cos 2\theta}{2}$$

以上です。

\(\tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)を導く

三角関数の公式より、\(\tan \theta=\displaystyle \frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)

また、半角の公式より

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=&\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}\\\\
\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=&\displaystyle \frac{1+\cos 2\theta}{2}
\end{eqnarray}

である。

以上より、

\begin{eqnarray}
\tan \displaystyle \frac{\theta}{2} &=&\displaystyle \frac{\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}}{\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}}\\\\
&=&\displaystyle \frac{\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}}{\displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}}\\\\
&=&\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{1+\cos \theta}
\end{eqnarray}

トムソン
トムソン

\(\sin\)(サイン)と\(\cos\)(コサイン)が計算できれば、\(\tan\)(タンジェント)は簡単に導出できますね!

半角の公式の覚え方

半角の公式は3つありますが、覚えるべき公式は1つでOKです。

ズバリ、

$$\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} = \displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}$$

これだけ!

あとの2つは、他の絶対に覚えるべき公式から導けるからです。その公式は、

\begin{eqnarray} \tan \theta &=& \displaystyle \frac{\sin \theta}{\cos \theta} \\\\
\sin^2 \theta+\cos^2 \theta&=& 1 \end{eqnarray}

この2つです。

まずは、\(\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)の語呂合わせを解説して、そこから残り2つを導く方法を解説します。

解説内容

  • \(\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)の語呂合わせ
  • \(\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2},\ \tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)の導き方

\(\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)の語呂合わせ

『小さじ 反核は イプコスの班』

語呂合わせは『小さじ 反核は イプコスの班(こさじ はんかくわ いぷこすのはん)』です。

\(\cos^2\)『小さじ』

\(\displaystyle \frac{\theta}{2}=\)『反核(\(\theta\)の半分)は(=)』

\(\displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}\)『イプコス(\(1+\cos \theta\))の班(半分で\(\displaystyle \frac{1}{2}\))』

です!

トムソン
トムソン

ちょっと無理矢理だけど、リズムはいいから覚えやすいね!

\(\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2},\ \tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)の導き方

$$\sin^2 \theta+\cos^2 \theta= 1$$

なので、

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}+\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=& 1\\
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=& 1-\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\\\\
&=&1-\displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}\\\\
&=&\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}
\end{eqnarray}

と計算できます。

\(\tan \theta\)は先ほどの導出と同様の計算方法で計算できます。

念の為、再掲しておきます!

三角関数の公式より、\(\tan \theta=\displaystyle \frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)

また、半角の公式より

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=&\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}\\\\
\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}&=&\displaystyle \frac{1+\cos 2\theta}{2}
\end{eqnarray}

である。

以上より、

\begin{eqnarray}
\tan \displaystyle \frac{\theta}{2} &=&\displaystyle \frac{\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}}{\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}}\\\\
&=&\displaystyle \frac{\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}}{\displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}}\\\\
&=&\displaystyle \frac{1-\cos \theta}{1+\cos \theta}
\end{eqnarray}

半角の公式まとめ

半角の公式の使い方・導き方・覚え方の3点を解説してきました。

半角の公式の使い方は、15°や22.5°などの『2倍にすれば分かりやすい角度』を計算するのに使えます!

導き方では、倍角の公式を使ったり、三角関数の相互関係の公式を使うことで導きました。

覚え方では、\(\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2}\)だけを覚えて、残り2つは計算で出すって方法を紹介しています。

半角の公式

\begin{eqnarray}
\sin^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{2}\\\\
\cos^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1+\cos \theta}{2}\\\\
\tan^2 \displaystyle \frac{\theta}{2} &=& \displaystyle \frac{1-\cos \theta}{1+\cos \theta}
\end{eqnarray}

トムソン
トムソン

今回は紹介し切れませんでしたが、半角の公式は積分なんかでも使うので、しっかりマスターしましょう〜♪

コメント