それでは、cos 56° = 0.559192…を計算する処理方法について解き明かしていきます。
三角関数表の中のコサイン(cos)の表について、値の計算の仕方を説明していきます。
コサインの表とは下記のような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
cos1° | 0.999847 | cos2° | 0.99939 |
cos3° | 0.998629 | cos4° | 0.997564 |
・・・ | ・・・ | ||
cos30° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | cos45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
cos60° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | cos90° | 0 |
教科書などの最後にある三角関数表(コサイン表)ですが、どうやって求めたのでしょうか。
今回は、cos56°の計算方法紹介です。
$$\cos 56°=0.559192…$$
10桁のcos 56°を書いてみる
まずは、cos 56°を10桁確認してみましょう!$$\cos 56° = 0.5591929034 \cdots$$となります。
コサインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
cos56°の値を求める
三角関数表を使わずにcos56°の値を計算する手法は大きく3つあります。
1の方法は、定規を使うため正確な値を計算できず、出てくる値は近似値になります。
2の方法だと、計算過程が大変になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う方法を説明します。
マクローリン展開でcos56°を求める
マクローリン展開から、下記の式で\(\cos x\)を明らかにすることができます。
$$\cos x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\cos x\)の\(x\)を使うと\(\cos x\)の値を計算することができるのです。
マクローリン展開を聞いたことがなくても、式だけ分かればOKですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を使う必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 56°$$
この式を計算すると、
$弧度法=0.977384…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\cos 56°\)を求められます。
$$\cos 56° = 0.559192…$$
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