それでは、cos 306° = 0.587785…を求める処理方法について明らかにしていきます。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表に焦点を絞って、値の求める方法を説明していきます。
コサインの表とはこのような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって算出したのでしょうか。
今回は、cos306°の計算方法説明です。
$$\cos 306°=0.587785…$$
10位までcos 306°を表す
早速ですが、cos 306°を10桁確認してみましょう!$$\cos 306° = 0.5877852522 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos306°の値を求める
三角関数表を参照せずにcos306°の値を算出する手法は大きく3つあります。
1の手法は、定規を使うため正確な値を計算できず、出てくる値は近似値になります。
2の方法だと、導出過程が大変複雑になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う方法を解説します。
マクローリン展開でcos306°を求める
マクローリン展開を使うと下記の式で\(\cos x\)を明らかにすることができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)が分かれば\(\cos x\)の値を算出することができるのです。
マクローリン展開を聞いたことがなくても、式だけ分かれば大丈夫ですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を入れる必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 306°$$
この式を計算すると、
$弧度法=5.340707…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 306°\)を求められます。
$$\cos 306° = 0.587785…$$
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