この記事では、cos 160° = -0.939693…を電卓で計算する手法について説明します。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表に焦点を絞って、値の計算方法を紹介していきます。
コサインの表とはこのような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって導出したのでしょうか。
本解説では、cos160°の算出方法解説です。
$$\cos 160°=-0.939693…$$
cos 160° を10桁調べる
唐突ではありますが、cos 160°を10桁調べてみましょう!$$\cos 160° = -0.9396926208 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos160°の値を解く
三角関数表を確認せずにcos160°の値を求める方法は比較的に簡単に求められるものが3つあります。
1のやり方は、定規を使うため正確な値を求められず、求まる値は近似値になります。
2の手法だと、計算過程が大変複雑になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使うやり方を説明します。
マクローリン展開でcos160°を求める
マクローリン展開を使うと下記の式で\(\cos x\)を算出することができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)を代入すると\(\cos x\)の値を算出することができるのです。
マクローリン展開を知らなくてもても、式だけ分かれば大丈夫ですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を使う必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 160°$$
この式を計算すると、
$弧度法=2.792526…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 160°\)を求められます。
$$\cos 160° = -0.939693…$$
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