今回は、sin 90° = 1.0…を三角関数表を使わずに求める手法について明らかにしていきます。
三角関数表の中のサイン(sin)の表について、値の計算の仕方を明らかにしていきます。
サインの表とはこのような表のことです。
角度 | 値 | 角度 | 値 |
---|---|---|---|
sin1° | 0.017452 | sin2° | 0.034899 |
sin3° | 0.052335 | sin4° | 0.069756 |
・・・ | ・・・ | ||
sin30° | $\displaystyle \frac{1}{2}$ | sin45° | $\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}$ |
sin60° | $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ | sin90° | 1 |
数学の解説などの最後にある三角関数表(サイン表)ですが、どうやって計算したのでしょうか。
本解説では、sin90°の計算の仕方説明です。
$$\sin 90°=1.0…$$
10位までsin 90°を表す
まずは、sin 90°を10桁書いてみましょう!$$\sin 90° = 1.0 \cdots$$となります。
サインの表に記載されたこの値を求めていきましょう。
sin90°の値を計算する
三角関数表を活用せずにsin90°の値を求めるやり方は比較的に簡単に求められるものが3つあります。
1のやり方は、定規を使うため正確な値を計算できず、出てくる値は近似値になります。
2のやり方だと、計算が非常に複雑になり、虚数まで出てくるためおすすめできません。
そこで今回は3つ目のマクローリン展開を使う手法を解説します。
マクローリン展開でsin90°を求める
マクローリン展開より、下記の式で\(\sin x\)を計算することができます。
$$\sin x = x-\displaystyle \frac{x^3}{3!}+\displaystyle \frac{x^5}{5!}-\displaystyle \frac{x^7}{7!}\cdots\\$$
簡単に言うと、\(\sin x\)の\(x\)から\(\sin x\)の値を計算することができるのです。
マクローリン展開を聞いたことがなくても、式だけ分かればOKですよ。
xには弧度法を使う
ただし注意点として\(x\)には弧度法を代入する必要があります。
弧度法の角度は下記の式で求めることができます。
$$弧度法=\displaystyle \frac{\pi}{180}\times 90°$$
この式を計算すると、
$弧度法=1.570796…$となります。
この値をマクローリン展開の\(x\)に代入すると、\(\sin 90°\)を求められます。
$$\sin 90° = 1.0…$$
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