ここでは二項定理の意味・例題・証明の3点を解説します。
二項定理
\begin{eqnarray}(a+b)^n={}n \mathrm{ C }_0 a^n &+& {}{n} \mathrm{ C }1 a^{n-1}b + {}_n \mathrm{ C }_2 a^{n-2}b^2 \ &+& \dots + {}_n \mathrm{ C }{n-1}ab^{n-1}+{}_n \mathrm{ C }_nb^n\end{eqnarray}
式で書くとすごく複雑に見えますが、数列っぽく書くとこうなります。
二項定理(数列バージョン)
\begin{eqnarray}
(a+b)^n=\displaystyle \sum_{ k = 0 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k a^k b^{n-k}
\end{eqnarray}
スッキリしましたね。
記事を読み終わる頃には、しっかり意味が理解できているので最後まで読んでみてください。
二項定理の中にある\(C\)については下記の記事で解説していますよ!
二項定理の式の意味
では例として\((a+b)^4\)について考えてみましょう。
$$(a+b)^4=(a+b)(a+b)(a+b)(a+b)$$
この式を展開しなさいと言われるとちょっとめんどくさい。
そんな時に使えるのがこの二項定理。
\((a+b)^4\)なので、二項定理のnに4を入れます。
\begin{eqnarray}(a+b)^n&=&{}n \mathrm{ C }_0 a^n + {}{n} \mathrm{ C }1 a^{n-1}b + {}_n \mathrm{ C }_2 a^{n-2}b^2 \ + \cdots + {}_n \mathrm{ C }_{n-1}ab^{n-1}+{}_n \mathrm{ C }_nb^n
\\\\& &n=4とすると、\\\\
(a+b)^4&=&{}_4 \mathrm{ C }_0 a^4 + {}_{4} \mathrm{ C }_1 a^{4-1}b + {}_4 \mathrm{ C }_2 a^{4-2}b^2 \ + {}_4 \mathrm{ C }_{4-1}ab^{4-1}+{}_4 \mathrm{ C}_4b^4\end{eqnarray}
となる。
係数のCについて組み合わせの公式を使って計算すると下記の値が得られる。
\({}_4 \mathrm{ C }_0={}_4 \mathrm{ C }_4=1 \\
{}_4 \mathrm{ C }_1={}_4 \mathrm{ C }_3=4 \\
{}_4 \mathrm{ C }_2=6\)
これらのCの値を代入することで、下記の解を得られる。
$$(a+b)^4=a^4+4a^3b+6a^2b^2+4ab^3+b^4$$
では、少し練習してみましょう。
良質な例題(3問)
(1)\((a+b)^5\)の\(a^3b^2\)の係数は何?
ヒント係数は\({}_5 \mathrm{ C }_2\)
Cの左は\((a+b)^5\)の\(5\)、右は\(a^3b^2\)の\(b^2\)の\(2\)が入ってるよ!
(2)\((a+2b)^5\)の\(a^2b^3\)の係数は何?
\({}_5 \mathrm{ C }_□\)になるよ!
二項定理の証明
二項定理の証明は大きく2つあります。
もっとありますが、有名なのは2つです。
- 場合の数で考える
- 数学的帰納法を使う
実際の証明は非常に長くなるので、下記の記事を参考にしてください!
今回は以上です!
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