今回のテーマは『中学1年生で習う平面図形』です。
解説する内容はこちら!
中1で習う平面図計の範囲は基礎的な部分になります。記号の意味や作図がいい例ですね!
用語と記号がたくさん出てきて嫌になるかもしれませんが、中1の範囲がわかっていないと中2中3でとっても苦労します。図を使ってわかりやすく解説したので今後困らないように、ぜひ最後まで読んでいってください!
図形の用語と記号
最初は4種類の図形の用語と記号について解説します。
平行・垂直(垂線)・角の表し方・点と線の距離の4種類です。
1つずつ解説していきます。
平行の意味と記号
平行とは、「どこまでいっても交わらない直線」です。
直線ABと直線CDが平行なとき、\(AB /\!/ CD\)と表すことができます。

図にある通り、平行な2直線には\(>\)の記号を付けて「これとこれが平行だよ!」と表しています。
垂直の意味と記号
垂直とは、「2本の直線が90°で交わること」です。
直線ABと直線CDが垂直なとき、\(AB\perp CD\)と表すことができます。
また、ある直線に垂直な直線を垂線と言います。
下の図だと、「直線CDは直線ABの垂線である」と言えます。逆に「直線ABは直線CDの垂線である」とも言えます。
どちらを基準にするかで、表現が変わるんですね!

角の表し方
三角形を例にすると、線分ABと線分BCによってできる角を\(\angle ABC\)と表すことができます。
単に\(\angle B\)とも書けますが、内側なのか外側なのかわからないので\(\angle ABC\)の方が一般的です。
\(\angle CBA\)も同じ意味なので、\(\angle ABC\)のどちらを使ってもOKです。

また、\(\angle ABC\)と同じ大きさの\(\angle DEF\)があった時、下記のように表すことができます。
$$\angle ABC=\angle DEF$$
点と直線の距離
点と直線の距離とは、「ある点からある直線に垂線を引いたとき、垂線の長さを点と直線の距離」とい言います。
例えば下の図だと、点Pから直線ℓに垂線を引いて、垂線と直線ℓの交点をAとしています。
このときの線分PAの長さを点Pと直線ℓの距離と言います。


用語ばかりで面白くなかったかもしれませんが、数学の勉強は表し方のルールから始まります!ここを乗り越えたらもう半分突破したようなものですよ!頑張りましょう。
図形の移動3種類
図形の移動について解説していきます。
図形の移動とは、「図形をそのままの形で移動すること」です。
形は変えずに場所だけ変えるイメージですね。
図形を移動する方法は3つあります。
平行に移動する『平行移動』、直線を基準に対称に移動する『対称移動』、回転しながら移動する『回転移動』です。

1つずつ解説していきます。
平行移動
平行移動とは、「図形を平面上で一定の方向に一定の距離だけ動かすこと」です。
移動前と移動後の対応する2点を結んだ線分が、それぞれ平行で長さが等しくなるという特徴があります。

対称移動
対称移動とは、「1つの直線を折り目として図形を平面上で移動すること」です。
線対称移動と呼んだりもします。
折り目にした直線を『対称の軸』と言い、対称の軸は図形の移動前と移動後の対応する2点を結んだ線分の垂直二等分線になる特徴があります。
垂直二等分線とは、「ある線分を垂直に2等分する直線のこと」です。後ほど詳しく説明します!

回転移動
回転移動とは、「ある点を中心として、図形をある角度だけ回転させること」です。
中心とした点のことを『回転の中心』といいます。
移動前と移動後の対応する点と回転の中心を結ぶと、2本の線分の長さが等しくなります。
回転の中心を中心に円を書いたように動くからです。
また対応する2点と回転の中心からなる角はすべて等しくなります。(図参照)

3種類の作図
3種類の作図を解説していきます。
作図するのは、線分を垂直に二等分する『垂直二等分線』、ある角を2等分する『角の二等分線』、垂線の3種類です。
1つずつ解説していきます。
垂直二等分線
線分ABがあったとき、線分AB上にある点で点Aと点Bから距離が等しい位置にある点を『中点』といいます。
垂直二等分線とは、「ある線分の中点を通る、線分の垂線のこと」です。

