今回は、sin 352° = -0.139174…を算出する手法について解き明かしていきます。
三角関数表の中のサイン(sin)の表に注目して、値の算出方法を説明していきます。
サインの表とは下ののような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
sin1° | 0.017452 | sin2° | 0.034899 |
sin3° | 0.052335 | sin4° | 0.069756 |
・・・ | ・・・ | ||
sin30° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | sin45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
sin60° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | sin90° | 1 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(サイン表)ですが、どうやって導出したのでしょうか。
本解説では、sin352°の計算の仕方説明です。
$$\sin 352°=-0.139174…$$
10桁のsin 352°を確認
初めに、sin 352°を10桁表してみましょう!$$\sin 352° = -0.139173101 \cdots$$となります。
サインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
sin352°の値を算出する
三角関数表を活用せずにsin352°の値を計算するやり方は大きく3つあります。
1の手法は、定規を使うため正確な値を計算できず、答えは近似値になります。
2のやり方だと、導出過程が大変になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う手法を説明します。
マクローリン展開でsin352°を求める
マクローリン展開より、下記の式で\(\sin x\)を計算することができます。
$$\sin x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\sin x\)の\(x\)が分かれば\(\sin x\)の値を解くことができるのです。
マクローリン展開を聞いたことがなくても、式だけ分かれば大丈夫ですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を使う必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 352°$$
この式を計算すると、
$弧度法=6.143558…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\sin 352°\)を求められます。
$$\sin 352° = -0.139174…$$
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