本解説では、sin 273° = -0.99863…を三角関数表を使わずに求めるやり方について解き明かしていきます。
三角関数表の中のサイン(sin)の表に注目して、値の算出方法を説明していきます。
サインの表とはこのような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
sin1° | 0.017452 | sin2° | 0.034899 |
sin3° | 0.052335 | sin4° | 0.069756 |
・・・ | ・・・ | ||
sin30° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | sin45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
sin60° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | sin90° | 1 |
参考書などの最後にある三角関数表(サイン表)ですが、どうやって算出したのでしょうか。
この記事では、sin273°の算出方法紹介です。
$$\sin 273°=-0.99863…$$
sin 273°を10桁表す
唐突ではありますが、sin 273°を10桁確認してみましょう!$$\sin 273° = -0.9986295348 \cdots$$となります。
サインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
sin273°の値を明らかにする
三角関数表を使用せずにsin273°の値を求める方法はとても複雑なものを除けば3つあります。
1のやり方は、定規を使うため正確な値を算出できず、求まる値は近似値になります。
2の手法だと、導出過程が大変になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う手法を説明します。
マクローリン展開でsin273°を求める
マクローリン展開から、下記の式で\(\sin x\)を算出することができます。
$$\sin x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\sin x\)の\(x\)によって、\(\sin x\)の値を解くことができるのです。
マクローリン展開を聞いたことがなくても、式だけ分かればOKですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を代入する必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 273°$$
この式を計算すると、
$弧度法=4.764748…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\sin 273°\)を求められます。
$$\sin 273° = -0.99863…$$
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