こんにちは、Kotaです。
今回は数学が嫌いでも理解できる、接弦定理の解説です。3種類の証明を分かりやすく説明しますので最後まで、読んでみてください!


※本記事は5分程度で読み終わります。
接弦定理とは
接弦定理とは何でしょうか。まずは文字で見てみましょう。
「円の接線と弦が作る角は、弦に対する円周角と等しい」という定理です。

トム君も混乱しているように、文字だとすごく分かりにくいので図にしましょう。
接弦定理を簡単に言うと、◇と◇、〇と〇の角度は等しいよーっていう定理です。
記号を使うと∠TAB=∠ACBが◇、∠SAC=∠ABCが〇、となります。簡単ですよね。
定理は文字にすると難しいですが、案外簡単なものが多いです。まあ、数学者も文字にしたくてしてるのではないと思いますが・・・笑
さて、ではなぜこの定理が成り立つのか!3種類に分けて証明してみましょう。
接弦定理の証明3種


接弦定理の証明には円周角の定理を使います。円周角の定理は2つありますが、「ちょっと怪しい」って方は先に円周角の定理を理解しましょう!

接弦定理の証明が3種類というのは、直角・鋭角・鈍角があるからです。
1: 接弦定理|直角(90°)の場合
2: 接弦定理|鋭角(90°以下)の場合
3: 接弦定理|鈍角(90°以上)の場合
1つずつ見ていきます。


円周角の定理を使うと難しくないよね。
接弦定理|直角(90°)の場合
まずは直角の場合です。図を見ましょう。
線ACは中心を通っています。そのため、弧ACの円周角である∠ABCは90°です。
※円周角の定理を用います。
また、線STは接線なので、∠SAC=90°ですよね。よって、
∠ABC=∠SAC=90°
となり接弦定理が成り立っていますね。以上で証明終了となります。
接弦定理|鋭角(90°以下)の場合
次に鋭角の場合です。ここが少し難しいので頑張りましょう!分かりやすく説明するので安心してください。
∠ACB=∠TABの証明です。
まずは接点Aから中心Oを通る補助線DAを引きます。中心から接点に引いた線なので、∠DATは直角です。そして円周角の定理より、∠ABD=90°、∠ADB=∠ACBも成り立ちます。
三角形の内角の和は180°なので、
∠ADB(◇)+∠DAB(〇)+∠ABD(90°)=180
です。つまり∠ADB(◇)=90-∠DAB(〇)です。
次に∠BATです。∠TADが90°なので、
∠BAT=90-∠DAB(〇)
となり、
∠BAT=90-∠DAB=∠ADB=∠ACBとなります。
証明終了!


接弦定理|鈍角(90°以上)の場合
最後に鈍角の証明をしましょう。図で言うと、
∠TAC=∠ABCの証明です。
まず、鋭角の証明をしたので◇=◇が成り立ちます。
∠BACを〇とすると、直線なので、〇+◇+△=180°です。
三角形の内角の和も180°ですので、〇+◇+△=180°です。
〇は共通、◇=◇は証明済み。以上より△=△なので∠TAC=∠ABCの証明は完了です!
接弦定理|まとめ
以上が接弦定理の解説となります。どこの角が同じだったかなあと迷った場合は、直角の証明を思い出しましょう。直角なら見た目で判別ができますよ!
まとめましょう。
- 接弦定理は「◇と◇、〇と〇の角度は等しい」という定理
- 証明は3種類あります
- が、鋭角以外は理解しやすい
と言ったところですね!余弦定理との違いもしっかり理解しておきましょう!
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