垂直2等分線を直線PQとすると、直線PQ上にある点は点Aと点Bから等しい距離にある特徴があります。
作図の方法|垂直二等分線

角の二等分線
角の二等分線とは、「ある角を2等分する直線のこと」です。

上図のように角の二等分線上に点Pを取ると、以下の関係式が成り立ちます。
$$\angle ABP=\angle CBP=\displaystyle \frac{1}{2}\angle ABC$$
作図の方法|角の二等分線
最後にかいた直線BRが角の二等分線となります。

垂線
垂線とは、「ある直線に垂直な直線を垂線のこと」です。
ある点を通る、ある直線の垂線を引いていきます。
作図の方法|垂線
最後にかいた直線PSが、点Pを通る直線ABの垂線となります。

点Pが直線AB上にあっても、違う場所にあっても作図の方法は基本的に同じです!
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円とおうぎ形
円とおうぎ形について解説していきます。
円は用語と円周の長さ、円の面積を解説します。おうぎ形は弧の長さとおうぎ形の面積について解説していきます。
まずは円からいきましょう!
円に関する用語
円の上に2点取り、点Aと点Bとしたとき、2点A, Bを両端とする円周の一部を『弧AB(こAB)』といい、\(\stackrel{\huge\frown}{AB}\)と表すことができます。
2点A, Bを結んだ線分を弦ABといいます。こちらは記号がありません。
また、2点A, Bと円の中心Oを結んでできる\(\angle AOB\)を『弧ABに対する中心角』といいます。

円の接線と接点
円と直線が1点だけで交わることを『直線が円に接する』といいます。
また、接している直線を『接線』、円と接戦が接している点を『接点』といいます。
接線と接点の特徴として、円の中心から接点に直線を引くと、その直線は接線に対する垂線となります。

円周率|円周の長さと円の面積
円周率とは、\(円周の長さ=直径\times円周率\)で表されます。
円周の長さを算数で習うとき、円周率はだいたい\(3.14\)くらいと習います。
しかし円周率は正確には\(3.14\)ではありません。無限小数といって無限に続く小数です。
$$円周率=3.1415\cdots$$
そのため数学では円周率を文字で表します。その文字が『\(\pi\)(パイ)』です。
「だいたい\(3.14\)だよー」ではなく、\(\pi\)とするわけです。
\(\pi\)を使った円周の長さと円の面積
\(\pi\)を使うと円周の長さと円の面積は、スッキリと表すことができます。
半径\(r\)の円週の長さ\(ℓ\)と円の面積\(S\)
円周の長さℓ:\(ℓ=2\pi r\)
円の面積 S :\(S=\pi r^2\)

おうぎ形とは
おうぎ形とは、「円周上の2点の半径とその間の弧に囲まれた図形のこと」です。
おうぎ形の2つの半径によって作られる角を中心角といいます。ここは円と同じですね。

図にある通り、おうぎ形の中心角は\(180°\)より大きくなることもあります。考え方によっては、円は中心角が\(360°\)のおうぎ形と考えることもできるのです。
おうぎ形の弧の長さと面積
おうぎ形の弧の長さと面積も小学生で習った内容です。

こちらも\(\pi\)を使うことで円と同様にスッキリ表すことができます。
半径\(r\)、中心角\(α°\)のおうぎ形の弧の長さ\(ℓ\)と面積\(S\)
弧の長さ\(ℓ\) :\(ℓ=2\pi r\times \displaystyle \frac{α}{360}\)
面 積 \(S\) :\(S=\pi r^2\times \displaystyle \frac{α}{360}\)
つまり、おうぎ形の弧の長さと面積は中心角の大きさ\(α\)に比例します。

実はおうぎ形の面積を求める裏技があります。
$$S=\displaystyle \frac{1}{2}rℓ$$
です。半径\(r\)と弧の長さ\(ℓ\)がわかれば、おうぎ形の面積を求められるってことです!
円とおうぎ形の公式まとめ
最後に円とおうぎ形の重要公式をまとめましょう。
半径\(r\)の円週の長さ\(ℓ\)と円の面積\(S\)
円周の長さℓ:\(ℓ=2\pi r\)
円の面積 S :\(S=\pi r^2\)
半径\(r\)の円週の長さ\(ℓ\)と円の面積\(S\)
円周の長さℓ:\(ℓ=2\pi r\)
円の面積 S :\(S=\pi r^2\) or \(S=\displaystyle \frac{1}{2}rℓ\)
中1で習う平面図形を解説してきました!
公式や作図の方法を学んだので、あとは問題集で練習あるのみですよ!
今回は以上です!