本解説では、cos 162° = -0.951057…を求める方法について明らかにしていきます。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表に光を当てて、値の計算の仕方を解説していきます。
コサインの表とはこのような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって算出したのでしょうか。
本解説では、cos162°の計算方法説明です。
$$\cos 162°=-0.951057…$$
10桁のcos 162°を表す
まずは、cos 162°を10桁表してみましょう!$$\cos 162° = -0.9510565163 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos162°の値を算出する
三角関数表を参照せずにcos162°の値を計算する方法はとても複雑なものを除けば3つあります。
1の手法は、定規を使うため正確な値を計算できず、求まる値は近似値になります。
2のやり方だと、導出過程が大変になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う方法を解説します。
マクローリン展開でcos162°を求める
マクローリン展開を使うと下記の式で\(\cos x\)を求めることができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)によって、\(\cos x\)の値を算出することができるのです。
マクローリン展開を知らなくてもても、式だけ分かれば問題ないですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を代入する必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 162°$$
この式を計算すると、
$弧度法=2.827433…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 162°\)を求められます。
$$\cos 162° = -0.951057…$$
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