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[数3]log(sin x)の微分|ログサインxを合成関数の微分法で微分する

今回はlog(sin x)を微分していきます。
具体的には下記の式を証明します!

$$(\log (\sin x))’=\displaystyle \frac{\cos x}{\sin x}=\displaystyle \frac{1}{\tan x}$$

微分には合成関数の微分法を使います。
先に上記の微分を証明して、後半で合成関数の微分法やそのほかの微分公式を解説しますね!

目次

log sin xの微分

では微分していきます。


\(y=\log (\sin x)\)のとき\(\sin x=t\)とすると、\(y=\log t\)となる。

また\((\log t)’=\displaystyle \frac{1}{t},\ (\sin x)’=\cos x\)である。
以上より、\(\log (\sin x)\)は合成関数の微分法より、下記の通り\(y\)を\(x\)について微分できる。

\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{dy}{dx} &=&\displaystyle \frac{dy}{dt}\displaystyle \frac{dt}{dx} \\\\
&=& \displaystyle \frac{1}{t}\cos x\\\\
&=&\displaystyle \frac{\cos x}{\sin x}\\\\
&=&\displaystyle \frac{1}{\tan x} \end{eqnarray}


微分の計算は以上です!

最後の\(\displaystyle \frac{\cos x}{\sin x}=\displaystyle \frac{1}{\tan x}\)は計算してもしなくてもOKです。
\(\frac{\cos x}{\sin x}\)のままでも正解です。

使用した公式の解説

では、ここからは微分する際に使用した、下記4つの微分法や公式について解説していきます。
(下記をクリックすると、該当箇所まで飛べます。)

解説1|合成関数の微分法

合成関数の微分法は、簡単に言うと「関数全体と関数の中に分けて微分する方法」です。

合成関数の微分法は、\(f'(g(x))\)を微分する方法です。
\(g(x)=u\)とおいて、微分を下記の式のように変形します。

$$\displaystyle \frac{dy}{dx}=\displaystyle \frac{dy}{du}\displaystyle \frac{du}{dx}$$

言葉だと難しいので、具体的にみていきましょう。

合成関数の微分法の証明はこちらで解説してあります。


【例題】

\(y=(4x^2+5x-3)^6\)を微分せよ

【解答】

\(4x^2+5x-3=u\)とすると、\(y=u^6\)とおくことができる。

ここで、\(\displaystyle \frac{dy}{du}=(u^6)’=6u^5\)である。
また、\(\displaystyle \frac{du}{dx}=(4x^2+5x-3)’=8x+5\)である。

以上より、

\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{dy}{dx} &=& \displaystyle \frac{dy}{du}\displaystyle \frac{du}{dx}\\\\
&=& 6u^5 \cdot (8x+5) \\
&=& 6(4x^2+5x-3)^5(8x+5) \end{eqnarray}

と計算できる。


今回のテーマである\(\log(\sin x)\)の微分だと、\(u=\sin x\)とおいて計算しています。
1度で理解できなかったら、何度でも読み返しましょう。

解説2|\((\log x)’=\displaystyle \frac{1}{x}\)

\(\log x\)の微分は逆関数の微分法を使って下記のように微分します。

\begin{eqnarray}
y = \log x &\Leftrightarrow& x=e^y\ より\\\\
\displaystyle \frac{dx}{dy} &=& e^y\\
&=&x\\\\
∴\ \displaystyle \frac{dy}{dx} &=&\displaystyle \frac{1}{ \frac{dx}{dy}}\\
&=&\displaystyle \frac{1}{x}\end{eqnarray}

逆関数の微分法については下記の記事で詳細に解説しています。

>>逆関数の微分法<<

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また\(\log x\)の微分は下記で詳細な解説をしていますので、よかったら参考にされてください!

>>\(\log x\)の微分<<

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解説3|\((\sin x)’=\cos x\)

$$(\sin x)’=\cos x$$

上記の微分公式は\(\sin x\)を微分したら\(\cos x\)になる単純な計算です。
しかし、証明しようとすると実は結構大変です。

証明まで知りたい方は下記の解説記事を参考にしてください。
図を使ってかなりわかりやすく解説していますよ!

>>\(\sin x\)の微分を証明<<

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解説4|\(\tan x=\displaystyle \frac{\sin x}{\cos x}\)

\(\tan x=\displaystyle \frac{\sin x}{\cos x}\)は三角関数の相互関係の公式の1つです。

式を覚えるだけでもOKです。

しかし証明や使い方、そのほかの絶対に覚えたい公式を下記の記事で解説しています。
こちらもよかったら参考にしてください!

>>三角関数の絶対に覚えたい公式<<

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\(\log(\sin x)\)の微分は以上です!

三角関数の微分クイズ!

Q1

□に入るのは?
$(\sin x)’=□$

$\cos x$

$-\sin x$

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